No.261〜280
2004年5月22日
No.261 キリンチューハイ 氷結 グレープフルーツ(リニューアル製品)
新・氷結の今度はグレフル。
今日見た新聞広告によれば、"よりフルーティになった"とのことであるが、はたしてどうだろう。
まず香りは、何も変わっていないと思う。飴のようなガムのような甘い香り。
口当たりもマイルド。グレープフルーツらしい酸味はなく、苦味も弱く、ぼんやり甘い。
その果汁の甘さを、ウォッカのアルコール感が後押ししている。
果汁4.5%、アルコール分6%。原材料は、グレープフルーツ果汁、ウォッカ、糖類、酸味料、香料。
よりフルーティになったというよりは、甘くぼやけた感じになった。
こんなふうに刺激を弱くしてしまうと、氷結らしさが削がれた感じがする。この転換はちょっと残念。
ここまで新・氷結は、ライム、レモンと取り上げてきたが、
ライムの洗練された味が際立っている。
なんだかフレーバーごとにバラバラな味作りだと思う。
まあ、"定番"として更に万人受けを狙ったものとは思うが、このコンセプトのゆらぎは、王者の奢りとも取れるぞ。
2004年5月24日
No.262 キリンチューハイ 氷結 ウメ(リニューアル製品)
新・氷結の4種めはウメ。
香りは甘くやさしい。ウメというよりも、プラム(すもも)の感じ。
蛇足だが、日本の梅のことを、plumと訳すことが多い。
これは言うまでもなく梅の実が、西洋すももに似ているからだろう。
しかし私は、Japanese umeと表現するのが好きだ。
更に蛇足だが、umeの綴りだと、英米人には何と読んでいいかわからないだろうね。
ユームとか、ユーミーってな発音になってしまうかも!?
飲み口もやわらかく、酸も尖ってはいない。
アルコール感にも乏しく、ぐいぐい飲めてしまう。
果汁1%、アルコール分5%。今回の氷結の中では、一番度数が低い。
しかし、ここまでコンセプトにゆらぎがあるのは、ある意味すごい。
最近の他社製品では、タカラのスキッシュとか、アサヒの旬果搾りナチュリアとか、
メルシャンのスカッシュサワーシリーズとか、味わいに統一感のあるシリーズが目立ち、
いずれも好印象である。
この氷結も、最初は統一感があった。ここまで変容してきたのは、キリンの節操のなさなのか。
あるいは消費者の味覚を見くびった奢りなのか。はたまたたくさん売るためなら、思想はかなぐり捨てるということか。
2004年5月25日
No.263 ドライクーラー レモン / アサヒ
この製品、明日が発売日なのだが、もしやと思って夜10時頃コンビニに立ち寄ったら、既に店頭に並んでいた。
しかも、ご丁寧に、メーカーから配布されているとおぼしき「5月26日発売」というステッカーが棚に貼られていた。
これって、いいんだろうか?
何はともあれ、早速買って帰った。
アサヒの常套手段だが、数日前から期待感を煽るようなテレビCMが放映されている。
実は、この製品が出ることは、かなり前から知っていた。アサヒから来るメールニュースや、
当然HP上でも予告されていた。いやが上にも期待感は高まる。
まず、香りはほんのり甘く、あまり立ち上らない。口に含んだ瞬間の感想は「薄っ!」だった。
レモンらしい酸はなく、甘味は人工的で、初代「カロリ。」を思わせる。
しかし、カロリと大きく違うところは、人工甘味料の薄ら甘さだけで終わっていないところ。
甘さのベースには、スピリッツのアルコール感がある。だから、チューハイというよりは、
軽いカクテルのような飲み口。あるいはカラオケボックスで注文したワインクーラーみたいな感じかな。
果汁2.1%、アルコール分6%。原材料は、ウオッカ、ワイン、ジン、レモン果汁、ホップ抽出物、リンゴ抽出物、
果糖、酸味料、香料、甘味料(スクラロース)。ホップポリフェノール配合。糖質70%オフ。
CHU-HI'S INNOVATIONというコピーが付いている。Innovation(革新)という言葉に、明確な意志を感じるが、
気負ったわりには、あれれっ?という仕上がり。いや、この微妙な味わいがわからんのか、と開発者に言われそうだが、
微妙なこだわりは確かにわかるのだけど、このインパクトの弱さだと、爆発的に売れもしなければ、
熱烈ファンに末永く愛されることもないように思われる。つまり、"つかみ"がないし、常習性を喚起もしない。
私は、「旬果搾りナチュリア」の"ほんわか、まったり感"は高く評価するが、この製品は名前のわりにはドライでもないし、
かといってフルーティさもないから、推すべき点が見つからないのだ。
パッケージデザインはとっても美しく、黒地に銀文字のAsahiのロゴが誇らしげに輝いているところに、
この製品に対する意気込みを感じるが、それだけに残念だ。
アサヒさん、そして開発した技術者の方、厳しすぎてごめんなさい。
2004年5月26日
No.264 ドライクーラー グレープフルーツ / アサヒ
本当は本日26日が発売日なのだが、既に昨日レモンを取りあげ、今日はもう一つのフレーバー、グレープフルーツ。
缶を開け、香りを嗅いだ瞬間、「ああ、ロッテガム・グレープフルーツ」だ。
ひと口飲んだ瞬間、「ああ、芳香剤だ」。とにかく人工的。
押しが強くないのがこの商品の特徴だが、弱すぎて、肩すかしを食らった感じで、もの足りない。
もちろん、食事と一緒に楽しめるチューハイという発想もあるようだから、甘ったるくないのはいいことなのだが、
だからといってすっきり感があるわけでもない。何をどう評価したらいいのかわからない点は、レモンと一緒。
果汁3.2%、アルコール分6%。原材料は、ウオッカ、ワイン、ジン、グレープフルーツ果汁、ホップ抽出物、
リンゴ抽出物、果糖、酸味料、香料、甘味料(スクラロース)。ホップポリフェノール配合。糖質70%オフ。
ここまでふぬけな感じに作り上げたのは、ある意味勇気が要ったと思う。
あるいは、「これが受ける!」との明確な信念がなければ、こんな製品を世に送り出すことはできないと思う。
その意味で、さすがアサヒである。
このシリーズは、厳しいですな。個性はあるけど、これが多くの人に支持されるとは思えない。
以前失敗した、スーパーサワーのほうがまだマシだったくらいだね。
2004年5月29日
No.265 博多の華 焼酎水割 長期貯蔵 / 福徳長酒類
以前にスタンダードクラス(博多の華・麦)を取り上げたが、
これはいわば上級品。こちらはどうだろうか。期待を込めて臨む。
まず、香りの豊かさに驚く。まるでウイスキーのような熟成香を感じる。
もし、相当酔っぱらっているときに、ウイスキーの水割りだといって飲まされたら、何も疑わないかもしれない。
そのくらいに厚みがある。
口に含んでじっくり味わっても、やはりウイスキーのような感じがある。臭みがなく、とげとげしいところも一切ない。
飲み干したあとも、芳醇な香りが口中いっぱいに残る。
原材料:麦、麦こうじ。アルコール分10%。
入手したのは、成城石井・梅田店だが、他ではあまり売っているのを見たことがない。
目立たないところに、こんな優れた商品が隠れていたなんて、と思う。
ゆっくり、じっくり味わいたい。
2004年6月6日
No.266 カールスバーグ EURO 2004 PORTUGAL 記念缶
たまたま店頭で見つけてgetしたもの。
有名なデンマーク産ビール、カールスバーグの特別パッケージ。
"EUROPEAN CHAMPIONSHIPS PORTUGAL 2004"、"UEFA EURO 2004"などの文字あり。
私はサッカーファンではないので、今年ポルトガルで大会があるなどとは知らなかったが、
それの記念ということである。
中身はおそらく普段のものと変わりがないのであろう。
と言っても、通常品の味を覚えていないので、確かめようもないが。
ホップの香りは爽やかだが、いかにもヨーロッパ系である。ミントというよりは少し薬臭い。
少し黒糖のようなニュアンスを感じるのは、鮮度に難があるせいか(製造は4月中旬なので、
確かに1ヶ月半は経っている)。苦味がしっかりしているのは好印象。後キレは今ひとつ。
このビール、サントリーによるライセンス生産である。つまり、国産。
国産とわかってしまうと、やっぱり輸入品はこんな味じゃなかったんでは?などという疑念が沸いてくる。
実に勝手なもんだが。
2004年6月8日
No.267 豊潤 / キリン
発売日は明日6月9日なのだが、本日8日夜、コンビニ店頭で見つけてgetした。小瓶サイズの
チルドビールシリーズ第3弾(ちなみに、第1弾はまろやか酵母、
第2弾はラテスタウトである)。これももちろん麦芽100%だ。
何はともあれ、ラベルのインパクトが強烈である。こんなデザイン、惜しげもなく使ってしまっていいんだろうか。
大きく配したトレードマークの麒麟、しかも金色。最大級の豪華さと言っていい。
それだけ中身にも自信があるということなのだろう。
そして中身。
泡はややベージュがかっており、非常にきめが細かい。力強く盛り上がり、しかも長く持続する。
アロマホップの香りには深みがあるが、反面、華やかさはない。
液色は淡褐色で、濁りがある。無濾過のためである。
アタックに鋭さはないものの、後からずっしり苦味がくる。このイヤらしいほどの苦味に、キリンの意志のようなものを感じる。
舌の両側の付け根部分で重い苦味を感じながら、同時にミルキーな喉ごしを堪能。
リッチなのにファットじゃない抑制の利いた味わい。
これは面白い。これから暑くなるこの時期に出した意図は不明だが、喉の渇きをいやす目的ではなく、
ゆっくり味わうためのビール。季節を超えて、楽しみたい。
キリンの技術者だって、たまには良いものを真面目に造ってみたい。そんなフラストレーション解放作品なのだろうか。
2004年6月9日
No.268 サントリーチューハイ ダブル搾り 葡萄ダブル リースリング&マスカット
ダブル搾りの新フレーバーは、葡萄。これまで、レモン、グレフル、
オレンジと3種出ているが、いずれも目立った特徴に欠けるポジショニングの難しい商品。
他人事ながら売れるのか心配になってくる。
香りは、ものすごーく良く言えば、ドイツの甘口ワインのような感じもしなくはない。
ふっくらしたかわいらしい甘さ。
ところが、口当たりは意外にもシャープ。味わいに厚みはなく、酸味が強く、渋みがひっかかる。後味はスッキリ。
ダブルという名前から想像するよりはずっと軽く、やや拍子抜けの感も。
果汁7%、アルコール分5%。原材料は、ブドウ、ウオツカ、ワイン、糖類、酸味料、香料、ベニバナ黄色素、炭酸ガス含有。
リースリング&マスカットということだが、そう言われると確かにリースリング(=ドイツの代表的なワイン用ぶどう)
らしい感じもする。ぶどうを使ったチューハイというと、これまで甘味の強いものが一般的だったが、
これはさらっとしていて面白い。もの足りないと言えなくもないが。
2004年6月11日
No.269 タカラCANチューハイ スキッシュ ダブルミックス シークァーサー&パッションフルーツ
W MIXの新作は、季節限定品。いかにも南国ムード満点のシークァーサー&パッションフルーツ。
缶を開けた瞬間に立ち上る香りは、柑橘系のツンとした感じ(酸+苦味の印象)。
そしてそこにパッションフルーツの甘く優美な香りが寄り添う。
かなり肉厚な印象のある香りだが、味はそのイメージとは若干異なる。甘味がうまく抑え込まれ、酸が立っている。
口中がきゅっと引き締められる感じ。
飲み進めると、確かにトロピカルな味わいがしっかりと感じられる。でも、決して甘ったるくなることはない。
この果汁の組み合わせはお見事というほかない。黙っていても女性受けしそうな商品だが、
ぜひ男性にも試して欲しい。ぜんぜんお子様テイストではないから。
フレーバーごとにテイストの傾向にややぶれがあるものの、このW MIXシリーズが、昨今の缶チューハイ戦争の中にあっては、
平均としての完成度は最も高いような気がする。特に最近おごりの見られるキリン氷結なんかよりは、
こっちのほうを私は薦める。
ただ、メーカーの力の違いゆえに、いつでもどこでも手に入るというわけにはいかないところが、なんとも残念である。
もっと上手にたくさん売ってよ、タカラさん。
2004年6月12日
No.270 爽果発泡 レモン / コカコーラ
ついにこんなものまで。
コカコーラから出たチューハイテイストの低アルコール飲料。しかもカロリーオフ。
栄養成分表示があり、エネルギー17kcal、たんぱく質0g、脂質0g、炭水化物4.4g、
ナトリウム0〜7mgとなっている(100mlあたり)。アルコール分は0.1%未満で、果汁は3%。
香りは、レモン果汁というよりレモンの皮の感じが強く、果汁をすごく薄く水で薄めたような感じ。
何かに似ているなあと思い、よくよく考えてみると、昔あったロッテガム・ジューシーフルーツみたいだ。
味も甘さが抑え込まれて、爽やか。炭酸がしっかりしているので、暑い夏にごくごく飲むととっても爽快だ。
飲む前は、果たしてこんな商品、存在意義があるんだろうかと思っていたが、
予想以上に完成度が高かった。ランチに飲んでもいいと思う。
あるいは、アルコールの弱い女性が飲み会に参加しなくてはならないときなどに。
同じ低アルコール飲料でも、ビールテイスト飲料だと、飲み慣れない人は飲みにくいだろうから、
こちらの方が応用範囲は広いかも。
コンビニのジュースと並べてとか、ほかほか弁当屋さんとかに置けば、
そこそこ売れるんでは?と思う。まあ、アルコール飲料である以上、実際にそれは無理なんだろう。
残念だけどね。
2004年6月13日
No.271 爽果発泡 ウメ / コカコーラ
昨日に引き続き、コカコーラから出ている爽果発泡の今度はウメ。
香りはとってもお菓子チックであり、子供の消しゴムみたいでもある。こんな香りの芳香剤もあったかな。
レモンといい、このウメといい、徹底的に安っぽい香りが、この製品の特徴。
甘さが抑え込まれ、悪くいえば薄っぺらい味わいも、レモンと同様。
でもこの控えめな感じが、食べ物の邪魔はしませんというメッセージのようだ。
アルコール分0.1%未満、果汁1%。
栄養成分表示は、エネルギー17kcal、たんぱく質0g、脂質0g、炭水化物4.2g、
ナトリウム0〜7mg(100mlあたり)。
「爽快チューハイテイスト」というのが、このシリーズのコピーだが、最近各社の缶チューハイの多くが
ジュース化傾向にあるから、チューハイってこんな味だと言われて納得するが、
冷静に考えれば、元来チューハイはこんなジュースみたいな代物じゃなかったよね。
時代の変遷を感じる。
2004年6月14日
No.272 スーパークリア(ビールテイスト飲料)/ サッポロ
低アルコール飲料も徹底的に押さえておかねば。というわけで、以前から売られているのにまだ取り上げていなかったこれを。
泡立ちはまあまあ。液色は結構濃い。発泡酒よりもしっかりした感じ。
香りは、深みとかビールらしさはないが、一番良いのは臭みがないところ。
つまり、発泡酒なんかよりもずっといい。
味わいも、無毒無害といった感じで、すいすい飲める。苦味は適度。後味はクリア。というか、水のよう。
スーパークリアという名前の印象の通りで、好感が持てる。
アルコール分約0.5%。原材料名は、水飴、麦芽、ホップ、カラメル色素、酸味料、苦味料、
酸化防止剤(ビタミンC)。
栄養成分表示もあり、エネルギー19kcal、たんぱく質0g、脂質0g、炭水化物4g、ナトリウム0g(以上、100mlあたり)。
なお、プリン体は0〜0.4mg(100mlあたり)。
原材料の筆頭に「水飴」があるのには驚いたが、コクを補うためのものなんだろう。
まあ別に何を使っていようが、仕上がりがナチュラルな感じであれば、問題はない。
2004年6月15日
No.273 新・ファインブリュー(ビールテイスト飲料)/ サントリー
引き続いて、ビールテイスト飲料を。
この製品も以前から出ているものだが、知らぬうちにリニューアルしていた。
そこで、あらためてテイスティングすることにした。
まず、泡立ちは結構良く、ある程度は持続する。液色もビールのように濃い。
しかし、しかし、香りがいけない。ビールをコップに注いで一晩置いておいたようなくたびれた匂い。
発泡酒のような(しかも淡麗アルファみたいな)ボンドの匂いもする。
味わいと呼べるようなものはもちろんないが、その代わりに枯草や畳表のような匂いが鼻につく。
なんとかその臭みを抑え込もうとはしているのだが、それ以外に味らしい味がないので、
どうしても目立ってしまう。しかも、妙に酸っぱい後味が残る。
アルコール分0.5%未満。原材料名は、麦芽、糖化スターチ、ホップ、大麦、酸味料、酸化防止剤(ビタミンC)、
香料。
栄養表示成分は、エネルギー18kcal、たんぱく質0g、脂質0g、炭水化物4g、ナトリウム0g(以上、100mlあたり)。
以前の製品の味などとうに忘れてしまったが、自分自身のテイスティングコメント
を見る限り、
まだ前の方がマシだったような感じだ。今回のは、妙に味を付けようとして、見事に撃沈している。
昨日取り上げたサッポロ・スーパークリアと比べても、こちらのほうが良いという点は何一つない。完敗である。
これは私の味覚ではあるけれど、2つ並んでいたら迷わずスーパークリアを選んでいただきたい
(好奇心旺盛な方は、2つ買って比べてみるといい)。
サントリー関係者の方がご覧になっていたら、きっとムッとされるに違いないが、それならもっとマシな製品を作ってくれればいい。
なお、旧製品のころは「ノンアルコールビール」と表示されていたが、その後「ビールテイスト飲料」に
改められた。厳密に言うとアルコールが入っているのだから、ノンアルコールという表示は御法度になったのだ。
2004年6月16日
No.274 バービカン(ビアテイストドリンク)/ タカラ
しつこく今日も、ビールテイスト飲料を。タカラは、ビアテイストドリンクと名づけているらしいが。
言うまでもなく、この分野の草分け的存在である。最近でこそ、低アルコール飲料も百花繚乱の様相を呈しているが、
こんな事態が訪れるなんて予想すらできなかった時代から、タカラは作り続けてきた。
恥ずかしながら、私はこれまで飲んだことがなかった。これを飲まずして低アルコール飲料を語るのも失礼と考え、
取り上げることにした。
泡は適度に盛り上がり、適度に持続する。液色もそれほど濃くはなく、ドライビール程度。
香りにビールという感じはなく、さりとて臭みもほとんどない。強いて言えば、
穀物というか、鶏の飼料みたいな匂いが、わずかにある。でも、決して気になるほどではない。
栄養ドリンクのような匂いもかすかに。
口当たりはクリア。結構苦味が利いていて、味わいがちゃんとある。
味わいの骨格が、麦茶のような感じなのだが、後に残らないので、気にならない。
アルコール分0.1%。原材料名は、麦芽、麦芽糖、小麦、香料、ホップ、カラメル色素、酸味料。
栄養表示成分は、エネルギー17kcal、たんぱく質0g、脂質0g、炭水化物4.2g、ナトリウム1〜14g(以上、100mlあたり)。
「ビールに比べカロリー1/2」の表示もあり。
やはり、ダテに長続きはしていない。ぽっと出の新製品に比べると、重みが違う。
変な臭みがなく苦味中心なので、飲み飽きない。
サッポロ・スーパークリアとは好対照だが、どちらも良さがある。
2004年6月17日
No.275 キリンチューハイ 氷結 パイナップル・クーラー <夏限定>
キリン氷結から季節限定品。夏にふさわしいトロピカルなフレーバー。
この製品、飲む前から味についておおかた予想ができてしまうわけだが
(甘くみずみずしい感じだろうと)、はたして予想どおりかどうか。
まず香りは、予想していたほど甘さを強調していない。パインの缶詰からパインを取り出したあとの
シロップだけみたいな匂い。
味の方も、ことさら甘味を強調することなく、むしろ酸を前面に出している。
そうそう、熟し加減が若干足りないパイナップルを食べると、口の中でこんなキシキシ感がひろがるよなあ、
てな感じの味。あるいは、昔懐かしい「パイン飴」(その名も「パイン製菓」という大阪のメーカーが作り続けているロングセラー)
を3つくらい口にほおばった感じか。
名前も単にパイナップルではなく、クーラーを付けた意図がわかる。甘ったるく重苦しいものだと夏向きではないので、
酸味を強めにしてすっきり感を出したのが奏功している。
果汁3%、アルコール分5%。原材料は、パインアップル果汁、ウォッカ、糖類、酸味料、香料。
商品名は「パイナップル・クーラー」なのに、原材料名は「パインアップル果汁」というのは、なんでだろう。
同じpineappleの日本語読みを変えたに過ぎないのだが・・。
ともあれ、この製品、なかなか良いです。シャルドネスパークリング以来のスマッシュヒット。
そういえば、今日コンビニでこれをgetしたとき、350ml缶では、なんとこれが店頭に並んでいる最後の1本だった。
発売早々とはいえ、この好調な売れ行きは久々ではないだろうか。
2004年6月18日
No.276 夏生 / サントリー
この製品、確か昨年の夏にも出てたような気がして、既に取り上げていたかと思っていたが、まだだった。
サントリーは季節限定発泡酒がお得意で、全シーズンに出しているので、攪乱されてしまうのだ。
サントリーのサイトを見ても、新製品として宣伝してるだけで、
昨年もあった製品かどうかわからない。まあどうでもいいんだけど。
「のど鳴るうまさ!」というコピー。青色を基調とした夏らしいパッケージ。だいたいこういうものは中身はダメだろうな、
という予感があるが、はたして・・。
泡は純白できめ細かく、いかにも発泡酒。液色も極めて薄い。
香りは・・あれっ? 意外にも臭みがなくクリア。味わいのようなものはもちろんないが、
予想に反して結構ピュアで、すいすい飲める。ただ、後味には発泡酒特有のゴザのような雑穀臭がある。
まあ耐えられないレベルではないが。
まさか私自身が発泡酒に慣れてしまったということではないと思うのだが、
ボロクソにけなしてやろうと意気込んでいたのに肩すかしを食らったような感じ。
2004年6月19日
No.277 新・モルツ(南阿蘇外輪山水系) / サントリー
4つの水系を使ってビールを造っていることを前面に打ち出している新しいモルツ。
今回たまたまスーパーでこの「南阿蘇外輪山水系」(熊本工場製造)のものが売られているのを発見して、速攻get。
わが関西では普段は手に入らない代物だ。
そこで、せっかくなので、地元関西で売られている京都工場製造「天王山京都西山水系」と比べつつ、味わうことにした
(左の写真は、熊本の缶の裏面。右の写真が、熊本&京都の表面を並べたもの)。
まず、熊本工場のほうであるが、香りはモルツらしい控えめなミント的ホップの香りで、特に違いを感じない。
口に含んだ感じも、結構酸があって、普段飲んでいるものと違いを感じない。
そこで、引き続いて京都工場のものを飲んでみたところ、少し違いを感じた。
熊本工場のほうがパンチが効いているというか、苦味に芯が通っており、無骨な感じ。
対して京都工場のほうは、全体として控えめながら酸の主張が強く、私がふだんモルツに持っているイメージ
「苦酸っぱいビール」そのものである。これは気のせいだろうか。
推測するに、熊本工場「南阿蘇外輪山水系」のほうが硬水なのではないか。
お茶やコーヒーでもそうだが、軟水で作ると無難にまとまった丸っこい味になり、硬水で作ると朴訥として
荒削りな味になる。京都工場「天王山京都西山水系」のほうが、柔らかめで、ひ弱な感じがする。
まあ、こんな偉そうなことを言っても、所詮は素人の思いこみに過ぎないのかもしれない。
輸送や保存状態の違いに起因するのかもしれない(ちなみに製造時期は両者5月中旬で同じであるが)。
そういえば、以前に武蔵野工場「丹沢水系」と京都工場「天王山京都西山水系」とを比べたときには、
はっきりした違いはわからなかった。ただ、このときも、京都工場のほうが酸味が強いかもしれないという印象を持ったのも事実。
これって、いったいどうなんでしょう。サントリーの人に聞いてみたい気分。
2004年6月21日
No.278 スーパーバービカン(ビアテイストドリンク)/ タカラ
先日から続けている低アルコール飲料シリーズだが、老舗タカラからこんなものが出ていたとは知らなかった。
バービカンを超える(?)、スーパーバービカン。
泡の立ち方や液色は、バービカンと変わりはない。香りも系統的には近いが、穀物的臭みがこちらのほうが強く、
即席ラーメンの乾燥麺みたいな匂いがする。
味も普通のバービカンを凝縮したような感じだから、飲み応えがあるといえばあるのだが、
ちょっとビールの爽快感からは遠ざかっている。
アルコール分0.2%で、バービカン(0.1%)の倍である。これが「スーパー」なのか。
原材料は、麦芽、麦芽糖水飴、小麦、麦芽エキス、香料、ホップ、カラメル色素、酸味料。
栄養表示成分は、エネルギー17kcal、たんぱく質0g、脂質0g、炭水化物4.3g、ナトリウム1〜14g(以上、100mlあたり)。
「ビールに比べカロリー1/2」の表示もあり。
どうもこの製品の位置づけがよくわからない。より本格的な物をめざしたということなのだろうか。
2004年6月22日
No.279 スーパーブルー / サントリー
サントリーから出た新製品は、まぎれもなくサッポロ・ドラフトワンへの対抗馬。
これはいったいどのカテゴリーに入れたら良いんだろうと悩んだが、
テイストの方向性からして「発泡酒」の仲間として扱っても良いのではないかと判断し、
当サイトの索引ページでも、発泡酒に分類した。
それというのもこの製品、原材料が、発泡酒、麦焼酎、炭酸ガス含有となっている。
つまり、チューハイの仲間と言えなくもないし、発泡酒カクテルだとも言える。そういった厳密にはポジショニングの難しい製品
(缶の表示は「リキュール類」となっている)。
泡は白く、きめ細かく、持続せず、普通の発泡酒的。香りもおとなしめながら雑穀臭がある。
味の印象は、やや甘味が強いかなと思う他は、普通の発泡酒と変わるところはない。
言われなければ焼酎が入っているなんてわからない。
「キレ味爽快」というコピーが書かれているが、甘味が最後に残るので、あまり爽快ではない。
飲んでいて、ハタと気づいた。先行して発売した麦風(ビール+麦焼酎)って、
実はこれを開発する段階で生まれた副産物だったんじゃないかと。そしてもちろん、こっちを主役にして売らなくちゃいけないから、
麦風を先に出して、独自のポジションを築いた後、まったく別の位置付けとして、このスーパーブルーを出してきたんじゃなかろうか。
確かにドラフトワンは、最安値ということでインパクトがあったが、今さら安いだけでは評価できない。
どうせこのクラスのものがおいしいわけはないのだから、潔く味を捨てたドラフトワンのほうが、ストレートでわかりやすいとも言える。
味で選べば雑穀臭のない麦風だし、同じ値段ならば私はドラフトワンをお勧めする。これを積極的に選ぶ理由はない。
2004年6月24日
No.280 ライグレ / サントリー
ほとんど忘れかけていたが、まだ続いていたのか?というこのシリーズ。
グレフル、ピングレから始まって、これは、ライチ&グレープフルーツ酒である。
あれ?これってまだ取り上げていなかったっけ?ってな商品。
まず香りはむせかえるくらいに甘いライチの香りが、有無を言わさぬ感じ。
味も、このシリーズに共通の濃厚なものだが、炭酸がきいているので、爽快感はある。
どこがグレープフルーツか?と不思議に思うが、飲み込んだ後、口中に酸っぱさが残り、
ああこれがそうなんだな、と実感。
それにしても甘さがどうしても気になって、飲むと余計にのどが渇く感じがする。
だいたい今日の気分としては、苦いビールをスカーっと飲みたかったのだけれど、
どうしてもHP更新を最優先に考えて、飲むものを決めてしまう。こんな自分が・・嫌いでもない。
早くこれ飲み終えて、ビールに移ろうっと。