ビール・発泡酒・チューハイの部屋

No.81〜100


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2003年3月4日
No.81 タカラ CANチューハイ 爽快ライム

タカラ爽快ライム  香りは弱く、グリーンな感じもあまりなく、ライムなのかレモンなのか判別がつかないほど。 食器洗い洗剤のような匂い。炭酸のインパクトは別にして、口当たりは非常にやわらかく、酸も甘みも弱い。 確かにライムの味はするのだが、いかにもジュース的。よくカラオケボックスなんかで出てくる、 モスコミュールなのかチューハイライムなのかわからない、水で薄めたような子供だましアルコール飲料のようだ。
 アルコール分7%、果汁2%。ただ薄いだけで爽やかさにも乏しい、取り柄のないチューハイ。


2003年3月5日
No.82 タカラ CANチューハイ 爽快ブラッドオレンジ

タカラ爽快ブラッドオレンジ  同じシリーズを続けているが、今度はブラッドオレンジ。イメージとしては、柑橘の中でも甘みの強い、ジューシーな感じか。
 香りは、ゼリー菓子(昔からある、寒天のような杏仁豆腐のような、直方体に切ってオブラートに包んだ柔らかい菓子) のオレンジのような、いかにも作られた香り。酸も甘さも弱く、何の引っかかりもない味わい。炭酸の刺激だけが目立つ。 後味も、作られた弱いオレンジテイストだけがほのかに残り、キレはよい。
 アルコール分7%、果汁3%。このシリーズに共通した、なんとも取り柄のない、薄ーい感じの駄菓子チック・テイスト。 ここまで一貫していると、これはこれで評価できる。どれだけの人に支持されるかは別として。


2003年3月6日
No.83 銀河高原ビール

銀河高原ビール  なぜ今あらためてこれか、というと、当日記にまだコメントを掲載していないことに気づいたからである。 同社のドイツクラシック白ビールは既にコメント済なのに。
 泡は非常に力強く、持続力もある。色はオレンジがかっていて、濁りがある。
銀河高原ビール・グラス  とても甘くフルーティなホップの香り。まず、この香りだけで魅了されてしまう。 やわらかくキュートな酸が味わいの骨格をなし、苦味、渋味は強くない。 華やかなフレーバーが口一杯に厚みをもって広がるので、酸味に傾いた感じはない。 同社の白ビールよりは、重みがある。
 生きたビール酵母の入った「ヴァイツェン」というタイプのビール。小麦約55%、大麦約45%の麦芽100%。 その絶妙なバランスが、このフルーティな飲み応えを作っているのだろう。
 「酵母が沈殿している事がありますが品質に変わりはありません。1/2を注いだ後、缶を軽く振って混ぜ、 残りをグラスに注いで下さい。」との表示がある。その指示に忠実に従い、注いだ。
 大手メーカーの製品とは一線を画する非常に丁寧な作りのビール。これからも大きな支持を得られることはないかも しれないが、細々とでも続いて欲しい。 


2003年3月8日
No.84 ももグレ / サントリー

ももグレ  甘くみずみずしい白桃の香り。炭酸はそこそこ強いが、甘さが強いので、鋭さを緩和している。 グレープフルーツ酒がベースとなっているが、苦味や酸は前面に出てこないので、柑橘らしくはない。
 このシリーズ、グレフルとピングレがともに甘ったるく、くどいタイプ。 それに対し、キョホグレはかなりシャープだったが、この製品もどちらかと言えばシャープな部類だ。
 アルコール分5%だが、アルコールをあまり感じさせない軽いカクテルとして楽しめる。毎日飲みたいようなものではないが。


2003年3月10日
No.85 生黒 / キリン

生黒  キリンから新製品。発泡酒初の黒である。
 泡は力強く盛り上がり、かつ、持続する。まず、この段階で驚く。 香りにも臭みがほとんどなく、クリーンな印象。反面、黒ビール的な芳醇さも感じられないが、 確かに黒糖的ニュアンスが少しある。
 口に含んでいても、発泡酒特有の臭みは感じない。この点は、驚嘆に値する。後味も実にクリア。 注意深く味わわないと、後味に若干の焦げ臭があることを見過ごしてしまう。
生黒・グラス  甘みもなければ苦味もなく、黒ビールとは別物なのだが、目をつぶって飲めば、 少し苦味の強い、どこかの地ビールではないかと錯覚する。
 素直に告白してしまえば、初めて私が"おいしい"と感じた発泡酒だ。黒ビール・ファンには、到底受け入れ難い商品だろうが、 新たな購入層を掘り起こせるかもしれない。発泡酒嫌いの私でも、これならたまに飲んでもいいな、と思うほどだ。
 極生と同じくテレビCMを入れないでコスト削減する手法だが、もうこのやり方は、極生で認知されているので、 駅や車内吊りで目にするだけで、新しいのが出たんだな、と多くの人にすぐわかる。パッケージも、極生のシンプルさを踏襲しつつ、 さらにインパクトの強いものとなっている。
 最初に手に取ってもらうことは簡単ではないかもしれないが、結構リピーターを確保できるかもしれない。 パイの小さなニッチを狙った商品なので、他社は追随しにくいだろう(真似をするとすれば、アサヒくらいか)。

2003年3月12日
No.86 まろやか酵母 / キリン

まろやか酵母  関東では既に発売しているようだが、関西では今日から発売となった。
 泡に勢いがあり、持続するが、ふんわり柔らかな感じ。液色は黄色く濁っている。 香りはフレッシュかつフルーティで甘酸っぱい。口当たりも柔らかく、まろやかで、 名前のとおり。苦味は強いが、口中にフレッシュさが広がるので、重たい印象はない。 飲み干した後にしっかりした苦味が残り、充実感がある。
まろやか酵母・グラス  無濾過で、生きた酵母が入っているという。確かにグラスの中に浮遊するものがある。 品質保持期限60日という、鮮度が命のビール。ついに大手メーカーがこんなものまで作るような時代になったのか、 という感慨がある。
 330ml入り小びんで238円(希望小売価格)。発泡酒全盛の昨今にすれば少々高い製品だが、 品質からすれば、これは安いと思う。大きな満足を与えてくれる製品。 定番として長く続くようなものではないかもしれないが、大手もこういった努力が必要なんだなあという、 飽食の時代を実感するようなビールだ。
 毎日でも飲みたい。少なくとも寒い間は。


2003年3月13日
No.87 ファインブリュー(ノンアルコールビール)/ サントリー

Fine Brew  ついにこんなものまで登場。国産ノンアルコールビールである。正確には、アルコール分0.5%未満ということらしい。
 まず、素直な感想を述べると、「まあ飲めなくはない」。
 ちゃんと泡が立ち、色もしっかり目で、見た感じは普通のビールである。 香りは、ハイネケンのような甘いホップのニュアンスがあり、なかなかいい感じ。 だが、やっぱり味わいはいただけない。作られたような酸がどうにも嫌みな感じで、 奥行きはまったくなく、変な苦味が気になる。味がないという点では、同社の発泡酒"ダイエット生"にそっくり。 いや、臭みがない分だけ、こっちのほうがましか。
 飲酒・酒気帯び運転の厳罰化の影響で、ゴルフ場などでこういったものがよく売られているらしい。 そこまでしてアルコールもどきが飲みたいだろうか。ジンジャーエールでも飲んどいた方がよっぽど美味しいんじゃないの?


2003年3月14日
No.88 富士山 / アサヒ

富士山  当ページの通し番号で88番目。末広がりにちなんで、富士山という銘柄のビール。
 かなり以前からあり、発売当初はCMもやっていたが、最近では売られているのを見ることも少なくなった。 もうなくなったのかと思いきや、細々と存続していたようだ。デパートの酒売場で見つけてget。 私個人としては昔何度か飲んだことがあるが、改めてテイスティング。
富士山・グラス  泡は力強く、液色も実に濃く、いかにも良いビールという第一印象。 ミント系の清々しく、奥深いホップの香り。口当たりは意外にまろやかで、口中に広がる味わいには不思議にも甘みすら感じる。 そのくらいぎゅっと詰まった味。実は苦味も相当強いのだが、すべての味の要素が力強いので、苦味だけが際立つことはない。
 富士山の天然水だけで醸造したものだというが、その名に恥じない雄大な味わいのビール。重たいがゆえに、飲み干した後に残る ふんわりした甘みには、好みが分かれるかもしれない。
 日本のプレミアムビールの代表といえるヱビスビールが王者の風格だとすると、こちらは女王の優美さと言えるかもしれない。 母なる大地のビールとでも言おうか。


2003年3月17日
No.89 ハートランドビール / キリン

ハートランドビール ハートランドビール・ボトル ハートランドビール・王冠  いまだにこんなものが残っていたのか、という製品。
 確か10年か15年位前、六本木にある同名の店舗のみで提供したのが始まりで、 その後、全国に広がっていったビールである。当時は、扱っている飲食店も少なくなかったが、 近年目にすることがほとんどなくなった。それで、私も存在を忘れていた。
 今回偶然、成城石井梅田店の店頭にひっそりと並んでいるのを見つけ入手した。
 香りは抑制の効いたホップの香りがとても上品で、清々しさの奥に凛とした重みを感じる。 味わいも浮ついたところがなく、重厚な苦味が特徴。飲み干した後にもほろっと苦味を残す。
 もしブラインドで銘柄を問われたら、相当迷ったあげく、ヱビスと答えるかもしれない。
 いわば「いぶし銀」の味わいで、記憶に鮮烈に残るようなものではないが、どんな状況で飲んでも、 揺るぎない安心感を与えてくれるような、懐かしいビールである。


2003年3月18日
No.90 ビール職人 / キリン

ビール職人  これも今さらという製品。
 このビール、中身はハートランドビールと同じではないかという噂が、発売当初あった。その真偽を確かめるべく、 今日試してみることにした。
 ミントのようなホップの香りが清々しいが、あまり主張は強くない。味わいの第一印象は、とにかく苦味が強く、 重たい。この圧倒的な苦味が持ち味で、口中をしびれさすほどの力強さ。
 味の系統としては、確かにハートランドビールに似ている。が、明らかにこちらの方が、苦味が強いと思う。 ぜひ一度、グラスを並べて比べてみたい。
 ところで、最近このビール・発泡酒・チューハイの部屋は、新製品レヴューに力点を置くようになってきた。 開設当初は、ただ私の感想を気まぐれに書き連ねる目的だったはずなのに、今では酒のエンサイクロペディア(百科事典) でありたいと願うようになった。
 そういうわけで、定番品も含めて、市販されているものをできるかぎり網羅したいとの思いで、 最近は手当たり次第取り上げている。


2003年3月19日
No.91 旬果搾り もも / アサヒ

旬果搾り もも  まず、香りに驚く。かなり強調されてはいるものの、白桃のみずみずしい感じがよく出ている。 この甘〜い香りを嗅いだだけで、既に口に含んでいるかのような充実感がある。
 実際の味わいも、香りのイメージ通り。甘味が強いので、男性にはあまり支持されないかもしれないが、 商品イメージからして必然性の感じられる甘味レベルである。
 ただ、個人的には、 もう少し糖度を下げ、シャープな味造りをしても面白かったかな、とは思う。でも、そうすると、 サントリー清涼感・うるおいピーチに近づいてしまうかもしれないし、 フルーティチューハイ(最近こう呼ぶようになり、旭化成時代のハイリキというブランドを捨ててしまった) という名前に忠実であるためには、この程度の甘さは必要とも考えられる。
 果汁10%、アルコール分5%。アサヒは、早くスーパーサワーの製造を打ち切り、こちらに注力した方がよいだろう。
 なお、何気なく原材料の表示を見ていて、面白いことに気づいた。
 アルコール、ウイスキー、桃果汁、糖類、酸味料、香料とある。 なんとウイスキーが入っているのだ。製造者はアサヒ傘下のニッカであるからなるほどとも思うが、意外である。 それに、"アルコール"とは何だろう。単にエタノールだろうか。とすれば、焼酎もウオッカも使っていないチューハイ ということになる。面白い。


2003年3月20日
No.92 北海道生搾り Half & Herb / サッポロ

Half & Herb  サッポロから新しい発泡酒。
 カロリー50%オフ、糖質80%オフ。そして、オレンジピール配合。 つまり、名前の由来は、カロリー半分のHalfと、オレンジピールのHerb(しかし、オレンジの皮ってハーブなんだろうか?) ということらしい。名前から先に決まったんじゃないかと思いたくなる。
 色は極めて薄いが、やや黄色みが強い。香りは、オレンジピールの特徴がよく出ていて、爽やかで、ほのかに苦味を想起させる。 口当たりは、軽く、水っぽい。さすがに糖質を80%カットしているだけのことはある。味わいのようなものはなく、 炭酸水のよう。淡麗グリーンラベルにも似ている。
 しかし、何と言ってもこの製品の最大の特徴は、発泡酒臭さが極限までマスクされていること。 最初の香りにも、口に含んでいる間も、そして、飲み干した後も、極めてピュアで、嫌みがない。 柑橘の味などは、ほとんどしない。臭みを消すことだけに貢献しているかのようだ。
Half & Herb景品 Half & Herb景品  糖質カットの発泡酒としては後発だが、オレンジピールを使うというこの試みは、大成功だと思う。 意表をついたスマッシュヒットである。イメージもおしゃれで、先行するサントリー・ダイエットや、 淡麗グリーンラベルと差別化ができている。 いや、健康系発泡酒トップの座に躍り出る可能性だって十分にあると私は思う。
 ところで、今なら1缶に1つ景品として、携帯アクセサリー(リーフ型)がついている(右写真)。 トルマリン天然石使用で、マイナスイオンを発生するという。景品を付けるとは、コーラやお茶のような戦略だ。 早速喜んでつけてしまった私も私だが。


2003年3月24日
No.93 キリンチューハイ 氷結 ライム

氷結ライム  香りはほのかで、押しつけがましいところがない。他社のライムチューハイにありがちな、芳香剤的な嫌らしさもない。
 口当たりはやわらかい。酸に鋭さはなく、ライムのグリーンな感じもとても自然。何より、甘味がかなり押さえ込まれている。
 喉の渇きをスキッといやしてくれるので、風呂上がりに最適。最近のお子様チューハイとは一線を画す。果汁2.5%、アルコール分6%。
 「甘さは、いらない」というのが、テレビCMでのコピーだが、おいおい、それって、ちょっと前の自社製品 (氷結オレンジ)を 否定することにならないかい? と思ったが、CMをよく見ると、「常識なんて、すぐ変わる」という文字が。
 なんだか、かわいらしい言い訳じゃないか。許してあげよう。
 オレンジ、甘すぎるぞ。という消費者の声を真摯に受け止めてくれた結果だとすれば、この態度は評価できる。
 しかし、だ。常識が変わったというのなら、オレンジもリニューアルするか、あるいは、ビターオレンジとか、クリアオレンジ みたいな新製品を出して欲しい。
 このライムの傑出しているところは、甘味を否定したからといって、ことさらアルコール感を強調したわけでもなく、 スカスカの水っぽい味にしたわけでもなく、クリアでありながら、しっかり味わいがあるところだ。
 常識が変わったのではなく、ライムは最初からこの味がふさわしいのだ、と自信を持って売ったほうが、 良かったんじゃないの?


2003年3月25日
No.94 オリオン 生 ビール

オリオンドラフト  このビールにもまだ正式にコメントを発していないことに気づいたため、とりあげることにした。
 純白の泡は勢いがあまりなく、持続時間も短い。液色は非常に薄い。ここまでの印象では、発泡酒にそっくりである。
 香りは爽やかで、クリアなミント系。ここで、やはりビールなのだと実感。
 口当たりは、すっきりクリーン。重みはまったくなく、広がりもないが、苦味は意外にもしっかりとある。 ちゃんとビールを飲んだという充実感がある。
 麦芽100%のしっかりしたもの以外は認めない、という純血主義者ならば、さしずめこんなものはまずくて飲む気がしない、 といったところだろう。しかし、こういったビールには、それに似合うシチュエーションというものがある。 私は経験したことはないが、真夏の沖縄のビーチで飲むオリオンビールは最高だという意見は多くある。 (しかし、そんな状況なら、コークでもカナダドライでもペリエでも、はたまたサントリー・ダイエットでも、 何でもおいしいだろうけどね)
 狭量な態度は取らない、というのが当サイトの方針でもあるわけだが、考えてみれば私だって、発泡酒に対して かなり狭量な姿勢を取り続けてきたため、最近は意図的に軌道修正に努めている。そもそも発泡酒はビールとは別物なのだから、 別物として評価すべきなのだ。と、このビールを飲んで、改めて考えた。
 ところで、不覚にもこの製品の販売権をアサヒが取得したという事実を知らなかった。 「醸造元オリオンビール株式会社、販売元アサヒビール株式会社」と書いてある。缶の上部に"Asahi"の文字もある。
 昨年、アサヒがオリオンの発行済株式の10%を取得して筆頭株主になったため、沖縄以外の地域でこのオリオンドラフト(生ビール) の販売を行うことになったらしい。詳しくは、オリオン 又はアサヒのホームページを参照頂きたい。


2003年3月26日
No.95 タカラCANチューハイ スキッシュ レモン

スキッシュ レモン  もしかしたら、これって、以前あった「生果汁チューハイ」がリニューアルしたものではないか。 中身もまったくそのままかもしれない。
 香りはおとなしめで、アピールは弱いが、ナチュラルな印象。 口当たりはフレッシュで、酸は強く、まさにレモンジュースを飲んでいる感じ。 アルコール感は弱く、甘味もごく弱い。名前の通り、実にスキッとした味わい。 飲み込んだ後には酸と苦味を残し、甘ったるい感じなどみじんもない。
 キリン氷結が、発売当初「氷結果汁」という商品名だったのに、ジュースと間違えやすいとの理由で「氷結」 に改名されたのと同じ理由で、「生果汁チューハイ」も改名を余儀なくされたのであろうか。

*後日追記:タカラのホームページニュースリリースをよく見ると、 「生果汁チューハイ」は現在の「爽快」になったようだが、私には同じ商品とは思えない。

 それにしても、この缶のデザインはいただけない。どうしてタカラはいつもセンスが悪いのだろう。 クオリティはしっかりしているのに、このあたりが売上を伸ばせない大きな理由なのではないかと思うのだが。


2003年3月27日
No.96 キリン ラガーブルーラベル

ラガーブルーラベル  キリンから糖質50%オフのラガービールが新発売。
 泡にあまり力はなく、持続しない。液色は極めて薄い。香りはミント系の軽やかなもの。 見た目は発泡酒的だが、香りが確かにビールであることを主張している。
 口当たりはやわらか。さらっと飲みやすく、重みはまるでない。しかし、苦味がじんわりと広がる。 後味にも適度な苦味が。
 以前あったキリンライトビールに近いような気もするが、あれよりも飲みごたえがあるような気もする。
 健康ブームに乗じた商品だが、想像していたよりもずいぶんしっかりとした飲みごたえがあって、なかなかよい。 糖質半分カットしてこの味わいならば、申し分ない。
 暑い季節にもさらっと飲める、それでいてちゃんと味わいのある重宝なビールといえる。


2003年3月28日
No.97 タカラCANチューハイ スキッシュ グレープフルーツ

スキッシュ グレープフルーツ  香りはおとなしく、グレープフルーツの皮の匂いを嗅いでいるよう。 口当たりは柔らかく、甘味は弱い。酸もそれほど強くない。苦味を中心とした味わい。
 レモンに続き、こちらも「スキッシュ」という名前のとおり、すっきりしている。 アルコール感も弱いので、すいすいと飲める。実に爽やかなチューハイ。
 シリーズにおけるキャラクターの統一がとれている。華やかさがないだけに、あまり記憶に残るような味ではないが、 風呂上がりに気軽に乾きをいやすのにも適したビール代わりになるチューハイだ。



2003年3月31日
No.98 タカラCANチューハイ スキッシュ アセロラ

スキッシュ グレープフルーツ  こちらも香りはおとなしく、アセロラドリンクよりも軽やかな印象。 口当たりはシャープだが、酸はマイルド。甘味は弱い。苦味はない。
 アセロラ果汁のほか、レモン果汁を加えて味を調えているが、酸っぱい感じはない。 これならば食事と共に楽しめる。
 今まで見たことのないアセロラ・チューハイだが、このシリーズにこの素材を選び出したセンスは素晴らしい。 スキッシュという製品のコンセプトに一番合っているような気がする。
 3種類試してみて、味わいのタイプが見事に統一されていることはわかった。 果実感を強調するあまり、甘いチューハイが増えた反動として、このようなタイプが出てくるのには必然性がある。 メーカとしては生き残り競争はたいへんかもしれないが、消費者から言えば、選択肢が増えるのはうれしいものだ。


2003年4月1日
No.99 青島麦酒 / チンタオ・ビール

青島麦酒  さて、これも定番中の定番。中国のチンタオ・ビール。
 麦酒という字は、本当は"麦"ではなく、口偏に卑と書く。機種依存文字なので、やむなく麦酒とした。
 泡の力は中程度で、ある程度は持続する。液色はかなり濃い。 香りは、ピーマンがニガウリのようなグリーンな感じを伴い、やや爽やかさに欠ける。 ハイネケンによく似ている。
 香りの印象そのままの味わいで、かなり深みがあるが、キレは良くない。かといって、重厚さもない。 一口で、日本のビールとは違うことがわかる。
 裏ラベルに日本語の記載があり、Asahiの文字がある。青島麦酒とアサヒビールとの合弁会社が製造しているらしい。 アサヒはこんなところにまで手を伸ばしていたのか。日本に居ながら手軽に世界の名品を味わえるのは、良いことであるが。


2003年4月2日
No.100 越乃米 こしひかり仕込みビール / スワンレイクビール
   (株)天朝閣 瓢湖屋敷の杜ブルワリー


こしひかり仕込みビール  記念すべき通算100番目は、ちょっと豪華なビール。
 いわゆる地ビールだが、新潟のこしひかりを使ったもの。"ジャパン・ビア・フェスティバル'99 ジャーマン・ライト・ラガー部門" 金賞受賞。
こしひかり仕込みビール・ラベル こしひかり仕込みビール・グラス  泡の力強さは特筆すべきものではなく、きめ細かく、色は純白。それほど持続はしない。 液色はやや白く濁っており、濃さは中程度。無濾過で酵母が入っているための濁りだろう。
 香りは爽やかで繊細で、ほんのり甘さを感じさせる。口当たりもデリケートだが、苦味は結構強い。 じんわりとした旨みが口中一杯に広がり、その余韻も長い。後味には甘味すらある。
 ぎっしり詰まっているのにアフターがほろっとしている。麦と米がうまくバランスを取っている感じ。
 330ml入りで、価格はなんと600円。いかにも日本的で、繊細でありながら、ビールらしい重みがきっちりある。 確かにすばらしいクオリティだが、毎日飲みたいかと問われると、この値段は高すぎる。 キリンまろやか酵母でもほぼ同様の満足は得られる、と思う。
 コンクールのために技術の粋を集めて作りました、という感じの"作品"。 しかし、ビールというのはクオリティの違いが分かりにくいなあ、というのが、正直な感想。


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