2023年10月16日[1]
No.10301: トリスハイボール缶 星空のトニック / サントリー
とりすはいぼーるかん ほしぞらのとにっく / さんとりー
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トリスハイボール缶のLAWSON限定商品「星空のトニック」。
発売日は、10月10日。
グラスに注いだ液色は、ごく淡いゴールド。
細かな気泡が少量グラスの中を立ち昇っている。
香りは、ハーブ香や柑橘香が入り交じり、スパイシーな印象もあって、
なぜかジンジャーエールみたいな感じもする。甘味は強そう。
味はふんわりと甘く、軽い酸味もある。トリスらしい柔らかくクセの弱い風味。
ライムの少し青臭い風味も感じる。アルコールは当初弱く感じるのだが、
飲み進めると次第にホットなアルコール感が実感できる。飲み込んだ後には、甘苦い風味が舌の奥に残る。
アルコール分6%。ライム浸漬酒使用。
原材料名:ウイスキー(国内製造)、ライム浸漬酒、糖類/炭酸、酸味料、香料。
以前、夜風のトニック という商品が出されており、
名前が変わっただけなのかと当初思っていたが、飲んでみたら中身が違う。
夜風のトニックで使われていたオレンジの代わりに、本品はライムが使われている。
オレンジもライムもウイスキーには合うものだが、味わいはかなり異なる。
ライム(但し、果汁ではなく浸漬酒)が使われることで、爽やかさが増し、キリッとした後味になった。
やさしい味わいであるトリスの良さも損なわれず、バランスの良い風味に仕上がっている。
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チューハイ・カクテル等
CODE:45215LSEH#06 |
2023年10月16日[2]
No.10302: 100%カジューハイ ピンクグレープフルーツ / 富永貿易
100ぱーせんとかじゅーはい ぴんくぐれーぷふるーつ / とみながぼうえき
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神戸居留地ブランドで知られている富永貿易から発売された「100%カジューハイ」という缶チューハイ。
発売日は、9月19日だったようである。
3種入手したうち、既に りんご と
白ぶどう を飲んでいるので、
今日は3種目として「ピンクグレープフルーツ」を。
グラスに注いだ液色は、しっかり濁りのある濃い朱色。
濁りが深すぎて、液体の粘度が高そうに見える。
色はグレフルというよりも人参ジュースみたいな濃さ。
見た目の濃厚さに対し、香りはあまり強くない。グレフルらしい酸っぱさも、苦さも、
フルーティさもあまり香りからは感じられない。だが、これこそが自然。
香料も使われてはいるようだが、非常に控えめ。
味は酸味と苦味が極めて強く、甘味は大人しい。果実の皮をかじったみたいな渋味も感じる。
アルコール感は弱い。飲み進めると、酸味と苦味がさらに強烈に感じられ、
それは飲み込んだ後にも口にはっきりと残る。
アルコール分3%。原材料名:グレープフルーツ果汁(外国製造)、スピリッツ/炭酸、香料。
販売者:富永貿易株式会社 神戸市中央区御幸通5丁目1番21号。
製造場:大東乳業株式会社 岐阜県各務原市松本町二丁目466番地。
きれいにまとめようとしていない、果汁の荒削りな味そのままといった味わい。
他2種(りんご、白ぶどう)が甘味を主体とする味なのに対し、
このピンクグレープフルーツは、当然ではあるがシャープ。
柑橘系チューハイが好きな人なら、気に入ると思う。
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チューハイ・カクテル等
CODE:45215DQES#27 |
2023年10月17日
No.10303: -196℃ 瞬間凍結 無糖グレープフルーツ / サントリー
まいなす196ど しゅんかんとうけつ むとうぐれーぷふるーつ / さんとりー
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サントリー -196℃ 瞬間凍結シリーズに「無糖グレープフルーツ」が登場。
発売日は10月17日。
グラスに注いだ液色は、濁りのある白色。
細かな気泡が少量グラスの中を立ち昇っている。
香りは、とてもフレッシュ感あふれるジューシーなグレープフルーツ。
しっかりとした味が想像できる。
味は香りの印象から一変。甘味がほぼなく、酸味と苦味だけ。
味がほぼないとも言えるくらい、シャープ。なのに、不思議にジューシー。
アルコール感はしっかり。飲み込んだ後にも、ヒリつく酸味と苦味が残る。
アルコール分6%。グレープフルーツ浸漬酒使用。
原材料名:グレープフルーツ、ウオツカ(外国製造)/炭酸、酸味料、香料、酸化防止剤。
グレフルチューハイは甘いものが多いので、ここまでストイックな味わいのものは珍しい。
無糖の魅力が活きている。これなら色んな食事に合う。
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チューハイ・カクテル等
CODE:45216DAEE#00 |
2023年10月18日
No.10304: 上々 焼酎ソーダ / キリン
じょうじょう しょうちゅうそーだ / きりん
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キリンから新しいR.T.D.ブランド「上々 焼酎ソーダ」が登場。発売日は、10月17日。
グラスに注いだ液色は、無色透明。
細かな気泡が少量グラスの中を立ち昇っている。
香りは、しっかり麦焼酎が前面に押し出された本格的な香りながら、柑橘っぽい爽やかさをまとっており、
さらに麹っぽいパンチを感じる。
味は非常にすっきり。甘味はほぼなく、軽妙な酸と強いアルコール感。
何口飲んでもわざとらしい味がなく、キレも抜群。飲み込んだ後には酸味、軽い苦味が残る。
アルコール分6%。
原材料名:連続式蒸留焼酎(国内製造)、本格麦焼酎、米麹抽出物、食塩、オリゴ糖含有シラップ/炭酸、香料。
CMでは、「焼酎とソーダ、なんで今まで飲んでなかったんだろう」といったセリフが用いられているが、
この手の商品は、実に何十年も前から存在する。
元祖とも言えるのが、タカラ焼酎ハイボール ドライであり、
その他、昔飲食店を中心に一世を風靡し、近年R.T.D.として人気が再燃している
サントリー タコハイ もある
(注:これらは純粋な焼酎ソーダ割りではないが、香料等が添加されているのは今回のキリン製品も同じ)。
また、純粋なソーダ割り製品として、極上宝焼酎の炭酸割り タンチュー もある。
そもそも、麦や芋を中心に、ブランド本格焼酎のソーダ割り缶入り製品だって、昔からいくらでも存在する。
単にキリンさんがこの分野に乗り遅れていただけで、他社の成功に追随した形だと言える。
だから、「なんで今まで飲んでなかったんだろう」ではなく、
「なんで今まで我が社は出してなかったんだろう」が正解である。
こうした巧妙な言い換え戦略(※注)は決して感心しないけれども、この製品の正攻法な味わいは純粋に評価できる。
好調な サントリー こだわり酒場のタコハイ の有力な対抗馬として、ある程度健闘するだろう。
あとは、今後の売り方次第である。
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※注:まるで、「一般人はどうせわからないだろう」というような、
ある意味消費者をなめたような宣伝方法を時折見かけるが、騙されてはいけない。
そういう虚言を暴くのも、当サイトの役割だと感じている。
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チューハイ・カクテル等
CODE:45217DAEE#01 |
2023年10月19日
No.10305: ザ・プレミアム・モルツ <ジャパニーズエール> ゴールデンエール <限定出荷> / サントリー
ざ・ぷれみあむ・もるつ <じゃぱにーずえーる> ごーるでんえーる <げんていしゅっか> / さんとりー
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サントリー ザ・プレミアム・モルツの限定派生商品「ゴールデンエール」。
発売日は、10月17日。
グラスに注いだ液色は、淡い黄金色。泡は純白で非常にきめ細かく、力強く盛り上がって、泡持ちも良い。
香りは、清澄なホップ香が立ち軽やかな印象。少し甘い果実のような香りを伴い、爽やか。
味は香りの印象ほど甘さはなく、すっきりスムーズな口当たり。
酸は穏やか。当初軽いと思われた味わいも、実は苦味がしっかりあることに、飲み進めると気づく。
適度なキレ。飲み込んだ後には、苦味と少し甘やかな余韻が残る。
アルコール分6%。原材料名:麦芽(外国製造、国内製造)、ホップ。
通年品 香るエール と比べると、すっきり感がある。より間口の広い製品と言えよう。
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ビール
CODE:45218DQES#02 |
2023年10月20日
No.10306: サッポロ生ビール ナナマル / サッポロ
さっぽろなまびーる ななまる / さっぽろ
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サッポロから糖質・プリン体ともに70%オフのビール「ナナマル」が誕生。
発売日は、10月17日。
グラスに注いだ液色は、中程度の黄金色。泡はほぼ白色で概ねきめ細かく、当初は盛り上がるものの、
泡持ちはあまり良くない。
香りは、軽やかなホップ香が立つが、麦芽使用量が少ないのか、昔の発泡酒みたいな雑穀臭が感じられる。
味は香りの印象通り非常に軽快。弱めの苦味と酸味ばかり主張し、ビールらしいコクもなく、飲みごたえがない。
糖質オフという性質から予想はしていたが、その予想通りに見事に味がない。
当然、キレは良いが、飲み込んだ後には発泡酒的な臭みが残る。
アルコール分5%。原材料名:麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ、糖類。
缶に「日本初 2つのオフ」という表記がある。糖質とプリン体をダブルで削減したその機能は認めるが、
案の定、飲みごたえが犠牲になるのでは、これを正当なビールであるとして高く評価することはできない。
もしプリン体を気にしないのであれば、
糖質70%オフの キリン淡麗グリーンラベル か、
糖質ゼロの アサヒスタイルフリー を飲んでおけば十分であるし、
既に糖質ゼロビールの キリン 一番搾り 糖質ゼロ や、
パーフェクトサントリービール といった製品が存在する。
結局、「プリン体が気になるけれど、発泡酒や新ジャンルでは物足りない!ビールが飲みたいんだ」というニーズにしか合致しない。
しかし、その肝心の味わいは、お世辞にもビールらしいコクはないのだから、名前が単にビールと付いているだけではないか
(もちろん、麦芽使用率等の法律上ビールたる要件は満たしているが)。この製品の売りって一体何?と思わざるを得ない。
厳しい言い方だが、早晩フェードアウトするだろう。
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ビール
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2023年10月21日[1]
No.10307: サッポロ黒ラベル 「丸くなるな、星になれ。」デザイン缶 / サッポロ
さっぽろくろらべる 「まるくなるな、ほしになれ。」でざいんかん / さっぽろ
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サッポロ黒ラベルは、以前からCMなどで「丸くなるな、星になれ。」というキャッチコピーを使っている。
今年(2023年)3月にスタートしたCMでコピーが用いられたのに合わせてデザイン缶を発売したところ、
大好評だったとのことで、今回また数量限定で投入されることとなった。
10月3日発売の「丸くなるな、☆星になれ。」缶。
もちろん中身は通常の黒ラベルなので、味のレビューは割愛する。
アルコール分5%。原材料名:麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ、米、コーン、スターチ。
秀逸なデザインが商品の売り上げを牽引するという良い見本である。
もちろん、中身が素晴らしいから売れるわけだが、このような定番ロングセラーであっても、
見た目のインパクトによって新たな消費を喚起することは十分にあるということ。
但し、見た目の印象と中身が合致していることが大前提で、このビールの訴えたいこと、
ターゲットとする消費者像とこのパッケージはピッタリはまったということだろう。
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ビール
CODE:45220KSES#18 |
2023年10月21日[2]
No.10308: WINE CAFE 白ワインソーダ 芳醇辛口 <限定> / サントリー
わいんかふぇ しろわいんそーだ ほうじゅんからくち <げんてい> / さんとりー
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サントリー WINE CAFE シリーズの限定「白ワインソーダ 芳醇辛口」。発売日は10月3日。
グラスに注いだ液色は、極めて淡いゴールド。
注いでいる時は大粒の気泡が踊っているが、その後は細かな気泡がグラスの中に見える。
香りは、キリッと酸っぱそうな白ワイン。普通にカジュアルな白ワインらしい香りであり、シンプルである。
口当たりも香りの印象通りキリッと鋭い酸味が立ち、コクはない。
爽やか軽やかで渋味もないのだが、少しバニラっぽさや、ココナツのような風味も感じられ、
良く言うとシャルドネ種の白ワインのような妖艶さも感じる。ここが「芳醇」たるゆえんなのだろう。
但し、その妖艶さは口に含んでいる間だけのことであり、飲み込んだ後にはほぼその風味は残らない。
あまりにもあっさりとキレが良く、後味は水っぽい。
アルコール分5.5%。
原材料名:濃縮還元ぶどう果汁(外国産)、輸入ワイン/炭酸、酸味料、酸化防止剤(亜硫酸塩)、香料。
販売者:サントリーワインインターナショナル(株)。
一通り上記コメントを書き終えてから、缶をよく見てみると「ほのかなオークの香り」とある。
私がバニラ風味と感じたものがそれだろう。
白ワインでこの風味があるものは、樽熟成させている証であり、良質な白ワインの目印みたいなものだが、
残念ながらこの製品は、やや浮ついた、取って付けたようなバニラ風味で、その後に肝心なコクを感じなかったので、
おそらく香料でオーク樽のニュアンスを付けただけなのではないか。
だとしても、非常にきれいに仕上がっているので、缶入りワインソーダとしては上出来だろう。
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チューハイ・カクテル等
CODE:45220DAEE#18 |
2023年10月22日[1]
No.10309: セブンプレミアム クリアクーラー シチリア産レモンサワー / アサヒ
せぶんぷれみあむ くりあくーらー しちりあさんれもんさわー / あさひ
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セブンプレミアム「クリアクーラー」の通年定番品「シチリア産レモンサワー」
の缶が見たことのないデザインに変わっていたので、買ってみた。
グラスに注いだ液色は、ほぼ無色透明。細かな気泡がグラスの中を断続的に立ち昇っている。
香りは、キュンと酸っぱそうなレモン香だが、少し甘さもある。
味はキリッとして酸味が強く、甘味は控えめで、サッパリした口当たり。
アルコール感は、度数のわりにしっかり感じる。キレが良く、飲み込んだ後には、引っかかるような甘味は残さない。
それでいて、酸っぱすぎるとか刺激の強さはなく、あっさりしている。
果汁3%。アルコール分5%。原材料名:ウオッカ(国内製造)、ジン、レモンスピリッツ、レモン果汁、
糖類/炭酸、酸味料、香料。
果実の風味をより感じていただくため、氷点凍結仕込みフルーツスピリッツを加えています。
当サイトに掲載している 従前の製品と比べ、
アルコール度数が6%から5%に下がっているのと、以前は用いられていた レモンピールエキス が今回は使われていない。
そのせいかどうかはわからないが、より一層あっさりした味わいになったように思う。
こうして常に見直しが行われているからこそ、コンビニP.B.は売れ続けるのだろう。
この製品も、昨今増えている味わいスッキリ系に寄せてきた。
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チューハイ・カクテル等
CODE:45221SEST#UK |
2023年10月22日[2]
No.10310: 軽井沢ビール クラフトザウルス ペールエール / ヤッホーブルーイング
かるいざわびーる くらふとざうるす ぺーるえーる / やっほーぶるーいんぐ
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以前から存在している商品のようではあるが、当サイトで取り上げるのは初めて。
ヤッホー・ブルーイングの クラフトザウルス「ペールエール」。
グラスに注いだ液色は、しっかり濃いめの黄金色。泡はほぼ白色で非常にきめ細かく、力強く盛り上がって、泡持ちも良い。
香りは、ハーブと爽やかな柑橘と甘いトロピカルフルーツが混じったような、鮮烈なホップ香。
同社の よなよなエール と基本的に同系統だが、香り立ちが圧倒的に強い。
味も香りの印象通りジューシーで、甘いコクの分厚さに圧倒される。
一口含んだだけで、ブワッと甘さが広がるが、そのベースには力強い苦味も存在する。
すべての要素が高い位置でバランスを取っており、力強いのにイヤらしくない。
飲み込んだ後にもジューシーで甘い香味と、強い苦味、渋味が口に残る。
アルコール分5.5%。原材料名:麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))・ホップ。
製造者:株式会社ヤッホーブルーイング、
長野県軽井沢町長倉2148。
軽井沢から始まるビールの革命記。クラフトビールの異次元体験へ。
グラスに注ぐとグレープフルーツのような、爽やかなホップの香りがパッと舞い上がる。
誰も知らなかった軽井沢の時間がはじまる。
「クラフトザウルス・ペールエール」で天地を突き抜ける衝撃のホップ香を体験してください。
アピールポイントが明確で、飲む者の期待を裏切らない。今や準大手と言えるくらいに成長した ヤッホー・ブルーイング が、
その本領を十分に発揮したビールである。
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ビール
CODE:45221SIH3#UK |
2023年10月23日[1]
No.10311: ゴールドマスター 生 / キリン
ごーるどますたー なま / きりん
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LAWSON のP.B.「ゴールドマスター」が新しくなった。発売日は、10月3日。
今年(2023年)10月からの酒税法改正施行に伴い、新ジャンルの税率がアップし、
ビールは減税となった。一方、発泡酒の税率は今回は変わらない。
このゴールドマスターは、従来カテゴリーとしては新ジャンルだったのだが、
そのままだと増税となり、販売価格を上げざるを得ないため、
そのための奇策として、なんとローソンさんは、発泡酒へとジャンル変更し、値上げを回避した。
発泡酒となることで、味わいはどう変わったのか。確かめてみたい。
グラスに注いだ液色は、中程度の黄金色。泡はほぼ白色で概ねきめ細かく、
当初はよく盛り上がるが、泡持ちはほどほど。
香りは、決して強くはないが、軽快なホップ香が感じられ、
これまでの製品にあった甘いもたつきのようなものが解消されている。
ただ、雑穀臭のようなものは少し感じられる。
味も基本的にはクリア。軽快な苦味と程々のコク。新ジャンル時代にあった甘味はかなり軽減されている。
もちろん、ビールらしくなったとか、味わい深くなったなんてことは残念ながらないが、
軽快で爽やか、かつ、キレと後味は改善されている。
アルコール分5%。原材料名:麦芽、ホップ、大麦、コーン、糖類(国内製造)。
販売者:株式会社ローソン。製造場:麒麟麦酒株式会社。
そもそも発泡酒と新ジャンルって、何が違うんだっけ?という読者諸氏のために、
改めて解説しておこう。
発泡酒は、基本的にビールと同じように麦芽や麦を用いた醸造酒だが、
麦芽使用比率(原料のうちに占める麦芽の重量比率)が半分に満たないもの、
あるいはビール醸造に認められていない原料が用いられているものである。
ビールに比べて適用税率が低いため、誕生当初は節税ビールとも呼ばれていたものである。
一方、新ジャンルは、原料の一部に蒸留酒等の酒類が用いられているもので、
出回っている多くの新ジャンル製品は、醸造した発泡酒に、
さらに大麦等を原料とするスピリッツ(蒸留酒)を混ぜることで、飲みごたえを出そうとした商品である。
今では、売られている商品数としては発泡酒よりも新ジャンルのほうが多く、
安いビール系飲料といえば新ジャンルといった認識が広がっており、そもそも発泡酒との違いを正確に認識している人は多くないだろう。
味わいの傾向をざっくりと説明すると、発泡酒は正式なビールに比べて麦芽使用量が少ないために、
コクがなく、さらには飼料っぽい臭みが出てしまっているものが多い。
これに対して新ジャンルは、その発泡酒に別の酒類をプラスするため、味の厚みは出しやすいものの、
麦芽のコクとは違う蒸留酒特有ののっぺりしたアルコール感が時に薄ら甘く感じられるのが欠点である。
今回、このゴールドマスターは、以前の新ジャンル時代に加えられていた大麦スピリッツの添加をやめたことで、
味わいの分厚さは後退したけれども、まとわりつくような甘味や渋味は軽減された。
好みの問題だが、甘渋くてもいいからガツンと飲みごたえがあったほうがいいという人にとっては、
以前の製品の方が良かったかもしれない。
だが、混ぜ物のない本来の醸造酒であるところの発泡酒に、別の酒類を混ぜるという苦肉の策として生まれた新ジャンルよりは、
発泡酒のみで勝負できるレベルに到達することができるのであれば、そのほうが良いはずである。
この製品は、不滅の名作「淡麗」を生み出した麒麟麦酒の技術でつくられたものであるから、
発泡酒としての一つの到達点とも言える。それが、従来(新ジャンル時代)のままの価格で販売されていることは、
我々消費者にとって大きな利益と言えないだろうか。
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発泡酒
CODE:45222LSEK#20 |
2023年10月23日[2]
No.10312: セブンプレミアム クリアクーラー グレープフルーツサワー / アサヒ
せぶんぷれみあむ くりあくーらー ぐれーぷふるーつさわー / あさひ
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セブンプレミアム「クリアクーラー」の通年定番品「グレープフルーツサワー」
の缶が変わっていたので、買ってみた。
グラスに注いだ液色は、しっかり濁りのある薄オレンジ。細かな気泡がグラスの中に少し見える。
香りは、ジューシーで甘そうなグレフル香。
昔ながらのチューハイっぽい印象。
味は香りの印象ほど甘さは強くない。酸が立ち、苦味も強い。ただ、柔らかなジューシー感があるので、
ソフトなタッチ。度数のわりにアルコール感はしっかりめ。
果汁5%。アルコール分5%。原材料名:ウオッカ(国内製造)、グレープフルーツスピリッツ、グレープフルーツ果汁、
糖類/酸味料、炭酸、香料。
果実の風味をより感じていただくため、氷点凍結仕込みフルーツスピリッツを加えています。
当サイトに掲載している 従前の製品と比べ、
アルコール度数が6%から5%に下がっている。でも、味の印象は変わっていない。
前回掲載が2年前(2021年)。実はその翌年にもリニューアルされていたようだが、当サイトでは取り上げていない。
このようなP.B.商品のリニューアルまですべて押さえるというのは、実際のところ至難である。
家の近所にセブンイレブンがあるのだけれど、それでも常に注視するというのは難しい。
何せ私の行動範囲内にあるコンビニ、スーパーの数を考えると、
扱われている商品のリニューアルまで完全に追いかけるのは、現実問題として厳しい。
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チューハイ・カクテル等
CODE:45222SEST#UK |
2023年10月24日[1]
No.10313: ゴールドマスター 生 糖質オフ / キリン
ごーるどますたー なま とうしつおふ / きりん
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LAWSON のP.B.「ゴールドマスター」が新しくなった。発売日は、10月3日。
今年(2023年)10月からの酒税法改正施行に伴い、新ジャンルの税率がアップし、
ビールは減税となった。一方、発泡酒の税率は今回は変わらない。
このゴールドマスターは、従来カテゴリーとしては新ジャンルだったのだが、
そのままだと増税となり、販売価格を上げざるを得ないため、
そのための奇策として、なんとローソンさんは、発泡酒へとジャンル変更し、値上げを回避した。
ゴールドマスターにはレギュラー品と糖質オフの2種があり、
昨日既に レギュラー品 を飲んでいるが、今日は「糖質オフ」を飲みたい。
グラスに注いだ液色は、淡い黄金色。泡は白色でやや粗く、
勢いよく注ぐと盛り上がるが、泡持ちは良くない。
香りは、レギュラー品と比べてパンチがなく、少しだけ穀物臭さがある。
味も香りの印象通りクリア。悪く言うと水っぽい。苦味は弱いが甘味もなく、ひたすらスッキリ。
キレが良く、飲み込んだ後には妙な臭みなどを残さない。
アルコール分4%。原材料名:麦芽、ホップ、大麦、コーン、糖類(国内製造)。
販売者:株式会社ローソン。製造場:麒麟麦酒株式会社。
カテゴリーが新ジャンルから発泡酒に変更されたのは、
従来使用されていた大麦スピリッツの添加をやめたためである。
それにより、新ジャンル特有の薄ら甘い感じが一掃され、味わいにコクはないけれども透明感のある味に変わった。
そもそも糖質オフに飲みごたえを期待するのが間違いであるから、
妙な甘さや臭みのないこの仕上がりは、正攻法と言える。
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発泡酒
CODE:45223LSEK#21 |
2023年10月24日[2]
No.10314: 未来のレモンサワー / アサヒ
みらいのれもんさわー / あさひ
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アサヒ「未来のレモンサワー」。
発売されたのは5月1日なので、もう半年近くが経っている。
しかも一般販売されたものではなく、アサヒビールが新たに開発した商品をネット限定で試験販売する
"ASAHI Happy Project"
における販売である。
私自身が購入したものではなく、当サイトのご協力者
森康哲さん から寄贈され、飲むに至ったものである。
この製品の画期的なところは、レモンスライスが入っている点である。
容器は スーパードライ生ジョッキ缶 と同じフルオープン缶で、レモンスライスを食べることもできる。
缶を開けて上から見たのが右写真である。
本来は缶のまま飲むものなのだろうが、液色等を見るために、グラスに開けてみる。
グラスに注いだ液色は、やや濁りのある薄黄色。細かな気泡がグラスの中を立ち昇っている。
香りは、フレッシュ感があるが、過剰な香りづけをしていないような落ち着きあるレモン香。
コクのある味わいが想像される。
味はキリッとしていて酸味が強いのだが、それ以上に苦味が強いために、それほど鋭さを感じない。
香りの印象通り落ち着いたコクがある。
ただ、飲み進めると酸がやはり強いことに気づく。アルコール感はそれほど強くない。
飲み込んだ後には、強い苦味と喉を刺すような酸味がともに残る。
最後にレモンスライスを食べたが、しっかり甘味が付けられており、まるで煮込んだように柔らかく、
皮ごと食べることができた。もちろん、本物のレモンなので、ヒリっとした酸味と強い苦味がある。
果汁5%。アルコール分5%。原材料名:ウオッカ(国内製造)、レモン果汁、乾燥レモン(ぶどう糖、レモン)果糖ぶどう糖液糖
/炭酸、酸味料、香料、ビタミンC。販売者:アサヒビール株式会社B 東京都墨田区吾妻橋1-23-1。
製造所:日本果実工業株式会社 山口県山口市仁保下郷1771番。
食べてもおいしいレモンスライスを使用して作りました。
入っているレモンスライスが絶妙な大きさ(直径)であり、簡単には出てこないようになっている。
しかし、一般的なレモンの大きさからすると小さいので、そういう小粒のもの、あるいは、
大きいレモンの端の方だけをスライスして使用しているのか、結構選別が難しいのではないかと感じる。
当然のように種も入っており、気をつけないと種を飲んでしまう。結構飲むのに苦労するのだが、
それを面倒だと思うような人には向かない。むしろこれを面白いと感じる人にとっては、画期的な商品だ。
ただ、これを正式に商品化する場合、いくらで売るのか。100円台の前半では無理だろう。
250円以上だとしたら、売れないだろう。その間くらいの設定が良いと思うが、それで十分利益が出るのかどうか。
私は面白いと思うので200円くらいなら積極的に買おうと思うが、家庭用に一般販売するより、
角打ちなどで提供すれば、そこそこ売れるような気もする。でも、売価が300円とかだと、
それなら店の普通のレモンサワー(ジョッキ等に氷を入れて供する)のほうがいいとなって、結局売れないのかもしれない。
結論としては、家庭用、業務用ともに売るのは容易ではないと思う。
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チューハイ・カクテル等
CODE:45223PRST#176 |
2023年10月25日[1]
No.10315: ザ・プレミアム・モルツ 限定デザイン缶 / サントリー
ざ・ぷれみあむ・もるつ げんていでざいんかん / さんとりー
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サントリー ザ・プレミアム・モルツ の数量限定デザイン缶。
発売日は、10月17日。
何にちなみ、何を記念し、何をデザインしたものなのかわからないのだが、
ニュースリリースでも「限定デザイン缶」とのみ告知されており、「さらなるファン拡大」を図るという触れ込みである。
中身は通常品なので、味のレビューは割愛。
アルコール分5.5%。原材料名:麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ。
いつもの美味しさを、特別なデザインで。
華やかな香りと、深いコク。
ほぼ金色に塗られたゴージャスな缶で、売場でもひときわ目立っている。
ただ、残念なことに、私の通常行動範囲内ではあまり見かけず、取扱店が限られているようだ。
数量限定発売とのことだが、一定期間全部これに置き換えるくらいのことをしてもいいのに、
あえて数をしぼり、プレミア感を出す戦術だろうか。この缶を見ると、中身も特別なものかと勘違いしそうである。
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ビール
CODE:45224DQES#08 |
2023年10月25日[2]
No.10316: J-CRAFT TRIP 王林サワー / 三菱食品
じぇい・くらふと・とりっぷ おうりんさわー / みつびししょくひん
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三菱食品がリリースした、J-CRAFT TRIP という新たなチューハイブランド。
10月17日に発売された「J-CRAFT TRIP 王林サワー」である。
グラスに注いだ液色は、やや濁りのある薄黄緑色。この少しだけ緑がかった色は、
王林の果皮をイメージした着色かもしれない。
気泡は少なく、炭酸は弱そうである。
香りは、酸味がほとんどないようなイメージであり、まさに王林っぽい。
甘さの強そうな香りであり、さらに苦味もありそう。
味は香りの印象ほど甘くなく、あっさりした口当たり。
王林らしくしようと思えば、もう少しコク深い甘さがあっても良いように思うのだが、
最近のりんごチューハイは、とにかく甘ったるくならないようにバランスを取るのが王道のようである。
アルコール感も弱く、飲み込んだ後にはやさしい甘味と苦味が残る。
アルコール分3%。果汁5%。原材料名:りんご濃縮果汁、ウオッカ、果糖ぶどう糖液糖(国内製造)/炭酸、酸味料、香料。
販売者:三菱食品(株) 東京都文京区小石川1-1-1。
製造場:オエノンプロダクトサポート(株) 兵庫県神戸市灘区新在家南町3-2-28。
ブランド名は J-CRAFT TRIP だが、「ことりっぷ」の文字もある。
ことりっぷ というのは、缶にも説明があるが、地図の出版でおなじみ昭文社が販売している旅行ガイドブックのブランドである。
今回は、その昭文社と三菱食品がコラボし、新しいチューハイブランドとして、J-CRAFT TRIP を立ち上げた。
実は同時発売商品に 京都産水尾ゆずサワー という商品もあるようなのだが、
今回私はこの王林のみをLAWSONでみつけた。ゆずのほうは、一度もお目にかかったことがない。
マイナーな商品ゆえ、今後もみつからないかもしれない。
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チューハイ・カクテル等
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2023年10月26日[1]
No.10317: ザ・プレミアム・モルツ <ジャパニーズエール> 香るエール 限定デザイン缶 / サントリー
ざ・ぷれみあむ・もるつ <じゃぱにーずえーる> かおるえーる げんていでざいんかん / さんとりー
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サントリー ザ・プレミアム・モルツ <ジャパニーズエール> 香るエール の数量限定デザイン缶。
発売日は、10月17日。
昨日、本家プレモルの限定デザイン缶を取り上げたが、こちらは 香るエール の同時発売品である。
こちらも中身は通常品なので、味のレビューは割愛する。
アルコール分6%。原材料名:麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ。
みずみずしい香り、豊かな味わいのエールビールです。
雲の浮かんだ青空を、複数のカラフルな鳥が羽ばたくイラスト。元々通年品香るエールの基本カラーは空色(淡い青)で、
文字は白抜きなので、それを活かしたデザインと言える。缶の表と裏で、微妙に画が違う。
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ビール
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2023年10月26日[2]
No.10318: 常陸野ハイボール / 木内酒造
ひたちのはいぼーる / きうちしゅぞう
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常陸野ネストビールでその存在を全国に知らしめた茨城県の木内酒造がつくる「常陸野ハイボール」。
木内酒造では、2016年からウイスキーの蒸留を開始し、この缶入りハイボールを2019年4月に発売したとのこと。
発売から実に4年半が経っているのだが、不覚にも私はその存在を知らず、
この度初めて入手した。ふだん巡回している やまや 店頭に、突如として現れたからだ。
優れた技術力を誇るクラフトブルワリーがつくるウイスキーとはどんなものなのか。
早速飲んでみたい。
グラスに注いだ液色は、極めて淡いゴールド。非常に細かな気泡が多量グラスの中を立ち昇っている。
シャンパンのような見た目であり、ウイスキーらしくない。
香りは、かなり深みのある甘やかなもので、樽由来のバニラ香が、熟したフルーツのような甘さの中に溶けている。
味はスッと入ってきて刺激が弱く、穏やかでふんわりと甘い。
残念ながら深みはそんなになく、あっさりし過ぎとも感じるが、ピート臭なども弱いことから、
非常に飲みやすい。スタイリッシュな味わい。
飲み込んだ後にも、極めて優しいフルーティな甘さと若干の苦さが残る。
アルコール分9%。原材料名:ウイスキー(国内製造)(モルト、グレーン)/炭酸。
飲みやすいからある意味騙されてしまいそうだが、安いお手軽なハイボール缶などとは一線を画す本格的な味わい。
ややパンチ力不足なのは、あえてそれを狙ったものだと解釈したい。
もちろん価格も相応に高い(今回入手価格は税込429円)ので、安売りハイボール缶と比べてはいけないが、
新参ウイスキーとは思えない味わい深さを感じた。
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チューハイ・カクテル等
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2023年10月27日[1]
No.10319: アサヒゼロ / アサヒ
あさひぜろ / あさひ
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10月24日に発売されたアサヒの新しいノンアルコールビールテイスト飲料「アサヒゼロ」。
グラスに注いだ液色は、中程度の黄金色。泡は純白で、とてもノンアルとは思えないほどきめ細かく、
力強く盛り上がって泡持ちも悪くない。
香りは、ふわっとホップが香るものの、やはりノンアル特有の酸化したビールみたいな臭みがあり、
さらに新ジャンルのようなソフトクリームみたいな匂いとともに、酢酸系の酸っぱいニュアンスも感じる。
味は基本的にクリアなのだが、ノンアル特有の飼料っぽい、粉っぽい穀物臭さみたいなものが広がる。
但し、とても強い苦味が、粉っぽさを覆い隠している感じ。味わい自体もガシッと分厚く、かなり飲みごたえがある。
アルコール分0.00%。炭酸飲料。原材料名:麦芽(国内製造)、スターチ、麦芽エキス、ホップ、大麦、コーン、米/炭酸、香料。
缶に説明があるが、濃厚なビールを醸造してから、アルコール分を完全に取り除いて、アルコール分0.00%を実現する
「ブリューゼロ製法」を採用しているとのこと。確かに濃厚さはあるが、ビールらしい旨みは残念ながら残っていない。
むしろコクを出そうとし過ぎて、マイナス面が強調されてしまっている。
アサヒさんには ドライゼロ というノンアルの売れ筋商品があるのに、なぜ今新たなノンアルなのか。
同社の提唱しているスマートドリンキング(スマドリ)をさらに推し進めるため、
ノンアルコール&低アルコール飲料のラインナップをさらに充実させたいということだろうが、
このもさっとした味わいは、あまりアサヒらしくないとも言える。
ドライゼロとは味の傾向がまったく違うので、併存は可能と思われるが、
ノンアルビールにそこまで需要の厚みがあるのかどうか、若干疑問である。
どうしても運転して帰らなければいけないゴルフ場とか観光地ならそれなりにニーズはあるのかもしれないが、
自宅で日常的に飲用するイメージが沸かない。
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ノンアルコール飲料
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2023年10月27日[2]
No.10320: アサヒ生ビール 黒生 / アサヒ
あさひなまびーる くろなま / あさひ
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今月初旬に、アサヒ生ビール(マルエフ)の現行品を取り上げた。
気づいたら缶デザインが以前のものとは違っていたからだが、
実は 黒生 のほうもだいぶ前から変わっていた。
ということで、本日掲載は、「アサヒ生ビール黒生」の現行品である。
中身は従来のものから変わっていないので、味のレビューは割愛する。
アルコール分5%。原材料名:麦芽(外国製造、国内製造)、ホップ、米、コーン、スターチ。
このような定番品のパッケージデザインの変更まで追いかけていたら、ハッキリ言って大変なのだが、
ふだんの晩酌で普通に消費できるものであるため、購入した。
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ビール
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