2005年6月3日 ROUGE
CHATEAU D'ARMAILHAC (GRAND CRU CLASSE) 2002 / PAUILLAC
シャトー・ダルマイヤック(グラン・クリュ・クラッセ/第5級)/ ポイヤック
BORDEAUX地方、HAUT-MEDOC地区、PAUILLAC村、AC:PAUILLAC
ついに首領(ドン)までが、進言。
「靖国参拝は私の信条から」という小泉首相に対して、ついに親方・首領の中曽根氏が苦言を呈することに。
「個人的信条より、国益を考えて」とグサリ。
まあ、人の意見になど一切聞く耳を持たない首相(というか、聞こえてないんだろうね、自分に酔っている彼には)
のことだから、この首領のひとことにどれだけ効果があるかはわからない。
でも、国粋主義の権化のような中曽根さんからついにこんな言葉が出て来たことに、ちょっとホッとした。
自分が首相だったときにヘタを打った過去がフラッシュバックしたのかな?
たぶん、意地っ張りが改心することはないだろうから、せめて形の上だけでいいから、
首領の進言に従っておくれ。
さて、本日登場は、格付もの。
色はやはり驚くほど濃く、青みの入った黒という感じ。
香りはエスプレッソの焦げ臭、鉛筆の黒鉛、ミルクチョコレート、腐葉土、墨汁など。ツンと気高く、
まだ硬く閉じていて、華やかさはない。スワリングしても、開く様子はない。
口の中で、ざらざらしたタンニンがひっかかり、やや上滑りがちな酸と、軽い甘みが感じられる。
凝縮感はあるが、明らかに若すぎる。まあ、これはわかっていたことだけれど。
飲み進めると、口中に粗い渋みがびっしりとまとわりつく。巨峰のような大粒のぶどうを食べ続けたような感じだ。
入手価格\3,990(本体価格3,800円+消費税190円)。阪神百貨店にて、およそ3ヶ月前に入手。
セール品だったので、ちょっとだけ安かったかな。
5級といえども、さすがにポイヤックの格付ワインだ。
この程度のランクのワインでも、本気で飲み頃を待とうと思えば、何年もかかるだろう。
まだ早すぎることを承知で開けたが、やはりガッシガシに硬かった。
俗に言う「中学生にイケナイことをしてしまった」感じ(え?そんな言い方しませんか?)。
だけど、将来性はバッチリ感じました。
4,000円でこれだけのスケール感があれば、十分すぎる。このシャトーって、
こんなに素晴らしかったっけ? お見それいたしました。あるいは、2002年が素晴らしいヴィンテージなんですか?
ボルドーのヴィンテージ・チャートに疎い私は、知らないのです。
<評定:A+>
2005年6月4日 BLANC
ESTATE GOICHI CHARDONNAY 2003 / 五一わいん
エステートゴイチ・シャルドネ
日本、長野県塩尻市大字宗賀1298-170 (株)林農園
あと1日となりました。
ついに当サイトの連続無欠勤更新記録も、明日で365日(1年)となる。
ということで、今日は予告のみとしよう。
今日のワインは、先日「龍眼樽醗酵」を取り上げたエステートゴイチのシャルドネ。
国産のシャルドネというのは、いまや決してめずらしいというほどのことはないが、
そんなに頻繁に飲むものでもない。
ごく淡い麦わら色。クリーミーで妖艶なヴァニラ香と、黄色い花のイメージ。
オレンジ的な酸は結構鋭いが、甘みも豊かで、飲み応え十分。ベビーパウダーみたいな後味が特徴的。
ただ、南仏などのシャルドネとは違って、ボディにそれほど厚みのないところが、日本的。
入手価格\1,589(本体価格1,514円+消費税75円)。成城石井阪急三番街店にて。
信州のシャルドネも、決して侮れない。しかもこの値段は、魅力的。
<評定:B>
2005年6月5日 BLANC
BOURGOGNE CHARDONNAY "VICOMTEE" 2003 / DOUDET-NAUDIN
ブルゴーニュ・シャルドネ "ヴィコンテ" / ドゥデ・ノーダン
BOURGOGNE地方、AC:BOURGOGNE
祝・365日連続無欠勤更新、達成。
昨年6月6日に始まった当サイトの連続更新記録が、今日でついに丸1年となった。
当初は、まさかできるとは思っていなかった。最初に意識したのは、確か60日くらいを達成した頃で、
まあ100日できたらいいな、くらいの感じだった。
100日を達成した日、私は半ば冗談で、「この際、365日連続を目標にすべきか?」と書いた(ここです)。
私自身、そういう目標を立ててしまうと、石にかじりついてでも達成してしまう性格だと自覚しているので、
その時は正直「やばい」と思いながら、そう書いた。心の底では「たぶんやってしまうんだろうな」と思いながら。
そもそもサイトの運営なんて、何のためにもならない自己満足の世界だから、
こういう思い入れにこそ、むしろ意味があるのかも知れない。
この1年続けてみて思ったのは、もう更新するということが、歯を磨いたり風呂に入ったりするのと同じような、
日課になっているということだ。だからどんなに忙しくても、絶対に更新のための時間だけは確保してきた。
さて、一応の目標を達したので、私は明日から旅に出ることにします。さようなら。
記念すべき日に開けるのは、何の変哲もないワイン。実に私らしいではないか。
外観はほんのりレモン色。鋭い柑橘香+ヨーグルト。
オレンジのような酸のアタックはそこそこで、クリーミーな甘みとのバランスはよい。
口に含んでいる間は、やや苦味を伴う豊かな甘みが強く感じられるのに、
飲み込んだあとには、キュッとした酸が残る。
入手価格は\2,457(本体価格2,340円+消費税117円)。阪神百貨店にて。
内容は悪くないが、この値段はどうか。もしこれが1,500円なら絶賛なのだが。
<評定:D>
2005年6月11日 ROUGE
SAVIGNY-LES-BEAUNE 2002 / JEAN-MARC MILLOT
サヴィニー・レ・ボーヌ / ジャン・マルク・ミヨ
BOURGOGNE地方、COTE DE BEANE地区、SAVIGNY村、AC:SAVIGNY-LES-BEAUNE
崩したファッションほど難しいんだけど。
どうも昔の「省エネルック」の記憶がよみがえって、「COOL BIZ」も先入観を持って見てしまいがちだけど、
目的はどうあれ、政治家のセンセイ方が一生懸命、服装に腐心しているのはカワイイというか、けなげというか。
まあ実際には奥様方あるいは専属スタイリストの腕の見せ所なのかも。それにしては、皆イケてないですな。
だいたい普段のきっちりしたスーツスタイルですら自分のものにしてないオヤジが、ネクタイ外した服装で、
キマるはずないよね。
ひとつ心配なのは、政治家に触発されてフツーの会社員が、満員電車の中で胸元を開けて汚い胸毛なんか見せ始めないか、
ということだが、今のところそんな光景を見ないので、安心している。
さて、今日のワインは、ブルゴーニュの村名クラス。
やや枯れた感じのルビー色。最初、引き締まったベリー香だが、グラスに入れて時間がたつにつれ、
いちごのような甘い感じがどんどん出てくる。
口当たりは、酸のアタックが強く、甘みはひっそり。鉄っぽい味も。タンニンはきめ細かく、「ああピノだなあ」という味わい。
もっとパワーがあるかな?と思ったが、予想よりはやさしい味だった。もしかすると、ちょっと劣化しているのかもしれない。
入手価格\2,835(本体価格2,700円+消費税135円)。阪神百貨店にて。
実はこれ、半年近く前に購入し、常温の部屋にポンと置いてあった。今日見たら、なんと液漏れしていたので、
慌てて開けてみた。やられていることを覚悟していたが、まあこの程度なら、劣化というほどのことはないだろう。
本来の実力がどれほどのものか不明だが、入手価格はちょっと高かったかなと思う。
<評定:C−>
2005年6月16日 ROUGE
CHATEAU JULIEN 1996 (CRU BOURGEOIS) / HAUT-MEDOC
シャトー・ジュリアン(クリュ・ブルジョワ)/ オー・メドック
BORDEAUX地方、HAUT-MEDOC地区、AC:HAUT-MEDOC
書きたい時事ネタもあるんだけれど、時間が取れなくて、ご堪忍ください。
黒と言えるくらい深い色。エスプレッソのような焦げ臭が強く、ややとげとげした第一印象。
だが、その奥に土臭い香りもある。
相当重い味を想像したが、意外にも酸のアタックが強い。タンニンはかなりなめらかになっていて、
すいすい入ってゆくきれいな飲み口。どっしり感がないのは、既に峠を過ぎてしまったということなのだろうか。
それとも少し熱にでもやられたのだろうか。
空気に触れると、少し甘い感じも出ては来た。正直言って、少し高級そうなイメージのあった導入部に比べ、
その後がどうにもパワー不足。
入手価格\1,090(本体価格1,039円+消費税51円)。成城石井阪急三番街店にて。
限定60本!という特売品だったが、上代もせいぜい2倍以内だろう。まあ、1,800円くらいなら、
何も損をした感じはない。
<評定:C>
2005年6月17日 BLANC
BOURGOGNE HAUTES COTES DE BEAUNE 2001 / MONGEARD-MUGNERET
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ / モンジャール・ミュニュレ
BORDEAUX地方、COTE DE BEAUNE地区、AC:BOURGOGNE HAUTES COTES DE BEAUNE
さて今日も前置きなく、いきなり本題です。
淡い麦わら色。まるで花火みたいにフリンティな感じが強く、グレープフルーツ香の中に、ヨーグルトが溶け込む。
キュッとした酸のアタックがみずみずしいが、ミネラルも豊富で、飲み応え十分。アフターにレモンのような苦味があって、
心地よい。
入手価格\1,900(本体価格1,810円+消費税90円)。ネットでe-shopping wine
から購入。
中途半端なAOC、中途半端な価格にしては、期待以上の内容。やはり造り手の実力ですかね。
<評定:A>
2005年6月19日 ROUGE
ALMAVIVA 1999 / VINA ALMAVIVA S.A.
アルマヴィーヴァ / アルマヴィーヴァ
チリ
週末スペシャル。
BARON PHILIPPE DE ROTHSCHILDとCONCHA Y TOROとのジョイント・ベンチャーによるチリのスーパーワイン、アルマヴィーヴァ。
半年ほど前に入手して、保管してあったもの。
以前に2000ヴィンテージを飲んだが、その時とまったく同じように、ENOTECAさん
のポイントカードがたまって、それを使って購入したもの。入手価格は、ハーフボトルで\4,189(本体価格3,990円+消費税199円)。
フルボトル換算で8,000円以上だ。
色はとっても深い青紫。やっぱりまだ若いか。香りはチョコレート、インク、墨汁、枯草。閉じてはいるが、どっしり感がある。グラスを回すと甘いバニラも感じられる。
タンニンは意外とこなれていて、口中で豊かな甘味が広がる。甘味といっても、チリの安ワインにみられるような押しつけがましい甘さでは決してなく、
妖艶でありながら端正な味わい。飲めば飲むほどジューシーさが広がる。
2000ヴィンテージに比べると、より滋味があって、おおらかな感じだ。個人的には2000ヴィンテージのボルドーっぽい感じのほうが好きだが、
この99ヴィンテージのほうが、素直でチリらしいと思う。
<評定:B>
2005年6月23日 BLANC
CHARDONNAY 2001 / DOMAINE St MARTIN DE LA GARRIGUE / VIN DE PAYS D'OC
シャルドネ / サン・マルタン・ド・ラ・ガリッグ / ヴァン・ド・ペイ・ドック
V.d.P.
白の自宅在庫が薄くなって、急遽買ってきたもの。ちなみにエチケット(ラベル)が破れているが、
これは室温で汗をかいたボトルを一旦冷蔵庫に入れたときに、私が破ったもので、買ったときはきれいだった。
色は、ややくすんだ麦わら。光に透かして見ると、ちょっとやばいかな?と思う。
クリーミーな香りだが、ハーブっぽさが感じられる。それが良いニュアンスではなく、なんだか熱にやられたような
感じのジメジメ感。
最初、柑橘のフレッシュ感があって、飲み口は悪くなかったのだが、抜栓後、数時間経ってからもう一度香りを嗅いでみると、
ジメジメ感が増長されている。味の方も、蜜っぽさは相変わらずだが、それに生臭さが加わってきた。
飲めないことはないけれど、限りなくグレー。後味にシェリーみたいな風味も感じる。
たぶん、明日まで取っておいたら、もっと変質して飲めなくなるだろう。
近所のDSで\1,490(本体価格1,419円+消費税71円)にて購入。
買ってきてすぐに冷蔵庫に入れていたので、やっぱり店の保管状態が良くなかったのか。
ということで、評価はしません。
<評定差し控え>
2005年6月24日 BLANC
MICHEL LYNCH 1998 / BORDEAUX
ミッシェル・リンチ / ボルドー
BORDEAUX地方、AC:BORDEAUX
今日もいきなり本題です。
色はかなり濃くなっており、ほとんど黄金色。
香りはアプリコットのシロップ漬けや梅酒。
酸をしっかり湛えてはいるが、栗の甘露煮みたいなほっこりした甘さがある。
色といい、味わいといい、過熟かな? 原因は熱かな? と思うのだが、
完全に変質しているわけでもない。だから、いわば珍味として結構楽しめる。
昨日のワインと同じ店で買ったものだが、やっぱり保管状態がよろしくないようである。
入手価格は\1,610(本体価格1,534円+76円)。
<評定:D>
2005年6月25日 ROGUE
FORT DU ROY 2000 / HAUT-MEDOC
フォール・デュ・ロワ / オー・メドック
BORDEAUX地方、HAUT-MEDOC地区、AC:HAUT-MEDOC
米国型弱肉強食社会って、本当に皆さん、イイと思います?
サラリーマンを直撃する増税案が浮上して、波紋を呼んでいる。
まさに取れるところから取ろうという卑怯な手段だが、選挙がないうちにやってしまおうという魂胆がミエミエ。
せっかくの景気回復に水を差すことが明らかなだけでなく、特に低所得者層を狙い打ちしたようなやり方は、
断じて許すことができない。
報道によれば、今年の企業のボーナス支給額は大きく伸びたそうだが、
理不尽な首切りで職を失い、再就職もままならない多くの人たちは、どんな思いでそのニュースを聞いたのだろうか。
人を切り捨てた上での業績回復が、良いことのように報じられるのは大問題である。
竹中大臣にしても、小泉首相にしても、お金に困ったことのない連中ほど、「がんばれば報われる社会」
などと寝言を言う。
もう、こんな庶民いじめしかしない連中を放置しておいては、皆が不幸になるだけだと、私は思う。
さて、今日のワインは、ハーフボトル。
青みの強い、深い紫。甘苦系スパイスが中心で、若干の焦げ臭を伴う香りは、実にどっしりと落ち着き払っていて、
ああ、いいボルドーだなという第一印象。
味は、豊富な酸を湛えていて、少し細身な印象もあるが、なかなかどうして、骨格はしっかりしている。
まだ若いか?と思わせるタンニンは、やや唇の裏にひっかかる。もう少し年を経ると、丸くなるのかも知れない。
ハーフボトルで、入手価格は\1,144(本体価格1,090円+消費税54円)。フルボトル換算2,300円程度。成城石井阪急三番街店にて。
ACオー・メドックといいながら、2000年ヴィンテージでこの価格は魅力。しかも内容も伴っている。
日常飲みレベルとして、申し分ない。
<評定:B>
2005年6月26日 ROUGE
MONTES ALPHA M 2001 / MONTES S.A.
モンテス・アルファ M / モンテス
チリ、COLCHAGUA、DO:SANTA CRUZ
交流戦導入で面白くなったって意見が多い、プロ野球ですが。
プロ野球の歴史的危機とやらで、それに立ち向かうべくナベツネ氏がジャイアンツに復帰したわけだが、
彼らの言う「危機」の意味がわからない。
プロ野球の危機ではなく、単に読売ジャイアンツの危機なんでしょ?
そもそもTVの視聴率が低迷していることをもって、即、危機という発想自体が、ダメなんだ。
放映権料に頼る経営をしている限り、読売球団に明日はない。
名前を出して悪いが、どんなに低迷していてもファンの心を離さないカープとかファイターズを少しは見習いたまえ。
私の応援してるタイガースだって、最近たまたま強いが、どん底をはいつくばっている時だって、我々ファンは、いつでも変わらず
熱い声援を贈っている。少し成績が悪いくらいでファンに離れられてしまうような球団経営をしていること自体が、既にして間違いなのだ。
「ジャイアンツが強くないと野球がつまらない」なんて、勘違いも甚だしい発言をする読売首脳陣って、既に終わってるよ・・。
さて、週末スペシャル。先週日曜に引き続き、今日もチリのスーパーワイン。
とっても濃い色だが、青みがかっており、やはり若い印象。抜栓直後は香りが開かず、薬草のようなおとなしい香りが感じられる。
グラスを回すと、若干バニラが出てくる。
味は最初から甘く、陽気な印象だが、さすがに粗雑ではなく、気品に満ちている。飲み進めるほどに深みが増す感じがし、
ポテンシャルは相当なものと見た。
しかし、いかんせん甘味が優勢だ。チリカベの個性として、これは肯定的に捉えるべきことは、わかっている。しかし、
あえてこのクラスを飲むからには、たとえボルドーのまねごとでもいいから、ナイーヴな面も見せて欲しいと思う。
ネットで3ヶ月ほど前にe-shopping wineから
\5,980(本体価格5,696円+消費税284円)で購入。
前々から一度飲んでみたいと思っていたワインだが、期待が大きすぎた分、あれっ?と思った。いや、決して悪いというわけではないんだけど。
でもね、チリでこの値段を出すのって、かなりの決断がいるわけでして・・。
<評定:C−>
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