2005年8月3日 ROUGE
CHATEAU BRANAIRE (DULUC-DUCRU) (GRAND CRU CLASSE) 1997 / SAINT-JULIEN
シャトー・ブラネール(デュリュック・デュクリュ)/ サン・ジュリアン(グランクリュ・クラッセ/第4級)
BORDEAUX地方、HAUT-MEDOC地区、ST-JULIEN村、AC:ST-JULIEN
マインドコントロール記事に注意。
今月1日、自民党新憲法起草委員会が、憲法改正草案の原案を公表した。
なぜ郵政法案で紛糾している今わざわざなのか、という点はひとまず置こう。
このように条文案を明示して議論を促進するのは良いことだという意見もあるが、
こんな形で思想を誘導しようというやり方そのものに、私はとても不快感がある。たとえその内容がマイルドで、骨抜きに近い形になっているとしても、である。
自民党という単なる一政党が、党としての悲願を現実に近づけるために必死に頑張っていると思えば、
まあその程度のことなのだけれど、これを期待通りに後方支援するメディアもあるから、うかうかしていられない。
この件を扱った8月2日付読売新聞は、この原案について、自民党らしさが薄まったと指摘している。
さらに、「郵政政局にかまけて憲法論議を停滞させるとすれば、国民の期待を裏切ることになる」と書いている。
どれだけの国民がそんなものを期待しているというのか。しかも、読売が従来から主張している9条や
天皇制の見直しなど、いったい何%の国民が賛同していると思っているのか。そうやって、「これは常識ですよ」といわんばかりに
巧妙にマインドコントロールを試みるメディアには、大きな注意が必要だ。大多数の国民の期待が、郵政や改憲にあるのではなく、
社会保障や景気対策にあることは、多くの世論調査が示しているはずだ。
国粋主義、軍国主義に導く危険な新聞記事には、断固異議を唱えてゆきたいとの思いを強くした。
さて、今日のワインは、以前にも同じヴィンテージを開けているブラネールの97。ハーフボトル。
赤みの強い色だが、エッジにはほんのりオレンジ色が。
杉あるいは桧みたいにウッディーな香りが満載。いつまでも嗅いでいたい深みのある香りだ。
口に含むと意外にもシャープな酸が感じられ、同時に甘味もある。
タンニンにも結構力があって、粉っぽい感じがする。まとまりにはやや欠けるが、この奔放さが魅力のワイン。
入手価格\2,289(本体価格2,180円+消費税109円)。成城石井阪急三番街店にて。
フルボトル換算で4,500円程度だが、その価値は十分ある。今年4月に飲んだときとは少し印象が違い、
今日のほうが充実感を感じたが、これはボトル差の範疇だろうか。
<評定:C>
2005年8月7日 BLANC
TERRAZAS DE LOS ANDES CHARDONNAY 2003
テラサス・デ・ロス・アンデス シャルドネ
アルゼンチン、MENDOZA
彼が何を望んでいるのか、つくづくわかった。
本当に郵政民営化を成し遂げたいのなら、他に山積している喫緊の課題に先に取り組み、郵政法案は継続審議にして
更に内容を磨き、時間を掛けて実現を目指せばいい。なのに、法案修正や継続審議は拒み、直ちにYESかNOかを迫って、
否決されれば衆院を解散する!というやり方は、議会制民主主義を否定する独裁者の手法である。
つまり、郵政民営化そのものが悲願なのではなくて、誰も言い出さなかったことを自分が首相であるうちにカッコ良く決めたいという
虚栄心というか英雄願望を実現するために、政治の場を我が物顔でかき回しているだけなのだ。
一人の男のマッチョな願望に振り回されるのは、もうたくさん。「否決で解散」は本来おかしいが、
結果的に、国民に意思表示の機会が与えられることになるのは、歓迎。
もうすぐ答えが出る。もし政権交代するなら、国内も外交も力で押し切るような乱暴な輩にだけは、
もう権力の座について欲しくない。
さて、本題。
今日開けたのは久々のアルゼンチン。暑いし、スカッと軽やかにシャルドネを飲みたいと思って。
色はやや濃いめのイエローグリーン。オレンジやパイナップルのようなトロピカルで甘酸っぱい香りの奥に、
栗の甘露煮みたいにほっこりした香りがある。
味は、酸のアタックよりも、その後のミルキーでぎっしり感のある甘味が目立つ。よく熟れたパイナップルとアイスクリームを
一緒に食べたような後味が、長く続く。そこに柑橘の苦味も加わる。
入手価格\1,565(本体価格1,490円+消費税74円)。成城石井阪急三番街店にて。
この値段でこの内容なら、何一つ文句はない。気軽に飲めるワインだが、あっさり飲んでしまうと、
奥深さを見過ごす恐れがある。じっくり味わいたい。
<評定:B>
2005年8月8日 ROUGE
VALGRAND MERLOT 2004 / VIN DE PAYS DES COTEAUX DE L'ARDECHE
ヴァルグラン メルロー / ヴァン・ド・ペイ・デ・コトー・ド・ラルデシュ
V.d.P.
改革路線が否定されたという物言いは、ウソっぱち。
8日午後、参院本会議で、郵政民営化法案が採決され、賛成108vs反対125で否決された。
まさに予想どおりの結果になったが、17票という大差がついた点だけは、大方の予想以上だった。
採決の様子がTVで実況中継されるなど、今日は異様な盛り上がりだったが、否決が決まった後の議員達のインタビューなどを
聞いていて、それは違うだろ!と思ったことがあった。
小泉首相自身の言い方もそうだったが、執行部の武部幹事長とか片山参院幹事長とか、今や小泉内閣の広告塔と化した若手の山本一太議員なども、
自民が分裂して迎える今度の選挙は、「改革にYESかNOかの戦い」だと言っている。が、ここには大きな論理のすり替えがあることを、指摘しておきたい。
「改革」そのものを不要とか、悪だと言っている議員も国民もほとんどいない。これまでの無駄や非効率を排して、効率化を図るべきことは、
政策として当然の方向である。
今回ここまで大差で否決されたのは、今こんな中途半端な形で性急に法案を通そうとする首相の独裁的なやり方が否定されたのであって、
改革の否定ではない。「小泉に反対する者は、改革に反対する者」という構図を作りたいようだが、
そんな論点のすり替えは、極めて薄汚い。
自民党の造反者の中には、確かに荒井広幸議員のように「郵政民営化そのものに反対」という人もあるが、大多数は民営化そのものに反対なのではなく、
小泉ファッショへの反発という側面が大きいのだ。
首相は、郵政民営化賛成の自公と、反対勢力との戦いになると発言しているが、果たしてそうなるかどうか。
公明党のこれまでを見ていると、与党の座にいることが至上命題であるはずなので、
小泉自民党の劣勢が明らかになれば、民主党と連立という道を選ぶだろう。もちろん自民造反者が新党を結成ということになれば、
連立に加わるだろう。そればかりか、今回賛成票を投じた自民党議員の中にも、
このまま首相と共倒れになるくらいなら、自民党を捨てようと考える人も出てくるかもしれない。そうなれば本当に、自民党がぶっ壊れる。
「郵政民営化YESかNOかを問う選挙」だと、山崎拓氏も言っていたが、それは違う。権力の座に着けば何をやっても許されるという姿勢の政治家を認めるのか。
私は、認めない。投票の機会が与えられることになって、大歓迎である。
優しそうな顔をしながら人の意見を聞く耳を持たなかったり、力で弱者を踏みにじっても無頓着だったり、自国の歴史を良い方にだけ解釈して愛国心を高揚したがるような候補者には、
私は投票しない。
さて、今日開けたのは、とてもカジュアルな赤。
色は淡い青紫。紫の花やインクのような匂いもあり、とても軽やか。
味は、適度な酸と柔らかいタンニン。果実味は乏しく、味に厚みがない。口に入れた瞬間から飲み干すまで、
味は変わらない。余韻も残らない。
今日は23時前頃に帰宅し、それから夕食。帰りがけに近所のスーパーで、買ってきた。ハーフボトルで\393(本体価格375円+消費税18円)。
チキンカツを食べるために気軽に飲める赤をと思い、これを選んだ。
はっきり言って底が浅く、見るべきところはないが、普段の食事に気軽に合わせるのなら、これでいい。
それにしても、メルローといいながら、メルローの特徴をあまり感じない。曲がりなりにもV.d.P.であるし、
表示にウソはないと思うが・・まあ、このスカスカ感がこの値段だと、理解すべきでしょうかね。
<評定:C−>
2005年8月17日 BLANC
ISLA DE MAIPO SAUVIGNON BLANC NOUBEAU 2005 / SANTA INES
イスラ・デ・マイポ ソーヴィニヨン・ブラン ヌーヴォー / サンタ・イネス
チリ、DO:MAIPO VALLEY
ホリエモン、参戦。
ホリエモン(堀江貴文・ライブドア社長)が、どうやら自民党公認で衆院選に出馬する模様。
権威好き、というより単に「強さ」や「成功」が好きなホリエモンのことだから、出馬もきっと受諾するだろうと思っていた。
予想が当たった。
自分の意見を信じて疑わず、人の意見には耳を貸さず、強引な手法で押し切る小泉サンと、意見が合うに違いない。
自由競争至上主義という点も一致している。知名度もあって票が稼げそうとあれば、自民執行部が送り込む「刺客」として最適であることは、
間違いない。
ホリエモンが独自のスタンスで民営化や自由競争を叫ぶのはいい。問題なのは、こういう刺客が大量票を集め、
自民党が勝った場合に、これで郵政民営化が支持された→小泉内閣が信任された→小泉氏の手法が認められた
→小泉氏が公約に掲げてきた靖国参拝や改憲問題にもYESの審判が下った というふうに話が進むことである。
絶対にそうなるに決まっている。
新憲法草案の話ももちろんだが、現内閣がこれまで進めてきたイラク特措法、テロ特措法、米軍支援法、
国民保護法など、国際貢献という美名の下に、平和憲法を周辺から崩そうとする一連のきな臭い動きに、ホリエモンのような人寄せパンダが
実質的な後方支援をすることになるであろうことは、今から考えておかなくてはいけない。
さて、本題。久々開けるワインは、チリの新酒だ。
色は淡いイエロー。香りは桃やりんごなどのツンとした果実香に、白い花のイメージ。
口に含むと酸のアタックが生き生きとして、口中で飛び跳ねるかのよう。ソーヴィニヨンらしいハーブの印象は乏しいが、
白桃をかじったような瑞々しい甘酸っぱさには好感が持てる。やや苦味を伴うアフターは、
このワインの全体的印象がぼやけた感じになるのを防いでくれている。
入手価格\1,089(本体価格1,038円+消費税51円)。成城石井梅田店にて。
この造り手は、低価格帯でもパフォーマンスの高いワインを多く出しているが、これもヌーヴォーらしく素直な内容に好感が持てた。
<評定:B>
2005年8月21日 BLANC
MACON-GREVILLY 2000 / DOMAINE GUILLOT-BROUX
マコン・グレヴィリィ / ギヨ・ブルー
BOUGOGNE地方、MACONNAIS地区、AC:MACON-GREVILLY
刺客騒動のその次。
ついに田中康夫長野県知事も立ち上がった。
亀井静香氏らの「国民新党」に加わらなかった小林興起氏らの立ち上げる「新党日本」の代表に担ぎ上げられたのだ。
論争点を「郵政民営化」に矮小化し、「郵政法案反対=改革抵抗勢力」という単純な構図を作りたがっている小泉自民党に対し、
岡田民主党は舌戦で劣勢に甘んじていたし、亀井氏に至っては、自民党への恨み節ばかり。こんなつまらない茶番劇に、
IT刺客ホリエモンが華々しく登場したのだが、このホリエモンにも普段の勢いはなく、ただ「民営化賛成。小泉サンに賛成」
を繰り返すばかり。
たぶん彼は、今回の民営化法案の中身など、実はよく知らずに、ただ民に解放されるという点にYESと言っているだけだろう。
無所属で出たのは自分がそれを望んだからだなんて、明らかに言わされていると分かる見え透いたウソを平気で言ってしまう姿には、
かつてのホリエモンの強気さはない。
TVに出ているおどおどした姿を見てると、「得意じゃない分野に手を出したって絶対にうまくいかないことは、
有能な経営者である貴方自身がよくお分かりでしょ?」とご忠告申し上げたくなる。まあご本人は、元々選挙に勝つつもりなどなく、
宣伝効果だけを期待しているんだろうけど。
田中ヤッシーまで出てきて一体何ができるの?という疑問は拭えないが(失礼!彼は立派な改革派首長でした)、単純バカみたいな刺客作戦に皆の意識が向かされているよりも、
こうやって多様な立場の人間がそれぞれ主張を始めてくれた方が、民主主義としては健全だ。
おもしろくなってきた。
さて、今日のワインは、マコンの中でも私は初体験のAOC。
色は濃いめのイエローグリーン。脂っぽいカシューナッツのような香り+湿った感じのハーブ香。シャルドネというより、
グラーヴあたりのソーヴィニヨンみたいな第一印象。
栗の甘露煮みたいなほっこりした味の奥に、ジメッとした感じ。少し熱にやられているかな?と思う。
ヨーグルトっぽい乳酸の味わいに、このワインのポテンシャルを感じるが、その割りには後味がスリムすぎる。
やっぱり完全な健康体ではないようだ。
これは、気まぐれに近所のディスカウント酒店で買ったもの。\2,180(本体価格2,077円+消費税103円)。
この不健康な状態を前提に評価してはかわいそう。かいま見えるポテンシャルを冷静に評価すれば、値段相応以上。
<評定:C+>
2005年8月22日 ROUGE
CHATEAU LAFON-ROCHET (GRAND CRU CLASSE) 1997 / SAINT-ESTEPHE
シャトー・ラフォン・ロシェ(グランクリュ・クラッセ/第4級) / サン・テステフ
BORDEAUX地方、HAUT-MEDOC地区、ST-ESTEPHE村、AC:ST-ESTEPHE
ガキのケンカですか?
郵政民営化法案の衆院採決で反対票を投じ、今度の選挙に無所属で出馬する予定の自民党議員に対し、
党執行部は「離党」を勧告するそうな。徹底的にいじめ抜く構えだな。
地方の県連が、執行部の意向に反し、独自に反対派議員を支援する姿勢を打ち出している所もあるのだが、
これを実質的に封じ込めようという意図。
「党の規律を乱す行為」というのがその理由のようだが、ならば参院で反対票を投じた議員も、立派に党の規律を乱しているではないか。
衆院と違って参院のほうは、結果的に否決に手を貸したのだから。なのに参院議員の処分は後回しだなんて、
衆院選挙後の議席如何によって決めようという魂胆であることは、明らか。
こんな頭の悪いガキ大将のケンカみたいなやり口をふっかける輩。私は大嫌いだ。
さて、本題。今日はまた、格付もののハーフボトル。
色は赤黒と言ってもいいくらい深い。エッジは若干ピンク色。
香りはカシスやチョコレートのほか、土ぼこりのような感じも。バニラ香も少し。おとなしめではあるが、どっしりと力のある印象。
口に含むと、最初こそ酸が感じられるが、そのあと甘味がじんわりと広がってゆく。筋骨隆々というタイプではないが、
線が細いながらも骨格だけはしっかりしている。
突出した個性に乏しい分、誰にも好かれやすいキャラクターではないだろうか。
97年ということもあり、これ以上複雑さが開花することはあまり期待できないかもしれないが、
ちょっとやそっとでへこたれるほど、ヤワではない底力を感じる。
ハーフボトルで入手価格\1,774(本体価格1,690円+消費税84円)。成城石井梅田店にて。
フルボトル換算で3,500円程度ということを考えれば、この内容はそこそこイケてるんじゃないかな。
<評定:C+>
2005年8月24日 ROUGE
CUVEE SELECT 500 SERIES CABERNET SAUVIGNON / MERCIAN
キュヴェ・セレクト 500 シリーズ カベルネ・ソーヴィニヨン / メルシャン
日本
郵政、郵政って、バカの一つ覚えか。
連日、政治関連のコメントを書いているが、今日も書こう。
「郵政が争点」と言っているのは自民党だけである。そんな目くらましにだまされてはいけないと思う。
一般的に言えば、もっと大切な論点である社会保障や経済政策に目を向けるべきだと思う。
しかし、私が最も大きな判断基準としているのは、「イラク派兵」「アジア外交」「憲法問題」である。
他者と軋轢を生むことに無頓着な政治家には、私は絶対に投票しない。
さて、本題に入ろう。今日は、日本の安ワイン。といっても、「輸入ワイン・国内産ワイン使用」らしいが。
色はしっかりめの深紅。香りは赤いベリー系の軽やかさが中心だが、インク、黒鉛、血などの感じも。
味は柔らか、軽やか。酸に尖りがなく、甘味も適度。かなり色鉛筆のような味がする。もちろん余韻は短い。
タンニン分は適度に口中に残る。
難しいことを考えずに、どんな食事にも気軽に合わせればいいと思う。たとえばハンバーガーでもいいし、
お好み焼きでもいいし、焼きそばパンなんかでもいい。そういう軽食のお供にぴったりだろう。今日はいちおう夕食時、
焼き鳥に合わせたのだけれど。
ローソンにて\500(本体価格477円+消費税23円)で購入。500mlボトルだからフルボトル換算で750円ということになるのだけれど、
コンビニでこの値段で手軽に買えるワインとしては、十分すぎるくらいだろう。
ところで裏ラベルには、「このワインと相性がいいのは・・」として、「こってりした味の煮込み料理や牛肉・豚肉などの焼き物」
と書いてある。
こういう説明ってのは、だいたいあてにならないもの。カベルネという品種のもつイメージだけで書かれてるんだろうが、
実際にはそんなにしっかりしたワインではない。まあ、このクラスなので、目くじら立てて指摘するようなことでもないんだけれど。
<評定:C+>
2005年8月25日 ROUGE
BEAUJOLAIS VILLAGES NOUVEAU 2004 / GEORGES DUBOEUF
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー / ジョルジュ・デュブッフ
BOURGOGNE地方、BEAUJOLAIS地区、AC:BEAUJOLAIS VILLAGES
人を洗脳するのは、簡単。
短く、インパクトのあるフレーズが繰り返されると、人は心地よく感じる。そして次第に、
そのフレーズが深層心理に刻み込まれ、疑う心が失われてゆく。リフレインが気持ちいいばかりに、
強制されているという意識も生じない。そうやって、民衆は思想統制されてゆく。
楽しい例をあげれば、「あるある探検隊!あるある探検隊!」とか、「ヒロシです。」とか。
そのフレーズが聞こえただけで、表情がゆるむ。
あまり愉快でない例をあげれば、「今月もノルマ達成するぞ!エイエイオー」という朝礼とか。
もっと愉快でない例をあげれば、「修行するぞ修行するぞ」とか。
いま、「郵政改革、郵政改革」という洗脳が進んでいる。そのリフレインに酔わされている自覚のない人が増えている。実に浅はかである。
与党の郵政民営化法案の中身を検証し、それが本当の改革なのか、立ち止まって考えよう。賢い市民であるために。
さて、今日のワインは、昨年の新酒。
ローソンで、なんと680円で投げ売りされていたのだ。2,400円くらいしていたものが。
色は淡いが少しくすんだルビーレッド。香りはいちごの可憐さに、少し鉄っぽいニュアンスも。
月日が経っているせいか、ずいぶん落ち着いている。
味は当然ぴちぴちと跳ねるような酸が特徴だが、タンニン分もしっかり感じる。
ヌーヴォーと聞かなければ、けっこうしっかりめのクリュ・ボージョレかな?と思うだろう。
決して好ましい環境で保存されていたとは思えないのに(ローソンさんには失礼な言い方だけれども)、
きっちり品質保持している。底力は相当なものと見た。
なお、評価は下記のように2つに分けて考えるべきだろう。どちらの場合も極めて高評価なのだが。
今回入手価格を前提にすれば <評定:AA>
昨年11月に本来の値段で買っていたとすれば <評定:B>
2005年8月29日 BLANC
BOURGOGNE-ALIOGTE 2003 / BERNARD MOREAU ET FILS
ブルゴーニュ・アリゴテ / ベルナール・モロー・エ・フィス
BOURGOGNE地方、AC:BOURGOGNE-ALIGOTE
【なつやすみの日記】
8月29日 月ようび はれ
きょうテレビで、とうしゅとうろんというのを見ました。
こんどせんきょがあるというので、えらいせいじかの人たちが、おたがいに聞きたいことを質問しあっていました。
みんなそうり大じんに質問をしていましたが、おかださんという人は、いちばんこわい顔をして、話していました。
わたぬきさんという人は、よわい者いじめはダメだと言っていて、この人は、いじめられっ子なのだと思いました。
ぼくも2ねんのときにいじめられたことがあるので、いじめっ子はキライです。でも、あんまり人のことをキライだキライだと
言っていると、きっと、しいさんとか、ふくしまさんみたいに、友だちが少なくなってしまうので、
それもいやだと思いました。だからと言って、いじめっ子のごきげんばかりとっているかんざきさんみたいにもなりたくありません。
そうり大じんは人気があるので、みんなからいろいろ聞かれていました。8月15日に、じんじゃに行くとやくそく
していたのに、なぜ行かないのか、聞かれていました。「てきせつにはんだんしたけっか」だそうですが、
「てきせつ」という大人のことばが、ぼくにはよくわかりません。
そうり大じんは、こくさいを30ちょう円までにするというやくそくもしたのに、守らなかったのだそうですが、
「そのていどのやくそくは守らなくてもいい」と言ったそうです。
がっこうの先生は、やくそくは守りなさいと言います。守らなくてもいいやくそくがあったなんて、ぼくは知りませんでした。
先生とよばれる人のなかにも、すごくえらい先生と、そうではない先生がいるのだと、おとうさんがおしえてくれました。
ぼくは、いちばんえらい先生はこっかいぎいんの先生だと思っていましたが、あしたテストをすると言ったらかならずするがっこうの
先生のほうが、ほんとうはえらいのだと思いました。
ぼくはべんきょうがきらいなので、大人になっても、とうだいに入ったり、せいじかになったりできないと思うけれど、
うそだけはつかない大人になりたいと思いました。
さて、選挙モード真っ最中の昨今、行く夏を惜しみつつ、今日もワインを。
今日開けたのは、まだ暑い季節にぴったりのアリゴテだ。
色はきれいなイエローグリーン。というより、かなり緑のほうが強い印象だ。
ビニールみたいな匂いの中に、レモン的柑橘香がある。シャープではあるが、適度にふくよかさも予感させる。
味は、酸のアタックも強いが、そのあとに続く塩っぽさのほうが勝る。それだけふくらみがあるということであり、
口中にメロンのような甘味や、梨みたいなみずみずしさも広がる。
アリゴテにしては実にふくよかで、飲み応えがある。
入手価格\1,890(本体価格1,800円+消費税90円)。大阪梅田・阪神百貨店にて。
なかなか見所のあるアリゴテだ。
<評定:C+>
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