利酒日記 kikizakenikki

2011年2月


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2011年2月1日 ROUGE
CHEVALIER D'ALBRAN / VIN DE FRANCE
シュヴァリエ・ダルブラン / ヴァン・ド・フランス
VINTAGE: N.V.
Chevalier d'Arbran FRANCE
フランス
地方:
 
地区:
 
VIN DE TABLE
ヴァン・ド・ターブル
生産者: 輸入者: 東京ヨーロッパ貿易(有)、販売者:(株)成城石井
review
 当日記では昨日、ボルドーの格付ものを掲載した。 そこから一転、今日はテーブルワインを。
 成城石井さんで、「毎日飲みたいフランスワイン」といった宣伝文句で売られていたので、 じゃあ試してみようかと。

 外観はごく淡いガーネット色。ややくすんだ感じ。
 香りは単調な干しぶどう。深みは感じられず、さりとてジューシーでもない。薄いインクっぽい。
 口に含むと梅のような酸味が中心。甘味は弱く、パワーもない。 悪くいえば、酸っぱい水。余韻も短い。

 まったく期待はしていなかったが、予想を大きく下回った。評価すべき点がほとんど見当たらない。 強いていえば、渋味が弱く、飲みやすいところか。
 しかし、だからといって、初心者にもお勧めできない。最初に飲む赤ワインがこういったものだと、 「これが赤ワインか」と思われてしまう。
 非常に厳しい言い方になってしまったが、日頃成城石井さんに全幅の信頼を置いているからこそ、 率直に書かせて頂いた。あれっ、バイヤーさん、どうしちゃったの?と思ったくらい。
 これで1000円なら、激安スーパーで380円のワインを買ったほうがいいかもしれない。
評定: E 価格 990円(本体価格943円+消費税47円) 購入店: 成城石井梅田店(大阪市北区)
2011年2月5日 BLANC
SPINELLI TOREBBIANO D'ABRUZZO
スピネッリ トレッビアーノ・ダブルッツォ
VINTAGE: 2008
Spinelli Torebbiano d'Abruzzo 08 ITALY
イタリア
州: ABRUZZO
アブルッツォ
地区:
 
DOC: TOREBBIANO D'ABRUZZO
トレッビアーノ・ダブルッツォ
生産者: SPINELLI 輸入者: 日欧商事(株)
review
 手軽に入手できる、安イタリア白。ハーフボトルである。

 外観は淡いレモン色。
 香りは、はちみつレモン、黄色い花、若干のグレープフルーツ。 あっけらかんと明るい香り。
 味も酸と苦味がうまく融合し、そこに甘味が加わっているから、グレープフルーツ+りんごという感じ。 花のような余韻が適度に続く。

 入手価格を考えれば、これで十分である。
評定: C 価格 ハーフ650円(フルボトル換算1,300円) 購入店: amor Pantry 新大阪店(大阪市淀川区)
2011年2月14日 ROUGE
RAPARIGA DA QUINTA / VINHO REGIONAL ALENTEJANO
ラパリーガ・ダ・キンタ / ヴィーニョ・レジオナル・アレンテジャーノ
VINTAGE: 2008
Rapariga da Quinta 08 PORTUGAL
ポルトガル
地方: ALENTEJANO
アレンテジャーノ
地区:
 
DOC:
 
生産者: LUIS DUARTE VINHOS 輸入者: (株)モトックス
review
 気づけば当日記の掲載が、9日ぶりである。
 実はこの間、何本かwineを開けているが、アップする時間がなかった。毎日、チューハイやビール系飲料の新製品 をレビューするだけで手一杯であった。ということで、テイスティング時のメモを見ながら、書き込んでいる。

 外観は深いガーネット色で、黒みが強い。
 皮革、血、黒果実の香り。
 味は甘味をほんのりと感じ、タンニンはしっかりと引っかかる。 やや粗暴か?と思いきや、柑橘的な酸が強く、シャープさも持ち合わせている。
 黒果実風味の余韻があり、高貴な雰囲気。中程度のパワーで、バランスがよい。
 ラベルのデザインがなんともアーティスティック。写真ではよくわからないかもしれないが、 女性の顔のデッサンが真ん中に描かれている。

 ポルトガルワインを掲載するのは、なんと2004年12月25日以来。 実に6年以上の月日が経っている。 この事実に驚くとともに、当サイトがその頃から(正確には同年6月6日から) ずっと毎日連続更新を続けているという事実にも、我ながら驚愕。 ずっと酒を飲み続けているのに、当時と比べて体重が1kgしか増えていない自分を褒めてあげたい。
評定: B 価格 1,300円(本体価格1,238円+消費税62円) 購入店: amor Pantry 新大阪店(大阪市淀川区)
2011年2月16日 ROUGE
KAIKEN MALBEC / MENDOZA
カイケン マルベック / メンドサ
VINTAGE: 2009
Kaiken Malbec 09 ARGENTINA
アルゼンチン
地方: MENDOZA
メンドサ
地区:
 
DO: MENDOZA
メンドサ
生産者: KAIKEN (MONTES) 輸入者: エノテカ(株)
review
 エノテカさんが時折、大阪梅田の阪神百貨店でやっているwine福袋 (「赤ワインのお楽しみ袋」というのが正しい名前のようであるが)。
 入手したのは先月。何が出るかはわからないが、1本1,575円で、必ず値段以上のものが入っているということで、 2本買ってみた。その1本目。

 外観はかなり黒みが強く、相当ねっとりしているのではないか?と思えるくらいの粘性。 グラスが染まってしまいそうなくらいの液体である。
 フルボディのマルベックにありがちな、古いタンスや漢方薬、その他黒オリーブのような香り。甘い樽香。
 味は香りの印象通り甘味が強い。タンニンも極めて強く、口中に引っかかる。 とろみがあるような感触。
 後味には焼き芋を食べたようなほっこり感。

 この KAIKEN というのは、お隣チリの大手 MONTES がアルゼンチンでつくっているもの。 ラベルには、同社の手になることを示す、おなじみのエンジェルマークがついている。
 まさにモンテス社の造りそうなwineであった。分厚くパワフルだが、反面、冗長さも否めない。
 通常販売価格が2,100円とのことだから、525円お得だったということか。
評定: C- 価格 1,575円(本体価格1,500円+消費税75円) 購入店: 阪神百貨店本店(大阪市北区)
2011年2月19日 BLANC
APPLE TREE FLAT CHARDONNAY / LOGAN
アップル・ツリー・フラット シャルドネ / ローガン
VINTAGE: 2008
Apple Tree Flat Chardonnay 08 AUSTRALIA
オーストラリア
地方:
 
地区:
 
DO:
 
生産者: LOGAN WINES 輸入者: (株)モトックス
review
 オーストラリアのシャルドネということで、 悪く言えば冗長、言い換えると、たっぷり感を持った陽気なワインではないか?と 想像しながら。
 ニューワールドのデイリーワインに近年ではだいぶ普及している、スクリューキャップである。

 外観はごく淡いイエローグリーン。
 香りはりんごやメロンの甘さ、グレープフルーツの爽やかさ。すっきりとした印象で、シャルドネらしい。
 口当たりはかなり丸っこく、密の甘さを感じる。酸は非常に柔らかい。 グリーンアップルの余韻が、しっかりと長く続く。

 期待以上のクオリティ。1200円でこの内容は、すばらしい。文句のつけようなし。
評定: A+ 価格 1,200円(本体価格1,143円+消費税57円) 購入店: amor Pantry 新大阪店(大阪市淀川区)
2011年2月22日 BLANC
SOAVE ORGANIC / SARTORI
ソアーヴェ オーガニック / サルトーリ
VINTAGE: 2009
Sartori Soave 09 ITALY
イタリア
州: VENETO
ヴェネト
地区:
 
DOC: SOAVE
ソアーヴェ
生産者: SARTORI 輸入者: (株)モトックス
review
 イタリアの白は、普段あまり飲まないので、随分久しぶりという感じだ(いや実は今月2本目なのだが・・)。
 どこのレストランにも必ず置いてあると言っても過言ではない、SOAVE。 手頃な価格であった。

 色は淡いイエローグリーン。この銘柄に期待される通りの色。
 香りはベビーパウダー、クリーム、白い花。大人しく、品がよい。
 味は酸が丸く、甘味がかなりしっかりとある。力の抜けたような甘味である。 しかし、全体的には爽やかで、押しは弱い。

 やや旨味が足りない感じもあるが、あっさりとした飲み口がこのwineの身上である。
評定: C- 価格 1,050円(本体価格1,000円+消費税50円) 購入店: amor Pantry 新大阪店(大阪市淀川区)
2011年2月28日 ROUGE
LA DEMOISELLE DE SOCIANDO-MALLET / HAUT-MEDOC
ラ・ドモワゼル・ド・ソシアンド・マレ / オー・メドック
VINTAGE: 2007
Sartori Soave 09 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: HAUT-MEDOC
オー・メドック
AOC: HAUT−MEDOC
オー・メドック
生産者: CH.SOCIANDO-MALLET 輸入者: エノテカ(株)
review
 Ch.ソシアンド・マレは、格付2級にも匹敵すると言われているスーパー・ブルジョワだが、 値段も相応に高い。
 そのセカンドワインが、この La Demoiselle de Sociando-mallet で、かなりのお手頃価格。 とはいえ、日常的にぐいぐい気軽に飲めるクラスでもない。心して臨もう。

 色はかなり深く、黒みが強い。少しどろっとした感じ。
 黒果実、炭、乾いた土の香り。どっしりと、落ち着きがある。
 口に含むと、タッチは非常になめらか。酸は丸いが、タンニン分はしっかりとあり、 ぎっしり目の詰まった感じの甘味あり。パワフルなだけでなく、しなやかで、エレガントさもあり。

 やはり素晴らしい内容。値段はデイリーワインの域を超えているが、 払った以上の満足感がある。さすがである。

 振り返れば、今月は7本しか開けていないが、その内訳はフランス2本、イタリア2本、 ポルトガル、アルゼンチン、オーストラリアが各1本と、バラエティに富んでいる。 世界の逸品が居ながらにして味わえる日本という国は、本当に豊かだと実感する。 景気が悪いといいながら、こんな趣味にうつつを抜かすことができる環境に感謝だ。
評定: A+ 価格 3,360円(本体価格3,200円+消費税160円) 購入店: エノテカ大阪店(大阪市北区)

本日までで・・・今月合計7本/今年合計17本/当日記累計1313本
今月のワイン投資額・・・10,125円(本日まで)



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

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