利酒日記 kikizakenikki

2013年9月


 HOME  利酒日記のメニューページへ  産地別索引へ  前月へ  翌月へ


2013年9月5日 ROUGE
MONTES ALPHA CABERNET SAUVIGNON / MONTES S.A.
モンテス・アルファ カベルネ・ソーヴィニヨン / モンテス
VINTAGE: 2009
Montes Alpha Cabernet 09 CHILE
チリ
地方: RAPEL VALLEY
ラペル・ヴァレー
地区: COLCHAGUA VALLEY
コルチャグア・ヴァレー
DO: COLCHAGUA VALLEY
コルチャグア・ヴァレー
生産者: MONTES S.A. 輸入者: エノテカ(株)
review
 今やチリの高品質ブランドとして定着している MONTES ALPHA。 その09VTのカベルネである。

 色はかなり濃い青紫。エッジまでほぼ均一で、若さを感じる。
 香りを嗅ぐと、まずもわっとむせかえるような強いアルコール感があり、 セメダインのようなツンとした匂いを伴う。その中にジューシーな赤果実、 古いタンスのような乾いた木のほか、うっすらバニラ香が乗っている。
 味は酸のアタックが鋭く、口中で薬草のような、薬用養命酒のような薬臭さが広がる。 タンニンは極めて粗暴で、甘味は抑えめ。すべての要素がバラバラな印象で、 いかにもまだ幼い感じ。

 上記のようにまだワイルドで平板な味わいということは、まだ先が長いと言えなくもないが、 グラスを回しても香りにそんなに複雑みが出ないあたり、そんなにポテンシャルが高いと言えない気もする。
 当サイトでは、このワインを掲載するのは4年ぶりだが、相変わらず自由奔放な味わいなのは、 ちょっとがっかりである。チリカベというのは、こういう荒々しいものだということで納得すればいいのだろうが、 昔はもっとフィネスを感じさせるような、疑似ボルドーのような内容だったことを考えると、 寂しくもあり、裏切られたような思いもある。
評定: C- 価格 ハーフ1,155円(フルボトル換算2,310円) 購入店: the Pantry ルクア大阪店(大阪市北区)
2013年9月13日 ROUGE
CHIANTI / PICCINI
キァンティ / ピッチーニ
VINTAGE: 2011
Piccini Chianti 11 ITALY
イタリア
地方: TOSCANA
トスカーナ
地区: CHIANTI
キァンティ
DOCG: CHIANTI
キァンティ
生産者: PICCINI 輸入者: 東京ヨーロッパ貿易(株)、販売者:(株)成城石井
review
 当日記におけるイタリアwineの登場頻度は高くないのだが、 今日は日本人に最もなじみ深いと思われる CHIANTI を久しぶりに飲みたい。

 色はかなり黒みが強い紅。
 香りは凝縮感ある黒果実に、土ぼこりのような感じと、バニラの甘いニュアンスが少し。 動物臭は弱め。
 オレンジ的な酸のアタックは柔らかく、タンニンもさらっと穏やか。 体格はスリムでややコクは乏しいが、チャーミングな甘酸っぱさが魅力。

 適度な若々しさを持つ親しみやすい味わいであった。価格以上の価値は十分ある。
評定: B 価格 ハーフ790円(フルボトル換算1,580円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2013年9月21日 ROUGE
BOURGOGNE / GROS FRÈRE ET SŒUR
ブルゴーニュ / グロ・フレール・エ・スール
VINTAGE: 2008
Gros Freres Bourgogne 08 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区:
 
AOC: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
生産者: DOM. GROS FRERE ET SŒUR 輸入者: (株)モトックス
review
 店頭で見つけた瞬間「おっ、安い」と思い、すぐ手に取った。 ただのACブルゴーニュとはいえ、この造り手でこの価格はなかなかないと思ったからだ。

 色は黒みが強く、ブルゴーニュでよく形容されがちなルビー色ではなく、 どちらかというとガーネット色に近い。
 香りは皮革、土、赤果実のピチピチ感。グラスを回すと、なめし革っぽい雰囲気が強くなる。
 味は酸のアタックが極めて強く、レモンのよう。 タンニンは非常にしなやかなのだが、水っぽいわけではなく、芯がある感じ。 ボディは非常に細身で肉付きの悪いタイプだが、エレガントさはなかなか。

 さすが、ACブルでも気品を感じさせる味わい。とても良い買い物をした。
 値段がかなり安いと思ったのだが、検索してみると2000円台前半が普通のようである。 まあ、ちょっと安かったくらいか。
 ところで、以前も書いたことがあるが、 この造り手の "œ" の文字はエでもウでもオでもない音なので、 カタカナにしにくい。慣習的に sœur は スール と表記することが多いので、 グロ・フレール・エ・スールとした。
評定: A 価格 2,100円(本体価格2,000円+消費税100円) 購入店: 阪神百貨店本店(大阪市北区)
2013年9月27日 BLANC
CONO SUR CHARDONNAY
コノ・スル シャルドネ
VINTAGE: 2012
Cono Sur Chardonnay 12 CHILE
チリ
地方: VALLE CENTRAL
ヴァレ・セントラル
地区:
 
DO: VALLE CENTRAL
ヴァレ・セントラル
生産者: VINA CONO SUR 輸入者: (株)スマイル
review
 高コストパフォーマンスな旨安チリといえば、これ。 スーパーで気軽に買えるコノスル。今日は2012年VTのシャルドネを飲みたい。

 外観は淡いレモンイエロー。
 香りはりんごやパインなどの甘いフルーツ香、あるいはクリームみたいな甘さに、 グレープフルーツ的な苦味も感じさせる。
 酸のアタックは弱めながら、苦味を伴う引き締まった味わい。 ボリューム感はやや乏しいが、その分、繊細さも。
 後味には苦味と、じんわりしたミネラル感。

 過去に飲んだ時よりも、若干引き締まった印象。VT違いによるものか。
評定: B 価格 ハーフ498円(フルボトル換算996円) 購入店: グルメシティ(スーパー)

本日までで・・・今月合計4本/今年合計47本/当日記累計1495本
今月のワイン投資額・・・4,543円(本日まで)



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

 HOME  利酒日記のメニューページへ  産地別索引へ  前月へ  翌月へ