利酒日記 kikizakenikki

2014年5月


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2014年5月3日 BLANC
QUINTA LAS CABRAS CHARDONNAY / CACHAPOAL VALLEY
キンタ・ラス・カブラス シャルドネ / カチャポアル・ヴァレー
VINTAGE: 2012
Quinta las Cabras Chardonnay 12 CHILE
チリ
地方: RAPEL VALLEY
ラペル・ヴァレー
地区: CACHAPOAL VALLEY
カチャポアル・ヴァレー
DO: CACHAPOAL VALLEY
カチャポアル・ヴァレー
生産者: QUINTA LAS CABRAS 輸入者: 東亜商事(株)
review
 先日、赤の カベルネ を飲んだチリのキンタ・ラス・カブラス。 コンビニで購入したものだ。
 今日は、白のシャルドネを。

 色は淡いイエロー。チリのシャルドネにしては、濃くはない。
 香りはあまり強く立ちのぼらないが、グレープフルーツのような柑橘香と、 弱いながらヨーグルトのようなニュアンスもある。
 味は非常に平板。口に入れた時から適度なボリューム感があるが、 それはあまり変化しない。甘味がだらっと強く、 香りで感じた苦味もちゃんとあるが、べたっとしており、 余韻も短い。

 コンビニで売られている500円程度のものとしては、普通に食事の時に飲めるし、 まあ、こんなものだろうと思う。
評定: C- 価格 514円(本体価格476円+消費税38円) 購入店: セブンイレブン(コンビニ)
2014年5月5日 BLANC
TOPVALU CONDOR CHARDONNAY SEMILLON / VALLE CENTRAL
トップバリュ コンドル シャルドネ・セミヨン / ヴァレ・セントラル
VINTAGE: 2013
Topvalu Condor Chardonnay Semillon 13 CHILE
チリ
地方: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
地区:
 
DO: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
生産者: VINA SAN PEDRO 輸入者: コルドンヴェール(株)、販売者:イオントップバリュ(株)
review
 イオンP.B.であるTOPVALUのCONDORというワイン。その白 CHARDOOAY SEMILLON。 以前に 2012VT を飲んでいるが、今日は2013年。

 色はごく淡いイエローグリーン。チリにしては結構薄い部類か。
 香りはオレンジのような丸っこい酸を感じさせる香りで、単調。 以前飲んだ時に感じたハーブ香などはあまり感じなかった。 ややナッティな雰囲気はある。
 味は酸が鋭く、キリッとしたアタック。グレープフルーツ的な酸と苦味。 ミネラル感は感じない。平板な味わいで、余韻は短い。

 以前に一度飲んでいるからだろうか、期待を上回るものではなかった。 安いので、日々気軽に飲めて、飲み疲れないキャラクターであるだけで及第点だ。
 ちなみに値段は、税込価格で増税前と一緒。つまり、本体価格は553円から537円に16円も下がった。 この企業努力も、流通業の王者であるからこそ可能なのだろう。
評定: B 価格 580円(本体価格537円+消費税43円) 購入店: maxvalu(スーパー)
2014年5月7日 ROUGE
CHÂTEAU MOULIN DE BERNAT / BORDEAUX
シャトー・ムーラン・ド・ベルナ / ボルドー
VINTAGE: 2011
Ch.Moulin de Bernat 11 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区:
 
AOC: BORDEAUX
ボルドー
生産者: CH. MOULIN DE BERNAT 輸入者: (株)成城石井
review
 手軽なボルドーをということで、 U2K(2000円以下)で探した1本。

 外観は、濃い青紫で一様。まだ若そうな色。
 香りはボルドーらしい黒果実、黒豆、土など。落ち着いている。
 口に含むと、アタックは柔らかく、ほんのりとした甘みが感じられる。 タンニンもしなやか。 酸はしっかりとして口に残るが、ボディの厚みはなく、余韻は短い。 導入部は良く、後は尻すぼみの典型かもしれない。

 日常酒レベルではあるが、値段にはやや見合わない。
 なお、輸入者の貼り付けた裏ラベルには、ムーラン・ド・ベルナット と 書かれているが、Bernat の綴りは ベルナ と読むのが正しいと思う。
評定: D 価格 1,610円(本体価格1,491円+消費税119円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2014年5月8日 BLANC
OROYA 寿司ワイン / VINO DE LA TIERRA DE CASTILLA
オロヤ すしワイン / ヴィーノ・デ・ラ・ティエラ・デ・カスティーヤ
VINTAGE: 2011
OROYA 寿司ワイン 11 SPAIN
スペイン
地方: CASTILLA
カスティーヤ
地区:
 
VDT: CASTILLA
カスティーヤ
生産者: UNIO CELLERS DEL NOYA 輸入者: 国分(株)
review
 スーパーで面白いものをみつけたので購入。スペインで日本人が造ったものらしい。
 寿司ワインということだが、寿司ではなく刺身(たい、はまち、するめいか、まぐろ、かつお)と合わせてみた。

 外観はごく淡いレモンイエロー。
 香りは鋭いレモンやグレープフルーツに、若干りんごの甘さ。
 味はふんわりと口当たりが甘いが、グレープフルーツ的苦味が後を追う。 ミネラル感は弱いので、少し間延びした印象。 繊細さもあり、ジューシーな甘みが余韻として残る。

 寿司に合うかという点を考えると、 生魚にはキリッとした味わいが合うが、ただシャープなだけだと、 寿司酢や醤油とけんかする。そこで、ふんわりとした丸みやジューシー感を出し、 意図したのかしていないかはわからないが、ミネラル感控えめになっていることで、 魚の脂とも融和する。なかなかよく考えられているとは思う。
 ただ、冷静にクオリティをみると凡庸であり、単体で飲んだら面白みはない。 だからこそこの価格なのだろうが。
 バランスは良いが、高いテンションの下にとられたバランスではなく、 何となく全要素がボケッとしたゆるいバランスなのだ。
 なお、刺身との相性だが、淡泊な鯛にはうまく合い、いかの甘みやはまちの脂にも悪くはなく、 かつおはポン酢で食べることでなんとかけんかしなかったが、 まぐろ赤身の鉄分には今ひとつの印象だった。まあ、まぐろ赤身に白を合わせようという試みに無理はあるのだが。
評定: C- 価格 880円(本体価格815円+消費税65円) 購入店: グルメシティ(スーパー)
2014年5月10日 ROUGE
CHÂTEAU HAUTES GRAVES / BORDEAUX
シャトー・オート・グラーヴ / ボルドー
VINTAGE: 2012
Ch.Hautes graves 12 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区:
 
AOP: BORDEAUX
ボルドー
生産者: CH. HAUTES GRAVES 輸入者: (株)成城石井
review
 黒地に金文字という、高級感のあるエチケット(ラベル)に惹かれ、購入したボルドー。 どこかのブラックカードがプラチナカードみたい。

 外観はほぼ黒と言っていいくらいに深い紫。エッジまで均一であり、 かなり若そう。
 香りは、見た目の印象ほど若々しくはなく、 どっしりと落ち着いている。プラム、皮革などを感じ、丸みがある。 セパージュがメルロー主体ということで、まさにそれらしい。
 アタックは非常に柔らかいのだが、 タンニン分が粗い。若さゆえだろう。ただ、 この若干暴れた感じが、むしろプラスに働いている。 なぜなら、酸が弱く、ボディに厚みがなく、何となくぼけた 味わいのため、タンニンがパンチを与えているからだ。
 ということは、このまま老成してゆくと、 ただ力のないワインになってゆくのだろうか。

 上記でかなり悪く書いてしまったが、 メルローらしいタッチが確かに感じられる点は好印象であり、 このクラスとしては十分すぎる内容。
評定: B 価格 1,502円(本体価格1,389円+消費税111円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2014年5月16日 BLANC
TERRASSE DE GALETIS / PAYS D'OC
テラス・ド・ガレティス / ペイ・ドック
VINTAGE: N.V.
Terrasse de Galetis Blanc FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
IGP: PAYS D'OC
ペイ・ドック
生産者: GALETIS 輸入者: コルドンヴェール(株)
review
 購入したのは酒DS(ディスカウント店)だが、 いわゆるジャケ買いだ。何ともアーティスティックなエチケット(ラベル)に惹かれた。

 外観は濃いめのイエロー。南仏らしいしっかりした色。
 香りはボリューム感がある。ヨーグルト、パイナップル、ネーブルオレンジのような 甘味の強い柑橘、カスタードなど。想像していたよりも複雑だ。
 味は香りの印象どおり甘味が強く、ジューシー。 確かに複雑みには欠けるが、ミネラル感も適度にあり、ヨーグルトのような甘酸っぱい余韻も 心地良い。

 この価格にしては、見所の多い1本。あまり期待をしていなかっただけに、 香りを嗅いだ瞬間に「おおっ!」と思い、味わってみてさらに納得。
 セパージュはシャルドネ、ソーヴィニヨン、ヴィオニエ、シャサンと書かれているが、 うまくバランスの取れた味わいであると思う。 こんな値段で手に入るなら、毎日の食事に気軽に合わせられる。
評定: A+ 価格 699円(本体価格648円+消費税51円) 購入店: スピード(DS)
2014年5月18日 BLANC
FLORILÈGE DE GRAMAN / GRAVES
フロリレージュ・ド・グラマン / グラーヴ
VINTAGE: 2010
Florilege de Graman 10 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: GRAVES
グラーヴ
AOC: PAYS D'OC
グラーヴ
生産者: LE CELLIER DE GRAMAN 輸入者: (株)アンフィニー
review
 試飲をし、納得して購入した1本。

 外観は深いゴールドで、やや緑がかっている。
 香りはカスタード、パインなど甘酸っぱく、そしてクリスピーな 樽香があって、オイリーな感じ。
 味は酸のアタックが鋭いものの、甘みも深い。 若く酸味が強めのパイナップルといった感じ。グラーヴらしいミネラル感もしっかりとある。
 後味には若干の苦味が残るが、最後まで高いテンションを保っている。

 値段はそんなに高いわけではないが、日常酒レベルを抜け出した、高貴な味わいのある1本。 それだけに、淡泊な和食では負けてしまいそうな力がある。
 エチケットにも書かれているが、オーク樽で熟成している(élevé en fûts de chêne) ので、その樽香が個性を際立たせている。
 なお、3月に購入したため、消費税分は5%である。
評定: A 価格 2,100円(本体価格2,000円+消費税100円) 購入店: 阪神百貨店本店(大阪市北区)
2014年5月22日 ROUGE
GATO NEGRO CABERNET SAUVIGNON / CENTRAL VALLEY
ガトー・ネグロ カベルネ・ソーヴィニヨン / セントラル・ヴァレー
VINTAGE: 2013
Gato Negro Cabernet Sauvignon 13 CHILE
チリ
地方: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
地区:
 
DO: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
生産者: VINA SAN PEDRO 輸入者: コルドンヴェール(株)
review
 ハーフボトルだが、300円という破格の値がついていた。 ディスカウント店だから他よりは若干安いというのはあるが、 特別な安売りというわけでもなく、普段からこの値段で売っているようだ。

 外観は極めて深く、黒に近い青紫。均一であり、若そう。
 香りはカシスのような豊かな黒果実にクランベリーみたいな赤果実も加わる。インクのようなべたっとした感じも。
 味は甘味が極めて強いが、アルコール感が強く、タンニンも粗い。 平板なのだが、とにかくパワフルで、飲みごたえはある。

 複雑なことは考えず、陽気に飲みたい1本。 値段を考えれば、これ以上望むことはない。
 ちなみに GATO は CAT で、NEGRO は BLACK。イラストが描かれているとおりだ。
評定: C+ 価格 ハーフ300円(フルボトル換算600円) 購入店: スピード(DS)
2014年5月25日 ROUGE
CHÂTEAU TOUTIGEAC / BORDEAUX
シャトー・トゥチジャック / ボルドー
VINTAGE: 2011
Ch.Toutigeac 11 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区:
 
AOC: BORDEAUX
ボルドー
生産者: CH. TOUTIGEAC 輸入者: (株)成城石井
review
 今月初旬に飲んだ 1000円台のボルドーがあまり良くなかった (当然と言えば当然だが)ので、リベンジ(*注)ということで。
 リベンジという言葉を日常会話の中で軽く 「再挑戦」的な意味で使うことが定着しているが、 実は私はあまり好まない。本来 revenge とは「復讐」であり、 「親の仇を討つ」くらいの重たい言葉なのだ。
 外観は、黒赤とでもいうべき濃い色。 ACボルドーでここまで黒いものは珍しい。
 香りは、黒果実と赤果実の中間というか、両方感じられ、 どっしりと深いアルコール感がある。単調でべたっとした感じも否めないが。
 口に含むと、最初はタンニンがしなやかに感じられ、ふんわりと甘味が広がるが、 かなり粉っぽさが残る。酸は丸みがあり、メルローらしさがあるが、 ボディの厚みは今ひとつ。

 値段を考えれば、こんなものかと思う。
評定: C 価格 1,737円(本体価格1,491円+消費税119円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2014年5月28日 ROUGE
CHÂTEAU PEYBONHOMME LES TOURS -CRU BOURGEOIS- / BLAYE -CÔTES DE BORDEAUX
シャトー・ペイボノム・レ・トゥール -クリュ・ブルジョワ- / ブライ - コート・ド・ボルドー
VINTAGE: 2011
Ch.Peybonhomme les Tours 11 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: BLAYE
ブライ
AOC: COTES DE BORDEAUX
コート・ド・ボルドー
生産者: CH. PEYBONHOMME LES TOURS 輸入者: (株)モトックス
review
 ボルドー・ブルジョワ級のハーフ。
 外観は、深いルビー色。やや赤みが強い。
 香りは赤果実、黒豆、梅など。 軽やかで酸が強そう。
 実際、酸のアタックが鋭く、香りで感じた梅のようである。 タンニンも強く、やや粉っぽい。これはまだ若いからであろう。
 ボディの厚みは今ひとつで、余韻は短い。

 落ち着いて高貴な印象があるが、スケール感はなく、こじんまりとした味わい。 フルボトルで2千円オーバーの価値があるか?というと、若干物足りない。
評定: C- 価格 ハーフ1,131円(フルボトル換算2,262円) 購入店: amor Pantry 新大阪店(大阪市淀川区)

本日までで・・・今月合計10本/今年合計34本/当日記累計1545本
今月のワイン投資額・・・11,053円(本日まで)



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

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