2009年10月2日
No.2181: クローネンブルグ BLANC
くろーねんぶるぐ ぶらん
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ラベルに大きく"1664"と書かれていることで有名なフランスの
クローネンブルグ。
この BLANC の存在を私は知らなかったのだが、店頭で偶然に発見し、即購入。
ワイン好きの方ならわかると思うが、BLANC は仏語で白。
小麦を使ったホワイトエールである。
グラスに注いでいるときから、泡が非常に力強く盛り上がり、
まるで石けんの泡のように、なかなか減衰しない。液色はごく淡いレモン色で、
かなりの濁りがある。
非常に爽やかでありながら、複雑な香り。
使われているコリアンダーはもちろんのこと、オレンジやレモンのような尖った柑橘香、
パパイヤのようなトロピカルフルーツ、バナナ的な甘い香りなどが渾然一体となり、
サワークリームのような印象である。
口に含むと、キュンと酸っぱく、軽やかな口当たり。
ハーブとシトラスが華やかに花開き、後味はカルピスのような甘酸っぱさ。
アルコール分:5度。麦芽使用率95%以上。
原材料:大麦麦芽、小麦麦芽、ホップ、着色料(カラメル)、レモン果汁、
コリアンダー、オレンジピール、糖類。
原産国:フランス。輸入者及び引取先:日本ビール株式会社。
非常にスタイリッシュで洗練されており、驚くほどエレガントな飲み心地である。
ヒューガルテンなどに比べると、若干軽すぎる感じもなくはないが、
おしゃれ感あふれるフランスらしい個性と理解したい。
瑠璃色のびん(写真では黒っぽく写ってしまっているが)に、白が基調のラベル。王冠も白。どこをとっても憎いほどおしゃれである。
330mlびん入りで、入手価格は399円。この内容なら、非常に安いと思う。
600円くらいでもいいように思った。
なお、日本の酒税法上、発泡酒扱いであるが、麦芽使用率から、当サイトではビールに分類する。
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ビール |
2009年10月3日
No.2182: オンザロック ビール / トースト・湖畔の杜ビール
おんざろっく びーる / とーすと・こはんのもりびーる
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面白いものを見つけた。
グラスに氷を入れて飲むことを推奨している「オンザロックビール」。
秋田県の「湖畔の杜ビール」というところの製品だ。
ラベルに書かれた説明通り、冷やしたグラスに目一杯氷を入れ、注いでみた。
温度が低いから泡はどうかな?と思いながら注ぐと、
ちゃんと泡が盛り上がっている。液色は、コーラぐらいの深い琥珀色。
ロースト麦芽に由来するしっかりした焙煎香。カラメルのような甘いニュアンスを伴っているが、
それほど濃厚ではない。甘酸っぱい柑橘香も感じられる。
温度が低いせいか、やはり口当たりには濃厚さが欠け、
すうーっと軽やかに入ってくる。適度に香ばしく、苦味もほどほどである。
アルコール分6%。原材料:麦芽、ホップ。
製造者:(株)トースト 湖畔の杜ビール、秋田県仙北市田沢湖町田沢字春山37-5。
【お召し上がり方】
あらかじめ冷蔵庫でよく冷やしておいたグラスか、
又はグラスに氷を入れて氷がグラスの壁面に触れるようまわして、よく冷やしたグラスを用います。
(グラスを冷やす際に溶けた氷水は除いてください)グラス一杯に氷を入れ、
静かにビールを注いでください。焙煎した麦芽の香味とふくよかな味わいをお愉しみ下さい。
氷が溶けないうちに素早く飲まないと、薄くなってしまう。
だが、ある程度氷が溶けて、少々薄まることまでを考慮に入れたつくりなのだとは思う。
スッキリ滑らかでありながら、香味はしっかりとしている。
入手価格は600円(税込)。毎日豪快に飲めるようなビールではない。
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ビール |
2009年10月4日
No.2183: シュパーテン オクトーバーフェスト SPATEN Oktoberfestbier
しゅぱーてん おくとーばーふぇすと
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サイトのネタ探しということもあるが、wineやチューハイなど、
別のお酒を買いに行ったときでも、必ずビールもチェックしている。
ちょうど10月に入ったところで、「オクトーバーフェスト」の文字を見たら、
買わないわけにはいかない。500mlびん入りで、入手価格は630円。
グラスに注いだ色は、ごく淡い黄金色。
泡は純白で非常にきめ細かく、泡持ちも上々。
甘く軽やかな香り。味も華やかさよりはじんわりとしたモルトの旨みがある。
苦味は強すぎない。
アルコール分5.5%。原材料:麦芽、ホップ。原産国:ドイツ。原産地:ミュンヘン。
輸入者及び引取先:正規輸入代理店 (株)ザート商会、
東京都港区虎ノ門3-8-19 大石ビル3F。
ミュンヘンオクトーバーフェスト6大公式ブルワリー特別限定醸造ビール。
深い黄金色のビールで独特な風味と洗練された芳香。
別名メルツェンともいわれるオクトーバーフェストは、
3月(メルツェン)に仕込んだビールを10月(オクトーバー)に飲むといった意味合いがあるという。
ミュンヘンで10月に大々的に行われる祭りが「オクトーバーフェスト」であり、
そこでこのビールが供されるわけである。
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ビール |
2009年10月5日
No.2184: ジョッキ生8 クリアストロング / サントリー
じょっきなまえいと くりあすとろんぐ / さんとりー
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明日10月6日が発売日となっているジョッキ生8クリアストロング。
アルコール度数8%の新ジャンルだ。
グラスに注いだ色は、しっかりした黄金色。泡の密度は粗く、泡持ちも当然あまりよくない。
香りは爽快感よりも、甘そうなアルコールのニュアンスが漂う。
味も香りの印象どおり、いや、香りから想像される以上に、甘さが強い。
アルコール度数が高いからこれは仕方ない部分だとは思うのだが、やはり
甘さがかなり鼻につく。もちろん、このような甘味に対する感度は人それぞれだと思うから、
あまり鵜呑みにされても困るのだが、とにかく私の感覚では、
まるでガムシロップでも入っているのか?というくらいに甘ったるく感じるのだ。
それ以外に味わいらしきものがないだけに、爽快感は全くない。ただアルコール感が強いだけという感想である。
アルコール分8%。原材料:ホップ、コーン、糖類、醸造アルコール、
食物繊維、酵母エキス、コーンたんぱく分解物、酸味料、香料、カラメル色素、クエン酸K、
甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、苦味料。
原材料を見ると、なんか一生懸命味をつくろうとしているように思える。
残念ながら、ビールとはまったく別物で、飲み干した後味も非常に悪い。
繰り返すが、これはあくまでも私の感覚なので、各自お試しのうえ、判断していただきたい。
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新ジャンル |
2009年10月6日
No.2185: カロリ。あんず <限定出荷> / サントリー
かろり。あんず <げんていしゅっか> / さんとりー
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本日10月6日発売、カロリ。期間限定品。2種あるうち、まずは「あんず」から飲みたい。
グラスに注いだ色は、淡い黄色、あるいは、ごく淡いオレンジ色ともいえる。
あんず香はやわらかく、あまり目立たない。もちろん他に混じりけのない単一の香りなので、
とてもやさしい印象である(単一、といいながら、実は原材料を見ると、ピーチリキュールが入っている
から、その影響は少なからずあるはずだが、残念ながら、桃は感じられなかった。
いや、香りの柔らかさが桃の正体か?)。
口当たりはまず、炭酸の刺激がピリッときて、それからあんずのとても穏やかな甘味と酸味が感じられる。
その後が続かず、すっと味が減衰するのだが、それがむしろ上品な感じを与える。
ただ、後味に甘味料特有のどんよりした甘味が少し残る。
果汁2%。アルコール分4%。カロリー50%オフ。糖質80%オフ。
原材料名:あんず、スピリッツ、ピーチリキュール、糖類、酸味料、香料、
甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、カラメル色素。
カリフォルニア産あんずを使用、混じりけのない水(純水)で仕上げた
フルーティ&スッキリ、そしてカロリー50%オフのチューハイです。
カロリ。史上、あんずというフレーバーは初登場である。
甘酸っぱい後味が、スッキリしない甘味料の甘さをうまくカバーしていて、
バランスはよい。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月7日
No.2186: −196℃ 白桃ヌーヴォー <2009収穫> / サントリー
まいなす196ど はくとうぬーう゛ぉー <2009しゅうかく> / さんとりー
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"LAWSON限定新発売" として売られていたのを、昨日偶然発見。
事前告知もなかったし、本日現在、サントリーのサイトにも、LAWSONのサイトにも情報は一切ない。
しかし、大手コンビニということで、既に目にした方も多いと思う。
グラスに注いだ色は、透明に近いが、やや白濁。
上品で柔らかな桃の香り。真ん中の芯がしっかりしていて、どことなくあんずにも似ている。
口当たりも柔らかく、甘味は適度。くどさはない。
炭酸の刺激と相まってスッキリ飲みやすく、後味に甘ったるさを残さない。
その分、豊潤さには欠ける。
アルコール分5%。桃浸漬酒使用。
原材料名:もも、スピリッツ、糖類、酸味料、香料。
山梨県古屋農園で2009年に収穫された白桃を使用。フルーティで華やかな味わいです。
最近の桃味チューハイは、こってり味が少なくなり、このようにスッキリ感を前面に出した
製品が増えている。主要消費層がこういうタイプを求めているのであろうか。
いつも書いていることだが、事前告知もなく、突然特定のコンビニチェーンだけで売り出すという手法に、
大きな意味があるのだろうか。毎日必ず特定のコンビニに立ち寄るという層ならば、
目ざとく気づいてくれるだろうが、大多数の客は、存在にすら気づかず、立ち去ってしまうのではないか。
大々的に売る気がないとしか考えられない戦略。もしかすると、
今後全国販売できるかどうか、売れ行きを見るための試験販売なのだろうか。
業界人でない私は、そのへんの戦略がわからない。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月8日
No.2187: 白麒麟 [冬季限定] / キリン
しろきりん [とうきげんてい] / きりん
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昨日10月7日が発売日だったキリンの冬季限定発泡酒「白麒麟」。
今年が9年目だそうで、毎年この時期の恒例となっている。
近年、大々的な宣伝がされなくなり、今年は今のところCMなどを見ない。
扱っている店も、私の行動範囲では、今のところあまり多くないように思う。
グラスに注いだ色は、淡い黄金色。
泡はなかなかきめ細かく、泡持ちも悪くない。
香りにやや穀物臭い感じがあるものの、気になるレベルではない。概ね良好。
口当たりもスッキリ軽やか。苦味は弱く、マイルドで、すうーっと入っていく印象。
飲み込んだ後に、発泡酒特有の臭みは残るが、ごくわずかである。
アルコール分5.5%。原材料:麦芽・ホップ・大麦・米・コーン・スターチ・糖類。
缶デザインは昨年まで青色基調だったのだが、今年は白色基調に変わった。
このほうが「白麒麟」の名にふさわしくて、良いと思う。
"Mild Taste"の文字があるが、まさにそんな感じの仕上がりだ。
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発泡酒 |
2009年10月9日
No.2188: 旬果搾り 山形産 ラ・フランス <冬限定> / アサヒ
しゅんかしぼり やまがたさん ら・ふらんす <ふゆげんてい> / あさひ
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10月6日発売、旬果搾りの冬限定品。入手がやや遅くなってしまった。
今週は火、水曜とたくさんの新製品が出て、まだ全部掲載しきれていないが、
順次飲み進めてゆきたい。
今回の旬果は2種出たが、今日はラ・フランスのほうを飲む。
グラスに注いだ色は、微かに黄色っぽく濁っている。
缶を開けたとき、しっかりと梨らしい香りが漂うが、
ハッキリ洋梨ではなく、和梨と区別が付かないような感じだ。
グラスに鼻を近づけると、洋梨っぽさがはっきりわかるが、それでも
あまり強くは香っていない。
口に含んだら、その瞬間、洋梨特有のどこか作り物っぽい風味が広がる。
甘味は結構強いが、やや上滑りする感じで、フルーツ的なコクは弱い。
もっと濃厚なほうがいいと言う人もあるかもしれない。
果汁1.2%。アルコール分4%。
原材料:アルコール、西洋なし果汁、糖類、酸味料、香料、
カラメル色素。
ラ・フランスの香りは、香料でも再現しやすい部類だと思うので、
果汁分が少なくても、それなりに本物感はある。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月10日
No.2189: 琥珀ヱビス <限定醸造> / サッポロ
こはくゑびす <げんていじょうぞう> / さっぽろ
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もう毎年この時期の恒例となった「琥珀ヱビス」。今年の発売は、
10月7日であった。
今週は新製品目白押しのため、取り上げるのが遅くなってしまった。
どうせ中身は昨年までと変わっていないと思いつつ、人気商品なので、今年もレビューしたい。
グラスに注いだ色は、名前のとおりアンバー(琥珀)。
泡はきめ細かく盛り上がり、泡持ちも良い。
香りは地味目。土や穀物っぽいモルトの香りが中心。カラメル香もほんの少し。
土や茶葉みたいな香りも感じられる。
甘味すら感じる柔らかな口当たり。苦味は適度で、派手さはなく、
程よいコクがある。
後味に、烏龍茶のような余韻が残る。
アルコール分5.5%。原材料:麦芽、ホップ。
シンプルでありながら高級感あふれるパッケージデザインで、好感が持てる。
今年で4年目の商品だが、これまでで一番良いデザインだと、私は思う。
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ビール |
2009年10月11日
No.2190: カロリ。ブルーベリー <限定出荷> / サントリー
かろり。ぶるーべりー <げんていしゅっか> / さんとりー
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10月6日発売、カロリ。期間限定品。2種あるうち、既に発売当日に「あんず」をレビューした。
ちょっと間が開いてしまったが、今日はもう一方の「ブルーベリー」。
グラスに注いだ色は、ピンク。あるいは、極めて薄い赤紫色ともいえる。
濃厚さはそれほどでもないが、しっかりと芯のあるブルーベリー香が香る。
口に含むと、炭酸のピリピリ感の陰に若干隠れ気味ではあるけれども、
軽やかな酸味を伴ってブルーベリー風味が広がる。後味はスッキリとして、くどくない。
甘味料独特のやや引っかかる感じの甘味があるが、
酸がうまくその甘味を抑え込んでいて、バランスはよい。
果汁0.5%。アルコール分4%。
原材料名:ブルーベリー、スピリッツ、糖類、酸味料、香料、甘味料(アセスルファムK、
スクラロース)。カロリー50%オフ。糖質80%オフ。
カナダ産ブルーベリーを使用。混じりけのない水(純水)で仕上げたフルーティ&スッキリ、
そしてカロリー50%オフのチューハイです。
カロリ。ブルーベリーは、2006年1月に出たのが最初で、
その後2007年10月には、コンビニのファミリーマート限定として発売された。
実は中身はすべて同じではなく、果汁含有率が初代は2%、
次が1%で、今回は0.5%と、出るたびに半減されている。
もちろん、果汁が多ければそれでいいということではない。
今回の味のバランスは決して悪くないし、果汁の少なさを感じさせない。
ブルーベリーは元々味が濃いので、このくらいでいいのかもしれない。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月12日
No.2191: 旬果搾り 青森産 蜜入りふじりんご <冬限定> / アサヒ
しゅんかしぼり あおもりさん みついりふじりんご <ふゆげんてい> / あさひ
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10月6日発売、旬果搾りの冬限定品。2種出たうち、既に「山形産 ラ・フランス」
はレビュー済。ちょっと遅くなってしまったが、今日はもう一方の「青森産 蜜入りふじりんご」を飲んでみる。
グラスに注いだ色は、ごく淡いイエロー。りんご果汁のイメージよりは、相当に薄い感じだ。
香りにパンチはないものの、ふんわりとりんごの香りが立つ。香料とわかってはいても、かなり本物っぽい。
味は甘味が抑えられ、キリッとした口当たり。とはいえ、酸味もそれほど強いわけではないので、
非常に軽やかに飲める。後味も透明感があり、口中にくどさを残さない。
果汁0.5%。アルコール分4%。
原材料:アルコール、りんご果汁、糖類、酸味料、香料、カラメル色素。
今回の冬限定2種は、缶の上半分が黄色く塗られ、そこに果実の絵がドンと大きく描かれている。
コンビニなどで2種並べて陳列されていると、とても目立つ。
お世辞にも格好のいいデザインではないが、味のイメージがストレートに伝わって良いと思う。
ところでこの蜜入りふじりんごは、昨年11月に PREMIUM SELECTION
として発売された時には、果汁2%であった。今回はグッと減ったわけだが、
その分サラッとした味わいになり、ジューシー感は落ちた。だが、この程度の濃厚さの方が、
今は受けるのかもしれない。薄くつくったのに、リアルさが失われていない点はすごい。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月13日
No.2192: 角ハイボール / サントリー
かくはいぼーる / さんとりー
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10月6日、コンビニエンスストア限定で発売された「角ハイボール」。
(注:その後コンビニ限定は解かれている)
ウイスキーを炭酸水で割るハイボールという飲み方は、
昔は非常にポピュラーだったが、ウイスキー人気の凋落とともに、
完全に過去のものとなっていた。
ところがここ数年、サントリーがTVでしきりに宣伝するようになったことで、
最近の若い人たちには、むしろ新しい提案として映っているかもしれない。
ハイボールと聞くと、女優の小雪サンの顔が浮かんでくる人も多いのではないだろうか。
さて、中身である。
グラスに注いだ色は、淡い黄金色。細かな気泡が立ちのぼる。
香りを嗅ぐと、ああやっぱり角瓶だと思える、手頃なブレンデッドウイスキー
らしいモルトの適度な甘さと、グレーン由来と思われる華やかな香りが溶け合っている。
ただ、その華やかさがどうもシトラス系のように感じるのだが、
それもそのはず。原材料を見ると、レモンスピリッツが使われている。
口当たりはやさしく、甘味が適度に口中に広がる。
後口も爽快。この絶妙なバランスは、家庭ではつくれないと思う。
アルコール分7%。原材料名:ウイスキー、レモンスピリッツ、
糖類、酸味料。
飲食店の美味しさそのままのレモン風味の角ハイボールです。
氷たっぷりのグラスに注ぐと更に美味しく楽しんでいただけます。
単にウイスキーを割ったのではなく、味を調えているのである。
既発売の「角瓶ハイボール」は
単に角瓶を炭酸水で割っただけの製品だったが、これはまったく別物ということである。
その角瓶ハイボールのほうも、まだ店頭に並んでいるようであるから、
しばらくは両方売ってゆくのであろうか。商品特性がわかりにくく、
既存製品と差別化できていないので、「爽やかレモン風味」とか「レモンを一搾りした」
などの接頭辞をつけるべきではないだろうか。
サントリーは一時期、ウイスキーソーダという名を広めようとしていたこともあった。
街のカウンターバーなどでも、ウイスキーの飲み方を聞かれたときに、「ソーダ割り」
とオーダーするのが一般的になっていた。
あえて最近の人たちには耳慣れない「ハイボール」の名を復活させることで、
新たな需要を喚起しようという工夫は、さすがサントリーである。
このハイボール戦略も、もう既に何年か経っており、十分に浸透した感がある。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月14日
No.2193: 直搾り ぶどう / 宝酒造
じかしぼり ぶどう / たからしゅぞう
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昨日10月13日が発売日だった、直搾り「ぶどう」。
発売されるのは、実はこれが初めてではない。今年1月27日に期間限定品としてお目見えしたが、
たぶん売れ行きが好調だったのだろう。今回は缶にも期間限定の文字がないので、
通年販売に踏み切ったようである。
グラスに注いだ色は、やや赤色に傾き気味の薄紫。
缶を開けた瞬間から、深みがあって甘そうなぶどう香が漂ってくる。
ところが、口に含むと、香りのイメージを打ち消すかのように、スッキリとしている。
甘味が抑えられ、その分、ぶどうらしい渋味がしっかりある。
後味も非常にクリア。
アルコール分5%。果汁1%。
原材料:ぶどう果汁、スピリッツ、糖類、酸味料、香料、アントシアニン色素、ぶどう種子抽出物。
手摘みしたぶどうの果粒をまるごと搾ったストレート混濁果汁を使用。
産地と果汁の造り方を厳選したぶどうのみずみずしい味わいをお楽しみください。
やはり中身は以前のものと変わっていないようである。
このストイックなまでの甘味の抑え方が、実にタカラらしい。ぶどう味チューハイで、
ここまでシャープなものは他にない。
よく、ネット上での批評などで、タカラ製品について、「味が薄い」「水っぽくてまずい」(直搾り)、
「アルコールの味しかしない」(焼酎ハイボール)、「ほんとに果汁が50%も入っているとは
思えない薄さ」(おいしいチューハイ)・・といったコメントを目にするが、見当違いな批判である。
甘味料や香料に過度に頼らないこの姿勢こそが、同社のポリシーなのだと私は思うし、
ここまで一貫してキャラクターを崩さないことは、素晴らしいことである。
甘ったるいものが欲しい人は、他社製品を買えばいい。もちろん、甘ったるい製品にも大きな存在意義はあるし、
どちらがいいという選択問題ではない。市場には、どちらも必要なのだ。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月15日
No.2194: スーパークリア / サッポロ
すーぱーくりあ / さっぽろ
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9月30日が発売日だった、サッポロ「スーパークリア」。
同じ名の商品は以前から存在していたが、アルコール分を0.5%含むビアテイスト飲料。
それが今回は、完全ノンアルコールとなっての再登場である。
グラスに注いだ色は、かなりちゃんとした黄金色。もちろんこれは、カラメル色素によるものであろう。
泡はまったくといっていいほど盛り上がらず、すぐに減衰する。
香りを嗅ぐと、他のノンアルコール製品にもよくある、アイスティみたいな匂いがするが、
臭みは極力抑え込まれている。また、それ以外に不快な匂いはないので、第一印象は良好である。
口に含むと、非常にクリアで、悪く言うと水っぽい感じである。ドラフトワンの一口めにも通ずるものがある。
飲み進めても、ビールらしい味わいは感じられず、ひたすらスッキリ。
これならゴクゴク飲める。
アルコール分0.00%。
原材料名:水溶性食物繊維、糖類(水飴、果糖ぶどう糖液糖)、麦芽エキス、
香料、カラメル色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンC)。
アルコール分0%のノンアルコールビールは、キリン フリーがトップバッターとして
今年4月8日に登場し、その後9月1日にアサヒ ポイントゼロが、
9月28日にサントリー ファインゼロが出て、このサッポロ スーパークリアで
4大メーカーが出そろったことになる。
この製品が一番ピュアで、臭みが少ない。
ビールらしい味わいとは無縁だが、他社製品が無理に味を出そうとしてことごとく失敗しているのと比べると、
これが一番秀逸だといっても良い。
どうせビールらしい味など、出せるわけはないのだから。キリン フリーを超えた感がある。
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ノンアルコール飲料 |
2009年10月16日
No.2195: FRUITS FINE チューハイ レモン ストロング / アシードブリュー(やまやP.B.)
ふるーつふぁいん ちゅーはい れもん すとろんぐ / あしーどぶりゅー(やまやP.B.)
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仙台に本拠を置くやまやグループのPBである「フルーツファインチューハイ」の
ストロング。もうだいぶ前に発見したもので、2種のうちグレープフルーツのほうだけレビュー済。
間が開いてしまったが、今日はもう一方のレモンを取り上げる。
グラスに注いだ色は、ほぼ無色透明だが、微かに黄色っぽく濁っている。
香りは、私がふだんガラスクリーナーと称している、少々薬品っぽい匂いだが、
ポッカレモンのようなフレッシュ感もある。
口に含むと、結構甘味が強いことに気づかされるが、
レモンらしい尖った酸もあるため、バランスは悪くない。
度数が強いことも、最初はあまり気づかないのだが、飲み進めると、
やはりはっきりとアルコール臭が口中に残る。
飲みごたえは十分。
アルコール分8%。果汁1.6%。
原材料:レモン果汁、ウォッカ、食塩、果糖ぶどう糖液糖、
酸味料、香料、甘味料(アセスルファムK)。
製造者:アシードブリュー(株)宇都宮飲料工場、栃木県下野市下石橋561。
ストロングではないレギュラー版
のほうも度数が7%あり、ほとんど違いがないようにも見える。
だが、こちらストロングは味をきれいにまとめないで、粗暴な味わいとなっている点が、
明らかに違うと思う。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月17日
No.2196: FRUITS COCKTAIL ソルティードッグ / アシードブリュー(やまやP.B.)
ふるーつかくてる そるてぃーどっぐ / あしーどぶりゅー(やまやP.B.)
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昨日、やまやグループPBのフルーツファインチューハイ・ストロングを飲んだが、
今日は同じやまやグループの店で入手した「フルーツカクテル」シリーズから、
ソルティードッグを取り上げる。
グラスに注いだ色は、しっかりと白濁。グレープフルーツ果汁のイメージである。
香りも苦味の強そうなグレープフルーツ香が中心。かなりフレッシュ感がある。
味わいはかなり苦味があり、引き締まっている。甘味は抑えられている。アルコール感は弱く、
カクテルというよりは、軽めのチューハイのよう。甘味が弱いから、
カロリーオフチューハイに近い。
アルコール分4%。果汁5%。
原材料:グレープフルーツ果汁、ウォッカ、食塩、果糖ぶどう糖液糖、
酸味料、香料、甘味料(アセスルファムK)。
製造者:アシードブリュー(株)宇都宮飲料工場、栃木県下野市下石橋561。
ソルティードッグはもちろんウォッカベースでグレープフルーツ果汁を使ったカクテルだから、
原材料に間違いはない。しかもご丁寧に食塩まで入っている(*注:昨日掲載したチューハイにも
食塩は使われていたから、味を整えるためのものと推察され、べつにソルティードッグだから使ったという
わけではなさそうだが)。
アルコール感が極めて弱いこともあり、チューハイと思って飲んだほうがしっくりくる。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月18日
No.2197: BEST TASTE バーカウンターのカクテル パイナップルフィズ / 三幸食品工業(徳岡P.B.)
べすとていすと ばーかうんたーのかくてる ぱいなっぷるふぃず / さんこうしょくひんこうぎょう(とくおかP.B.)
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ベストテイストカクテルは、関西を中心にSAKE市場グランマルシェ、
ボン・ルパなどの酒販店を展開する徳岡(株) のP.B.商品である。
これまで、ソルティドッグ、
ジントニック、モスコミュール
と3種レビュー済。
その後、この新種が加わったわけだが、これまでと異なり、「バーカウンターのカクテル」という文字が
缶に大きく表示されている。
グラスに注いだ色は、無色透明。
パイナップルの甘酸っぱく、かつ、軽やかな香りが立つ。
非常に爽やかな第一印象だ。
口当たりも軽快。アルコール感は弱く、爽やかな味わい。後味も甘酸っぱく、スッキリしている。
アルコール分5%。果汁3%。
原材料:パイナップル果汁、醸造アルコール、ラム、果糖ぶどう糖液糖、
酸味料、香料、クエン酸Na。
製造者:三幸食品工業(株)、広島県東広島市安芸津町三津4215番地3。
販売者:セントミハエルワインアンドスピリッツ(株)、大阪市中央区南船場3-5-26。
甘酸っぱいパイナップルの香りとラムのコラボレーション。年中楽しめるカクテルです。
カクテルというよりは、パイナップルチューハイ。
軽快にゴクゴク飲める。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月19日
No.2198: COCKTAIL カロリ。ピンクオレンジフィズ / サントリー
かくてるかろり。ぴんくおれんじふぃず / さんとりー
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明日10月20日発売、COCKTAIL カロリ。の新顔。
期間限定品ではなく、通年商品らしい。2種出たのだが、まずは「ピンクオレンジフィズ」を飲む。
グラスに注いだ色は、ごく淡いオレンジ。
使われているフルーツはオレンジとピンクグレープフルーツとのことだが、
2つが混じり、ブラッドオレンジのような香りになっている。いや、ブラッドオレンジといっても、
生のそれではなく、よくチューハイに登場する、粉末ジュースみたいなチープなオレンジ香。
口当たりはかなり酸が効いていて、さっぱり。甘味はかなり抑えられている。
甘味料特有のどんよりした甘味もうまく隠されていて、後味も概ねスッキリしている。
果汁2%。アルコール分3%。
原材料名:オレンジ、グレープフルーツ、スピリッツ、
糖類、酸味料、香料、紅花色素、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、野菜色素。
オレンジにフロリダ産ピンクグレープフルーツをミックス。
フルーティな柑橘の味わいが楽しめる、カロリー50%オフのオリジナルカクテルです。
毎日飲んでも飲み飽きない軽やかさに仕上がっている。定番品としての条件は満たしていると思う。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月20日
No.2199: コーラショック ゼロ / キリン
こーらしょっく ぜろ / きりん
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明日10月21日発売、キリン「コーラショック ZERO」。
本家コーラショックが7月に電撃的デビューを果たしてから約3ヶ月。
今度は糖類ゼロの製品だ。
入手したのは発売日の2日前である昨日。やはり各方面の期待の大きさがわかる。
グラスに注いだ外観は、本家コーラショックと同じく、コーラそのもの。
大きな音を立てて泡が立つが、その泡はすぐに減衰。
香りもコーラそのもの。いや、コーラキャンディの匂いと言ったらいいか。アルコール臭など感じない。
味は、飲む前から容易に想像がつくが、その想像と寸分違わない。
ペプシNEXやコカコーラZEROなど、コーラのカロリーゼロ製品を飲み慣れている人ならば、
非常におなじみの味。糖類使用製品と違い、甘味にコクがなく、甘味料独特の後味の悪さがあるが、
それ以外の欠点はなく、ちゃんとコーラらしい風味がする。
本家コーラショックもそうだが、炭酸のピリピリ感、パンチ力はすばらしく、
味に薄まったようなところはない。だから、氷を入れたグラスに注いで飲んでも、薄く感じない。
アルコール分5%。
原材料:ウォッカ・カラメル色素・酸味料・香料・甘味料(アセスルファムK・スクラロース)。
本家コーラショックでは、製造者はキリンディスティラリー(株)だったが、
今回は麒麟麦酒(株)となっている。
既にスーパー店頭にもドサッと並べられていることと思うので、
ダイエット系コーラを嫌いでない人ならば、ぜひ一度お試しいただきたい。
ただ、比べてしまうと、味わいのコクの点でやや劣るので、
ダイエットを気にする必要のない方ならば、本家コーラショックのほうがいいだろう。
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チューハイ・カクテル等 |
2009年10月21日
No.2200: オフの贅沢 / サッポロ
おふのぜいたく / さっぽろ
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本日10月21日が発売日となっている、サッポロ「オフの贅沢」。
糖質70%オフの新ジャンルだ。
グラスに注いだ色は、淡い黄金色。
泡は当初盛り上がるが、すぐに減衰。
香りを嗅いで、臭みがないな、と思う。これはサッポロの新ジャンルの系譜だが、
雑穀臭などを極力抑えたクリアなつくり。
味わいもやはり澄み切っていて、クリア。
それでは水っぽいか?と言われると、そうでもなく、
苦味や香ばしさが適度に感じられる。これは、使われている焙煎麦芽の効用だろう。
アルコール分4%。糖質70%オフ。焙煎麦芽一部使用。
原材料:発泡酒(麦芽・ホップ・糖類・水溶性食物繊維・エンドウたんぱく)・
スピリッツ(大麦)。
この手の糖質オフ製品は、どうせ最初から味わいなど期待していないから、
苦み走っていたりすると、意外にうれしいものである。
「オフの贅沢」という製品名を最初に聞いたとき、ずいぶん変な名前だと思った。
だが、糖質オフでありながらある程度の飲みごたえも実現しているから、
まさにぴったりのネーミングである。
しかも、他社のこのジャンルでは、ヘタに深みを求めたばかりに、
妙な臭みが鼻につく製品も多いというのに、この製品はとても澄んだ味わいで、
後味も実にスッキリしている。これはすごい。
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新ジャンル |