2006年1月24日
No.681: カクテルパートナー スプリングミスト <春の限定缶> / アサヒ
かくてるぱーとなー すぷりんぐみすと <はるのげんていかん> / あさひ
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明日25日が発売日となっているカクテルパートナー・春の限定缶。もうこれも、季節ごとの風物詩みたいになった。
2種あるが、まずはこちらから。
色は透きとおった薄い黄緑。なんというかとっても人工的な色。昨年の夏の限定缶・バハマラグーンもこんな系統で、
もう少し濃い色だった。
ホワイトグレープとレモンを使っているということから、確かにぶどうの香りが強く、そこにレモンが加わると、
なんとも人工的な香りになる。かなり表現は悪いが、ブルーレットみたいな匂いだ。でもあの匂いというのは、元々爽やかさを狙ったもので、
シチュエーションと結びつけて考えさえしなければ、決して不快な香りではない。
味はレモンの酸がキュッとして、その下にぶどうの甘味がある。やや分裂気味だが、春というキーワードから連想されるウキウキ感
みたいなものがうまく表現されていると思う。ウォッカ使用だがアルコール感はそれほど強くない。
飲み込んだ後に、ぶどうのタンニン分が少し唇裏に引っかかる感じ。
果汁2%。アルコール分5%。原材料:ウォッカ、ぶどう果汁、レモン果汁、糖類、
酸味料、香料、ベニバナ色素、クチナシ色素。
ところで、最近のカクテルパートナーは、かなりカワイイ系に流れて行っているような気がする。
もちろん、メインターゲットを見据えての戦術だとは思う。独身OLなどが仕事帰りにコンビニで買って帰る図は容易に想像できるが、
それならCMの作り方もそれに沿ったものにすべきだと思う。あの中途半端なおちゃらけCMは、
中年オヤジくらいにしか受けないのではないか。
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チューハイ・カクテル等 |
2006年1月25日
No.682: 旬果搾り SPRING SELECTION とよのか苺 <春限定> / アサヒ
しゅんかしぼり すぷりんぐせれくしょん とよのかいちご <はるげんてい> / あさひ
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本日25日発売。こちらも恒例となった旬果搾りの季節限定品。2種あるが、まずは、とよのか苺。
色は、ほんのりという表現がぴったりくる桜色。香りはとても甘そうないちご香。単にいちごというよりは、
いちごミルクみたいな感じ。よくぞ香料でここまで作り上げたな、と思う。
味のほうも香りの印象を裏切らない甘さ。練乳をかけたいちごくらいの甘さだ。
けれど、こってりした甘さではなく、適度に酸もきいているので、後味は意外とさっぱりしている。
果汁1%。アルコール分4%。原材料:アルコール、いちご果汁、糖類、酸味料、香料、野菜色素。
缶のデザインは、ピンクが基調で、いちごのほか桜の花びらもちりばめられている。
昨年の春限定品にとても似ている。
ところで旬果搾りは、果汁含有比率が10%オーバーというのがほとんどなのだけれど、
これは1%と、極端に少ない。いちごの単一フレーバーで作ろうと思うと、
どうしても原価がかかってしまうゆえ、仕方なく香料に頼ったのだろうか。
昨年は3種混合(いちご・さくらんぼ・レモン)で10%だったから、どうしても今年のほうが薄っぺらい感じがしてしまう。
それとも、昨年が結構濃かったから、今年はあっさりめに作ったということなのだろうか。
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チューハイ |
2006年1月26日
No.683: カクテルパートナー ブロッサムシャワー <春の限定缶> / アサヒ
かくてるぱーとなー ぶろっさむしゃわー <はるのげんていかん> / あさひ
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当サイトの連続更新記録が、本日で600日となりました。応援ありがとうございます。
昨日25日発売、カクテルパートナー・春の限定缶。既にスプリングミストを紹介したが、もうひとつ。
色は、淡いピンク。昨日の旬果搾り・とよのか苺の色よりは、少し濃い程度。
香りはグレープフルーツと桃が半分半分といった感じ。それほど香り高いといった感じではなく、ほのかに香る程度。
口に含むと、適度な酸が心地よい。クランベリーが効いているのだろうか。ピーチは、果汁ではなくリキュールを使っているので、
それほど出しゃばった感じはない。チューハイでもそうだが、ピーチ果汁を使うとかなりコクのある甘味になるので、
こういったカクテルには不向きであろう。その意味で、ピーチリキュールをベースとしつつ、
酸味の強いグレープフルーツとクランベリーの果汁を合わせたことが、このさっぱり感につながっているのだろう。
果汁2%。アルコール分5%。原材料:ピーチリキュール、グレープフルーツ果汁、クランベリー果汁、
糖類、酸味料、香料、アントシアニン色素。
今回のカクテルパートナーは、2種ともさっぱり、あっさり系である。チューハイと違って果汁感には乏しいし、
さりとてアルコール感が強いわけでもない。さらに見た目も派手なわけではないので、アピール度にはやや欠けるかもしれない。
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チューハイ・カクテル等 |
2006年1月27日
No.684: 旬果搾り SPRING SELECTION 甘夏 <春限定> / アサヒ
しゅんかしぼり すぷりんぐせれくしょん あまなつ <はるげんてい> / あさひ
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25日発売、旬果搾りの季節限定品。既にとよのか苺を紹介したが、もう一つは、甘夏。
色は、やや白濁した淡い黄色。レモンスカッシュのような外観だ。
香りは苦そうな感じが強く、グレープフルーツか?と思う。しかし、一般的なグレープフルーツ香よりは、
少しオレンジ寄りだ。甘夏といわれるから甘夏と思うが、はっさくとか、あるいはザボンと言われたら、どっちにしても、ああそうかと思ってしまいそう。
味はまさに甘酸っぱい柑橘フレーバー満載。オレンジのようなコクがない分だけ、線が細く、かなり人工的な感じがする。
果汁6%。アルコール分4%。原材料:アルコール、なつみかん果汁、糖類、酸味料、香料。九州産甘夏果汁使用。
缶のデザインも、淡い黄色が基調で、甘夏の実のほか、同じく甘夏の花と思われる花びらがちりばめられている。
デザインパターンとしてはとよのか苺と一緒で、色調が違う。この缶のデザインも、
最近のテレビCMの作りも、メインターゲットとして若い女性を強く意識していることは明らかで、この戦術は正しいと思う。
基本的に柑橘類というのはチューハイに適した素材で、バリエーションももたせやすいのだが、
レモンとかグレープフルーツとかライムとか、明確な個性があるものなら定番品になりうるものの、
この甘夏という素材は、今ひとつアピール度に欠ける。だから、季節限定品でちょうど良いのだと思う。
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チューハイ |
2006年1月29日
No.685: 新・沖縄シークヮーサーチューハイ / サントリー
しん・おきなわしーくゎーさーちゅーはい / さんとりー
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以前に数量限定で販売され、好評を博した沖縄チューハイ・シリーズが帰ってきた。
1月24日発売で、今回は「限定」の文字がないので、レギュラー商品になったということだろうか。
色は無色透明。香りはいかにもグリーンな柑橘香だが、それほど強いわけではない。ほのかで上品な香りだ。
味も確かに酸が中心だが、ふんわりとした甘味がある。これは泡盛の味わいなのだろうか。度数は強くはないのに(5%)、
そのわりにアルコール感がある。だが、後味はスッキリしている。
果汁0.5%。アルコール分5%。原材料名:シークヮーサー、スピリッツ、泡盛、糖類、酸味料、香料、炭酸ガス含有。
泡盛0.5%使用。「シークヮーサーのほどよい酸味とすっきりした後味をお楽しみください。
沖縄県の産業振興に貢献した商品ということで同県知事から感謝状を授与されました。」との説明がある。
以前の製品と中身は同じなんだろうなと思っていたら、
なんと前は「泡盛0.25%使用」だった。泡盛使用比率が今回は倍になったということだ。
グラスを並べて飲み比べたわけではないからわからないけれど、記憶をたどれば、味はほとんど変わっていないような気がする。
ところで今回もうひとつパイナップルチューハイも復活した。それはまた後日。
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チューハイ |
2006年1月30日
No.686: サッポロ黒ラベル(2006年1月リニューアル)/ サッポロ
さっぽろくろらべる / さっぽろ
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従来品

紙コップ2コで、ブラインドテイスティングを実施
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サッポロ黒ラベルが新しくなった。同社が以前から宣言していたように、使用するすべての麦芽とホップが協働契約栽培になった
とのことである。
ほとんど味になど影響はないだろうと、私は高をくくっていたのだが、
当サイトの常連の方から、「ぜひ従来品と飲み比べをして欲しい」とのご意見をいただき、実施することと相成った。
紙コップを冷凍庫で2つ充分に冷やした後、一方の裏に「新」と書いてこちらに新製品を注ぎ、他方に旧製品を注ぐ。
テーブルの上で、両者をめちゃくちゃに入れ替え、自分でもどちらがどちらかわからなくなるまでそれを続ける。
そして、両者の香りを嗅ぎ、味を見て、違いを利き分ける。
まず香りにほとんど違いはない。想像のとおりだ。両者ともそれほど華やかさがあるわけではなく、ホップ香はほどほどに、落ち着いたモルトの香りがする。
ところが、味には微妙な違いが。
一方はややスリムで芯がしっかりしていて、苦味が強く、後味はきりっと。
もう一方は比較的ファットな感じで、麦の甘味が強く、やや雑味も。あくまでも続けて飲み比べたからこそ、なんとなく感じた程度の違いだ。
たぶん、きりっとした前者が新製品なのだろう、と思って確かめると、反対であった。なぜスリムできりっとした方を新製品と考えたかというと、
そもそも両者に味の違いなどないだろうと思っていたので、違いがあるとすれば、製造日からの経過日数による鮮度低下ではないかと、私は考えたのだ。
だから、少し雑っぽい方が古いのではないかと。しかし、見事に裏切られた。
ちなみに新製品の方の製造は2006年1月中旬。旧製品の方は2005年12月下旬であった。
アルコール分約5%、原材料:麦芽・ホップ・米・コーン・スターチ。いずれもまったく一緒。
違いが感じられたといっても、今回の私のように、立て続けに飲み比べなければ、まずわからない程度の違いだ。
いや、単に私の気のせいなのかもしれない。でもあえて、批判を覚悟の上で今回の変化を評すれば、
以前の尖った感じがやや薄れて、その分味わいが横に広がったのではないかと、私は思った。皆さんのご意見も、ぜひ聞いてみたい。
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ビール |
2006年2月1日
No.687: 新・沖縄パイナップルチューハイ / サントリー
しん・おきなわぱいなっぷるちゅーはい / さんとりー
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復活した沖縄チューハイ・シリーズ。1月24日発売だ。既にシークヮーサーを紹介したが、今日はもう一方のパイナップル。
色は無色透明。軽やかなパイナップルの香り。ツンと酸が立っていて、甘ったるそうではない。
味もその香りの印象どおり。酸が結構効いていて、甘味は抑えられ、スキッとした飲み口。
後味も軽やか、爽やかだ。
果汁1.0%。アルコール分5%。原材料名:パイナップル、スピリッツ、泡盛、糖類、酸味料、香料、炭酸ガス含有。
泡盛0.5%使用。「パイナップルのほどよい甘さと華やかな香りをお楽しみください。
沖縄県の産業振興に貢献した商品ということで同県知事から感謝状を授与されました。」との説明がある。
シークヮーサーと同じだが、以前の製品
では「泡盛0.25%使用」だったので、泡盛使用比率が今回は倍になったということだ。
シークヮーサーでは比較的アルコール感があったものの、こちらはパイナップル風味に隠れて、
アルコール感はあまり感じない。
シークヮーサーとパイナップルだけではなくて、ぜひ「たんかん」も復活させてほしいと思う。
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チューハイ |
2006年2月3日
No.688: ブラック クリアブレンド 天然水割り / ニッカ(アサヒ)
ぶらっく くりあぶれんど てんねんすいわり / にっか(あさひ)
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先日、このニッカ ブラック クリアブレンドを使ったハイボール各種を取り上げたが、
これは同じウイスキーの水割り。
グラスに注いだ色は、何の変哲もない普通のウイスキー水割り。濃さもちょうど良さそうだ。
香りは軽やかで、あっさりめ。クリアブレンドという名にふさわしい。
結構薄めに作っているかと思いきや、アルコール度数は低くない。なのに軽やかに飲み進められてしまうのは、
元々このウイスキー自体の味わいが柔らかいからだろう。
アルコール分9%。原材料:モルト、グレーン。
缶に描かれているキャラクターについての説明がある。「ラベルの中の"ひげのおじさん"は、19世紀末、
ウイスキーのブレンドの大切さを唱え『ブレンドの王様(キング・オブ・ブレンダーズ)』と呼ばれた英国貴族
「W.P.ローリー卿」がモデルといわれています。」
ボトルを買うよりはかなり割高だとは思うけれど、良い水を使いベストの濃さで出来上がっているのだから、
ありがたい。
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チューハイ・カクテル等 |
2006年2月4日
No.689: SPARKLING ViViAn ライチ酢のお酒 / メルシャン
すぱーくりんぐう゛ぃう゛ぃあん らいちすのおさけ / めるしゃん
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最初にお断りしておく。当サイトでは極力、私の個人的嗜好を排して、客観的評価を心がけてはいるが、
今日の商品は当初少し苦手意識を持って臨んだため、その分割り引いて(割り増して?)お読みいただきたい。
1月17日にメルシャンから発売された新製品。私は例によって発売前夜からコンビニやスーパーを探し歩いたが、
これまでまったく目にすることはなかった。実はあまり酢が好きではないから気乗りがしなかったというのもあるが、
ファミマを覗いてないことに気づき、昨日立ち寄ってみた。そして、あっさりとみつかったのだ。
パッと見、無色のようだが、光にかざすと、ほんのり黄色っぽい。微炭酸ということで、気泡は少ない。
香りはまさにライチ。ここで少し安心する。お酢っぽかったらどうしよう、と思っていたので。
飲むとしっかり酢酸系の酸味。しかし、この酸っぱさが、ライチフレーバーとよく呼応して、バランスはよい。
口中に酸味が残るものの、さっぱり感はある。
果汁1.4%。アルコール分4%。原材料:果実酢(ライチ)、ライチ果汁、ウォッカ、
白ワイン、ローズヒップエキス、糖類、酸味料、香料。ライチ酢10ml。微発泡。
説明文が長い。「ライチ果汁だけでつくったフルーツのお酢に白ワインとハーブをプラスしたリキュール、
「果実酢酒ViViAn ライチ酢酒」を使用したお酒です。1本に10mlのお酢が入っているので、
いつもキレイで美しくありたい方にぴったり。ライチ酢のみずみずしい香り、
フルーティで甘酸っぱい味わいを手軽にお楽しみいただけます。」
ViViAnの存在は以前から知っていたが、もちろん飲んだことはない。
しかしこれなら手軽だし、もっと仕入れる店が多くてもいいのにと思う。
(なお、今日はめずらしく昼間に更新してみた。夜できないおそれがあったので・・)
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チューハイ・カクテル等 |
2006年2月6日
No.690: のどごし生(2006年1月リニューアル)/ キリン
のどごしなま / きりん
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絶好調のどごし生が、新しくなった。1月中旬出荷分から順次切り替えということで、
最近店頭に並んでいるものは、この新製品だ。缶のデザインは基本的に変わっていないが、
見分け方は、左上にある赤地・白抜き文字で「うまさup!」の表記だ。
泡は白く、妙にきめ細かく、持続力はなく、普通の発泡酒と同じ。
香りはクリームみたいな甘いニュアンスに、接着剤のような匂い。
味は、妙な酸味があり、当然だが麦に近い味わいはない。深みがなく、
舌先だけで味を感じ、そのあと伸びもない。
味がないならせめてドラフトワンのように後味もニュートラルであって欲しいところだが、
飲み干した後にも口中に酸味が残る。結局、飲み込むときの喉へのピリピリした刺激だけが長所か。
あっ、だから「のどごし」なのかと、今さらながら思う。
アルコール分5%。原材料:ホップ・糖類・大豆たんぱく・酵母エキス。
リニューアル前から、この製品には、ある意味勉強させられたところがある。
消費の二極化に伴い、ビール関連飲料の世界も、ザ・プレミアムモルツに代表される高級路線と、
ドラフトワンやこの製品に代表される廉価路線の2市場が確立されたと言えるが、
これまで常識と思われていた「コスト・パフォーマンスの高さが人気を決める」という原則は、
後者には必ずしもあてはまらないらしい。即ち、廉価路線市場では、
クオリティは選択基準として第一順位ではないらしいということだ。
つまり、安いという事実が一番で、あとは売り方、換言すればイメージ戦略が重要なのだと思う。
それを分かっていたのか否かは別としても、結果的にうまい売り方をしたキリンは成功し、
何もかも後手に甘んじたアサヒ新生は敗北した。
でも、長期的に正しい戦略を取ろうと思うのなら、
アサヒはさっさとこの市場から退出すべきであろう。キリンは、この路線に傾斜的に経営資源を投入し続けるとしたら、
将来的に大きなものを失うような気がしてならない。
私はこののどごし生が最初に登場したとき、早晩販売中止に追い込まれるのではないか?と予測した。
その予測は大きく外れたわけだが、外れた主要因は、ここまで市場が激しく、本質的に二極化するとは思っていなかったということだ。
第3のビールや発泡酒を「まがいもの」として排斥することは、今や常識的な見解ではない。ビールの苦さ、重たさを嫌う消費層は確かに存在する。
しかしそこで、軽快なビール風味飲料を真摯に目指したと言うのであれば、淡麗、
北海道生搾り、本生、
マグナムドライ、
ドラフトワンまでであろう、と私は思う。
しかしその一方で、このような商品が市民権を得たということは、ビール関連飲料はもはや嗜好品ではなく、
庶民の生活必需品レベルになったということも、言えるのかもしれない。
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第3のビール |
2006年2月7日 [1]
No.691: 本搾りチューハイ Premium 初搾り柑橘ブレンド <期間限定> / メルシャン
ほんしぼりちゅーはい ぷれみあむ はつしぼりかんきつぶれんど <きかんげんてい> / めるしゃん
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本搾りチューハイが新しくなった。通期商品がすべてリニューアルしたのと合わせて、本日、期間限定プレミアム版も発売。
これまで私はこのプレミアム版に、缶チューハイとして最高評価を与えてきているので、今回もたいへん期待がかかる。
色はみかん果汁のような黄色に近いオレンジ色。前回の国産蜜柑に近い。
香りは複雑で、使われている果実の中では、みかんとだいだいを強く感じた。
やや緑っぽい香りはゆずだろう。
口に含んで鼻から息を抜くと、まるでポン酢みたいなフレーバー。フレッシュでとても上品な苦味が心地よい。
甘味が強くないのは本搾りに共通の特徴だが、これまでのプレミアム版に比べて、苦味が柔らかくなり、
全体的におとなしいトーン。これをより一層洗練されたと見るか、エッジのきかない腰砕けになったと見るかは意見の分かれるところだろう。
私は以前の国産柑橘ブレンドのような酸っぱい!苦い!味わいも良いし、
この製品のような少し丸みのある味わいも良いと思う。インパクトが弱くなったことは否めないのだが。
果汁24%。アルコール分6%。原材料:みかん・グレープフルーツ・ゆず・だいだい・ウォッカ。
糖類・香料・着色料無添加。国産温州みかん・ゆず・だいだい・輸入グレープフルーツ使用。
「糖酸バランスに優れた果汁とメルシャンオリジナルの「香り芳醇果汁」で造った『本搾りチューハイ』。
『初搾り柑橘ブレンド』は、初摘みの温州みかんと冬の柑橘ゆず・だいだいを使用した、旬のおいしさが楽しめる
期間限定品です。」との説明文あり。
これまでのストロングな味わいを想像していると、あれっ?と思うかもしれないが、
間口が広くなり、より多くの人に取っつきやすい味わいになったと言えるかもしれない。
ゆずやだいだいの柔らかな苦味が、食欲をそそる感じなので、アペリティフ(食前酒)として飲むのもいいだろう。
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チューハイ |
2006年2月7日 [2]
No.692: さわやか春生 <2006限定> / サントリー
さわやかはるなま / さんとりー
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この製品も毎年恒例となっている。この時期にサントリーが出している季節限定発泡酒だ。発売日は本日7日。
昨年ははなやか春生という名前で出ていた。
最初に記しておかなければいけないのは、香りを嗅いだ瞬間に、強い衝撃を受けたということ。
甘く、ふくよかにアロマホップが香る。ブラインドでこの香りを嗅いだら、
私は間違いなくビールと言うだろう。しかもかなり上質な部類だと。
液色は薄いが、泡にはかなり力がある。
口に含むと、線の細さは否めないものの、ビールに近い麦の味わいがある。
発泡酒臭さはほとんどない。名前のとおり爽やかな飲み口で、苦味は適度。
後味もクリア。もちろん、ビールと同じ厚みは望むべくもないが、ここまで臭みを取り去っただけではなく、
香りを完璧に仕上げたのは、絶賛の一言。
アルコール分約5%。原材料:麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。
カスケードホップ使用。天然水100%仕込。麦芽使用率25%未満。
「さわやかで清々しい香りが特長の北米産カスケードホップ(アロマホップの一種、
全ホップの50%以上)使用。」との説明文あり。
本当に今回は、目の覚める思いがした。これまで季節限定発泡酒に良いものなどほとんどなかったので、
まったく期待せずに臨んだのだが、この製品には土下座をして謝りたいくらいだ。
ここまで清々しい発泡酒が、今まであっただろうか。「発泡酒なんて所詮まがいもの」と信じて疑わない方にこそ、
一度飲んでいただきたい製品だ。
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発泡酒 |
2006年2月8日
No.693: 本チューハイ 麦ユズ / アサヒ
ほんちゅーはい むぎゆず / あさひ
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シブいチューハイが出た。アサヒから本日発売、本チューハイ。
麦ユズ、芋レモン、泡盛オレンジと3種あるが、まずは最もクリアな味わいが期待される麦ユズから。
外観は無色透明。炭酸はあまり強そうではない。
焼酎らしく麹がほのかに香り、その横にひっそりとユズのグリーンな香りが寄り添う感じ。
あきらかに最近の缶チューハイの傾向とは大きく異なる。
味も焼酎のアルコール感がしっかりとあり、甘味を加えたレモン果汁のようなジューシー感もある。
炭酸は見た目にあまり強くなさそうだったのに、口中で結構刺激を感じる。
飲み込んだ後の余韻も焼酎らしい。
アルコール分6%(うち麦焼酎1/5使用)。果汁0.5%。原材料:アルコール、麦焼酎、ユズ果汁、
レモン果汁、糖類、酸味料、香料。
「乙類(本格)焼酎がふわりと香る、清々しく日本的な味わいです。」とある。
ここ数年、缶チューハイといえばウォッカベースでジュース感覚の低アルコール飲料という
イメージが定着したかのようだが、「焼酎ハイボール」が語源であると言われるように、
本来は焼酎ベースでしっかりした飲み応えを持つものだったはずだ。
これはそういう原点に立ち返ったような製品だといえる。
しかも、小粋に洗練された和のテイストに仕立て上げている所に好感が持てる。
ジュースのようなチューハイに慣れた若年層には、「何これ、マズー」と一言で
切り捨てられてしまいそうだが、ぜひとも健闘していただきたい製品だ。
この良さがわからない人は、お子ちゃまですぞ。
ただ、メインターゲットと考えられるのはお酒に慣れた30〜40代くらいだと思うのだが、
その年齢層の男性は、実はアルコール飲料に対する購買力があまり期待できない「発泡酒世代」だと言える。
ならば、買い物ついでに自由裁量で買える主婦層か、キャリアOLなどにアピールするような
宣伝方法を考えるべきだろう。
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チューハイ |
2006年2月9日 [1]
No.694: 本チューハイ 芋レモン / アサヒ
ほんちゅーはい いもれもん / あさひ
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昨日の麦ユズに続いて、アサヒ本チューハイの2種目。今度は芋焼酎を使ったもの。
外観は無色透明。気泡があまり見られず、炭酸は強そうではない。
芋臭いのかな?と思っていたら、香りは爽やかなレモンが中心。注意深く嗅ぐと、奥に芋焼酎の匂いがある。
口に運んだ瞬間、レモンの酸が感じられるが、それと同時にサツマイモの味わいが広がる。
このバランスは絶妙で、これ以上レモンを強くすると焼酎らしい味わいが死んでしまうし、
芋焼酎を強調しすぎると、チューハイとしての爽やかさを失うことになってしまう。
このバランスこそが、このチューハイの生命線だと思う。
でも飲んでいるうちに、
だんだん芋の味のほうが強く感じられるようになってくるのだが。
アルコール分6%(うち芋焼酎1/5使用)。果汁5%。原材料:アルコール、芋焼酎、レモン果汁、
糖類、酸味料、香料。
「乙類(本格)焼酎がふわりと香る、清々しく日本的な味わいです。」との説明は、麦ユズと同じ。
焼酎を飲み慣れない人に最も敬遠されるのが、芋ではないだろうか。
一般的にはくせが強いとされる芋焼酎も、レモンとバランス良く組み合わせることによって、
ここまで洗練された味わいになる。そういう芋焼酎の可能性みたいなものを教えてくれる製品。
もちろんこのシリーズは、昨日の麦ユズもそうだが、
焼酎オンリーではなく、アルコールのうちの5分の1だけが焼酎だ。
量にすればわずかだけれども、ここまでちゃんと存在感が示せているところが、すごい。
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チューハイ |
2006年2月9日 [2]
No.695: 本搾りチューハイ レモン(2006年2月7日リニューアル)/ メルシャン
ほんしぼりちゅーはい れもん / めるしゃん
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今月7日にリニューアル発売となった本搾りチューハイ。
先日プレミアム版を紹介したが、通期商品も取り上げてゆこう。
外観は白濁してやや黄色っぽく、いかにもレモンを搾りましたという感じ。
香りは、「あっ、これぞ本搾りだな」と思わせる、フレッシュでフルーティなレモン香。
無香料のはずなのに、ナチュラルな香りがこれでもかと香り立つので、
まるで香料を使っているかのようにも思える。
味はもちろん、甘くない。レモン果汁を使って、しかも甘くないとなると、
相当酸っぱいのではないか?と思われるかもしれないが、心配ご無用。
味わいバランスを考え尽くされた上で、果汁含有量が決定されたのだろう。
爽やかで、一点の濁りもない味わいで、すいすい飲めるが、
飲んでいるうちに、やはり口中が少しずつひりひりしてくる。この、微かな痺れもまたいい。
果汁12%。アルコール分7%。原材料:レモン果汁・ウォッカ。糖類・香料・着色料無添加。
今日はアサヒ本チューハイ・芋レモンを飲んだあと、
そうだ、同じレモンでも対極にあると思われる本搾りも飲んでみよう、と思い立ち、
続けて開けることと相成った。
同じレモンを使った缶チューハイでも、ここまで違うのか、と改めて感心した。
どっちがいいとか、悪いとかではない。その日の気分に合わせて、飲み分けたい。
もちろん、私のように続けて飲んでも、両方イケるよ。
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チューハイ |
2006年2月10日
No.696: 本チューハイ 泡盛オレンジ / アサヒ
ほんちゅーはい あわもりおれんじ / あさひ
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一昨日の麦ユズ、昨日の芋レモンに続いて、
アサヒ本チューハイの3種目。今度は泡盛を使ったもの。
外観は無色透明。気泡があまり見られず、炭酸は強そうではない。
香りはやんわりとしたオレンジ香と、
泡盛とははっきりわからないけれどもアルコールの匂いが良いバランス。
でも考えてみれば、泡盛の香りって、柑橘でいうならば尖りがなくふくよかなオレンジのイメージに近いかもしれない。
飲むと香りの印象よりもアルコール感が強く、確かに泡盛の風味がある。
やはり炭酸は強くなく、穏やかな飲み口。
まろやかな酸は、まるでヨーグルトキャラメルのようだ。
アルコール分6%(うち泡盛1/4使用)。果汁3%。原材料:アルコール、泡盛、オレンジ果汁、
糖類、酸味料、香料。
「乙類(本格)焼酎がふわりと香る、清々しく日本的な味わいです。」とある。
他の2種とは違って、アルコールのうちに占める泡盛の比率は4分の1(他は5分の1)。
そのくらい入れなければ、風味が生かされないということなのだろうか。
いずれにせよ、泡盛とオレンジの相性の良さを、改めて教えてもらったような1本。
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チューハイ |
2006年2月11日
No.697: 本搾りチューハイ グレープフルーツ(2006年2月7日リニューアル)/ メルシャン
ほんしぼりちゅーはい ぐれーぷふるーつ / めるしゃん
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今月7日に全種リニューアル発売となった本搾りチューハイ。
今度はグレープフルーツ。
外観は白濁してグレープフルーツ果汁そのものといった色。
香りは、今まさに包丁で切ったばかりといった感じのフレッシュさ。
このナチュラルな感じは、決して他のチューハイにはないものだ。
味もグレープフルーツのナチュラルな苦味と、ほのかな甘さ。もっと酸っぱくてもいいようなものなのだけれど、
うまく酸味をコントロールできているところがすごい。
アルコール感があまりなく、チューハイという感じがしない。それだけ果汁が前面に出ているということ。
果汁28%。アルコール分6%。原材料:グレープフルーツ果汁・ウォッカ。糖類・香料・着色料無添加。
たとえば大ぶりのカクテルグラスに氷を2、3個入れ、カットしたグレープフルーツを添えれば、
夏のリゾート地にも似合いそうなカクテルに変身。そんな洗練されたテイストだ。
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チューハイ |
2006年2月12日
No.698: 本搾りチューハイ オレンジ(2006年2月7日リニューアル)/ メルシャン
ほんしぼりちゅーはい おれんじ / めるしゃん
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今月7日に全種リニューアル発売となった本搾りチューハイ。
今度はオレンジ。
外観は黄色に近いオレンジ色。まさに着色料を使用しない自然な色。
香りはおとなしめで、特に甘味が強そうでも、酸味が強そうでもなく、ニュートラルな印象。
炭酸がおだやかなので、口に含んだ際のインパクトは強くない。甘味もほどほどで、嫌みがない。
酸が適度に効いているので、何口飲んでも爽やかさが持続。
ジューシーでありながら、ジュースっぽくはない。グレフルの時も感じたことだが、
非常にアルコール度数の低いカクテルといった感じだ。
果汁50%。アルコール分4%。原材料:オレンジ果汁・ウォッカ。糖類・香料・着色料無添加。
期間限定品などを除き、通年商品のオレンジチューハイとして、不動の1位であると思う。
この地位は、当分揺らがないだろう。果汁含有率50%というのは、
そんじょそこらのオレンジドリンク(ソフトドリンク)なんかよりも、よほど本物っぽいということだ。
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チューハイ |
2006年2月13日
No.699: 本搾りチューハイ ドライライム(2006年2月7日リニューアル)/ メルシャン
ほんしぼりちゅーはい どらいらいむ / めるしゃん
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今月7日に全種リニューアル発売となった本搾りチューハイ。
最後に登場するのは、ドライライム。
色はやや白濁している。ピュアでキリッとしたライムの香りが清々しい。
チューハイというよりも、ライムを使ったカクテルを飲み慣れた人には、とても好ましい香りだと思う。
味もとてもシャープ。酸はほどほどだが、ライムのグリーンなフレーバーが口いっぱいに広がり、
甘さはほとんどない。ドライライムという名にふさわしい。
果汁10%。アルコール分7%。原材料:ライム果汁・ウォッカ・ジン。糖類・香料・着色料無添加。
アルコール度数はレモンと同じ7%で、缶チューハイとしてはかなり強い部類。
ジンを使っているのは、このドライライムのみ。やはりライムには、ドライな味わいをもつジンとの親和性が高い
という判断なのだろう。
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チューハイ |
2006年2月14日 [1]
No.700: −196℃ Premium 初イチゴ スパークリング <栃木産とちおとめ> / サントリー
まいなす196ど ぷれみあむ はついちごすぱーくりんぐ <とちぎさんとちおとめ> / さんとりー
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本日14日発売、−196℃の新しいラインナップ。Premiumの文字がついている限定品だ。
缶を開けると、グラスに注ぐ前から甘い香りが立ちのぼる。いかにも甘味の強いイチゴを思わせる魅惑的な香りだ。
色はほんのりピンク色で、嫌みがない。
甘味は結構あるほうだが、酸味もしっかりとあり、バランスがよいので、どちらの要素も突出した印象はない。
飲み込んだ後に少し渋みのようなものが残り、うまく後を引き締めてくれる。甘いのにスッキリという、
不思議な仕上がりになっている。
アルコール分5%。原材料名:イチゴ、ウオツカ、スピリッツ、ワイン、糖類、酸味料、香料、果実色素、炭酸ガス含有。
イチゴ浸漬酒使用。ワイン0.3%使用。
イチゴのチューハイというと、アサヒ・旬果搾りの印象が強い。昨年の春限定品は「いちご・さくらんぼ・レモン」だったし、
今春も「とよのか苺」がある。そのとよのか苺と比べても、果実の香り・味の再現性において、
完全にこちらのほうが勝っていると思う。
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チューハイ |