2021年3月20日
No.221: 月桂冠 山田錦純米
げっけいかん やまだにしきじゅんまい |
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清酒月桂冠から出ている「山田錦純米」。
自分で購入したわけではなく、
当サイトのご協力者
森康哲さん から寄贈されたものである。
外観はほぼ無色透明だが、ほんのり黄色っぽくも見える。曇りはない。
香りは純米酒らしく、甘くふくよかだが、さらっとしていて、べたつく感じはない。
味は甘みがあっさり、ふわっと広がり、少し苦味を伴う。
純米だが表示のとおり「辛口」。ただ、辛いのにある程度濃醇という、不思議なふくらみがある。
アルコール分:14度以上15度未満。原材料名:米(国産)、米麹(国産米)。精米歩合70%。
深みやふくよかさにはやや欠けるが、カジュアルで飲みやすい純米酒として、
応用範囲は広い。
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製造者:月桂冠株式会社 |
2021年3月21日
No.222: 鷲林寺 純米吟醸
じゅうりんじ じゅんまいぎんじょう |
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関西の高品質スーパーである いかりスーパー で売られているオリジナル清酒。
関西以外の方はご存じないと思われるが、いかりスーパーは、東京の 成城石井 のような存在。
但し、成城石井はいまや関西にも多数店舗が存在する全国区であるが、
「いかり」は発祥の阪神間を中心とするごく狭いエリアにしか店舗が存在しない。
関西土着のハイソな食品スーパーである。大阪梅田などでは、仲良く成城石井と共存している。
「鷲林寺」というのは兵庫県西宮市にある実際の寺。
その名前を戴いた純米吟醸酒。180mlの小瓶入りである。
外観は透明で曇りなし。
香りはわずかに甘く、純米酒にしてはかなりスリムな印象。
口に含むと、まずほんのりと甘さを感じるが、ボリューム感はあまりなく、キリッとした苦味も感じられる。
あっさりとしながらも旨みがあり、それは飲み込んだ後にも余韻として長く残る。
アルコール分:17度。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)。精米歩合60%。
製造者:櫻正宗株式会社 神戸市東灘区魚崎南町五丁目10番1号。
販売元:(株)いかりスーパーマーケット 兵庫県尼崎市塚口町一丁目15番地の8。
しっかりと旨みがありながら後キレも良く、うまくバランスの取れた純米吟醸酒。
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製造者:櫻正宗株式会社 |
2021年4月7日
No.223: 黒牛 純米酒 / 名手酒造店
くろうし じゅんまいしゅ / なてしゅぞうてん |
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和歌山県海南市の名手酒造店というところがつくる「黒牛」という名の純米酒。
外観は少し黄色だが、曇りはない。
香りは甘さが重く、深く、コクのありそうな味わいが想像される。
味は香りの印象どおり甘みが強く、濃醇。べたつくくらいの甘さで、コク深い。
但し、軽い苦味も伴うので、適度にキレもある。もたついてはいない。
ふくよかな余韻が残る。
アルコール分:15度以上16度未満。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)。精米歩合 麹米50%、掛米60%。
製造者:株式会社名手酒造店 和歌山県海南市黒江846。
純米酒らしい魅力の詰まった素朴な酒。やさしい味わいで、応用範囲は広い。
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製造者:株式会社名手酒造店 |
2021年5月1日
No.224: 獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 / 旭酒造
だっさい じゅんまいだいぎんじょう みがきにわりさんぶ / あさひしゅぞう |
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今や日本酒にあまり馴染みのない人にも名前だけは知られているかもしれない「獺祭」(だっさい)。
今日飲むのは、純米大吟醸「磨き二割三分」の720mlびん。
だいぶ前(昨年)に人から戴いていたもの。そもそもこんな高い酒を、自分では買わない。
それだけに、なかなか開ける機会がなかった。
外観はほぼ透明に近いが、ほんのりと淡い黄色。
香りはねっとりといった表現がぴったりくるくらいに甘さを湛えている。
反面、大吟醸でありながら、吟醸香はそんなに強烈ではない。ほのかに青臭く、フレッシュ感がある。
味は熟したメロンのような甘さを感じる。とても柔らかく、角がない。
ふんわりとした旨味が広がる。香りの印象ほど重たさはない。
アルコール分:16度。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)。精米歩合23%。
旭酒造(株)、山口県岩国市周東町獺越2167番地4。
磨き二割三分すなわち精米歩合23%は、米を77%削っているということである。
極めて贅沢な大吟醸であるが、滑らかで清らかな味わいは、日本酒嫌いでも飲める。
獺祭については、工場でコンピュータ制御の下に生産されるいわば工業製品であり、
杜氏不要で大量生産可能ということから、いわゆる日本酒通の間では、すこぶる評判が悪い。
だから、旧来からの伝統的製法を守っている蔵元の製品と、同列に語ってはいけないと、私も思う。
だが、その一方で、嗜好品である以上、多くの人が「おいしい」と感じるのならそれは評価されるべきで、
かたくなに拒絶するのもまたおかしいと思う。
伝統をかたくなに守ろうという姿勢によって時代から取り残され、支持を失って、
業界全体が衰退していく。かつて清酒業界は、そういった危機に直面していたのではなかったか。
そのあたり、大手メーカーもライトな清酒を開発したり、おしゃれなボトルに詰めたり、工夫は行っている。
獺祭は獺祭という飲み物だと理解して、この味を楽しめばそれでいい。私はそう考える。
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製造者:旭酒造(株) |
2021年9月6日
No.225: 松竹梅白壁蔵 澪 イチゴのような香り <期間限定> / 宝酒造
しょうちくばい しらかべぐら みお いちごのようなかおり <きかんげんてい> / たからしゅぞう |
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宝酒造の「澪」(みお)が今年(2021年)6月21日に発売10周年を迎えるのを記念して、
同日に発売された「松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒 10thAnniversary <イチゴのような香り>」。
発売からもう2か月以上経ってしまったが、やっと入手した。
グラスに注いだ液色は、無色透明。当初は大きな気泡が勢いよく踊って泡が立つが、すぐに減衰して、
その後は細かな気泡がグラスの中を立ち昇っている。
香りを嗅ぐと、確かにいちごのような香りがする。間違いなく清酒ではあるけれど、とてもフルーティで甘酸っぱい香り。
いちごにクリームが混じったような感じなので、まるでショートケーキみたいな匂いだ。
味は香りの印象通りとても甘酸っぱい。発酵臭が加わるので、まるでヨーグルトっぽい香味。
コクが深く、甘い余韻が残る。
アルコール分:5度。原材料名:米(国産)、米麹(国産米)/炭酸。
松竹梅白壁蔵「澪」10周年記念商品
イチゴのような香りと、お米うまれのやさしい甘みが特長のスパークリング清酒です。
この商品は、アンバサダーを務めるフィギュアスケーターの浅田真央さんの監修によるものということで、
ラベルには、彼女が描いたイラストが用いられている。
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製造者:宝酒造(株) |
2021年9月27日
No.226: 醉心 純米吟醸
すいしん じゅんまいぎんじょう |
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広島県三原市の蔵元 醉心山根本店 による 純米吟醸酒。
グラスに注いだ液色は、無色透明で曇りがない。
香りは甘く芳醇。吟醸香は大人しめ。麹香は強くなく、全体的にやさしい。
味は甘さがややべたっとして、やや濃醇寄りの味わいながら、後口は意外にもさらっとしている。
さらに軽い苦味も感じられ、適度なキレがある。
アルコール分:15度。精米歩合:60%。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)。
製造者:株式会社醉心山根本店 広島県三原市東町1-5-58。
軟水で醸し上げた飲み飽きしない繊細な旨味は、日本画の巨匠、横山大観(1868-1958)の好みの酒として知られています。
良くも悪くも自己主張が弱めの酒であり、多くの人に好まれるキャラクターである。
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製造者:(株)醉心山根本店 |
2021年12月2日
No.227: 初孫 は号仕込 / 東北銘醸
はつまご はごうじこみ / とうほくめいじょう |
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清酒「初孫」ブランドを展開する山形県の 東北銘醸 による「は号仕込」という製品。
缶を開けるとき、プルトップを引いた瞬間、バンと大きな音がした。
発泡性であるためだ。液色を見ると、やや濁りがあって、どぶろくのように浮遊物もあり、気泡も見える。
香りは甘酒のような軽い甘さを伴うが、しっかりと麹香が感じられる。
口当たりはピリッとしてシャープなのだが、
すぐに甘みが感じられる。上品な甘みだが、アルコール感が深く、コクがある。
苦味も伴い、適度にキレもある。
アルコール分:12度。精米歩合:70%。原材料名:米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール。
製造者:東北銘醸株式会社 山形県酒田市十里塚字村東山125番地の3。
缶に「しぼりたて発泡性うすにごり酒」とあり、その通り炭酸のピリピリ感とフレッシュ感があって、
軽快な濁り酒といった感じだった。
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製造者:東北銘醸(株) |
2021年12月5日
No.228: 蒼田 特別純米酒 / 喜多屋
そうでん とくべつじゅんまいしゅ / きたや |
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福岡県の喜多屋という蔵元のつくる「蒼田」特別純米酒。
外観はかなり黄色みがかっているが、曇り濁りはない。
香りはしっかりとした麹香とともに、深いコクを想起させる甘さ。
口当たりは重く、熟成感のある深い甘みがある。やや青臭い吟醸香も感じる。
ざらめに近い、べたつくくらいの甘さがあり、しっかりとしたコクをつくっている。
純米酒らしい豊潤さ。
特別純米酒。山廃仕込。アルコール分:15度以上16度未満。精米歩合:60%。
原材料名:米(国産)・米麹(国産米)。
製造者:株式会社喜多屋 福岡県八女市本町374。
「福岡県糸島産山田錦100%使用」と書かれている。原料からこだわり丁寧につくられた酒で、
寒い季節はぬるく燗をしてもいいかもしれない。
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製造者:(株)喜多屋 |
2022年1月11日
No.229: 八海山 普通酒 紺白ラベル(LAWSON限定)/ 八海醸造
はっかいさん ふつうしゅ こんしろらべる / はっかいじょうぞう |
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コンビニLAWSONで購入した 八海山 300ml瓶入り商品。
中身は 清酒八海山 の普通酒と思われるが、LAWSON専用商品で、「紺白ラベル」という名前で売られている。
見たままである。
外観は曇りなく、透明。
香りはほんのりと甘く優しく丸い印象だが、基本的にはすっきりとしている。
口当たりは香りの印象通り柔らかく優しい。パンチがあまりなく、飲みやすい。
ただ、甘さがべたっと残ることはなく、繊細で淡麗な味わい。適度な後キレがある。
アルコール分:15.5度。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール。
精米歩合:60%。
小瓶だからといってスクリューキャップなどではなく、一升瓶と同じ栓を使っているのはこだわりだろう。
好印象である。
実はセブンイレブンでも専用商品が置かれているのだが、当サイト未掲載だったので、
後日入手し取り上げたい。
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製造者:八海醸造(株) |
2022年1月15日
No.230: 松竹梅白壁蔵 澪 ゴールド 10周年記念デザイン / 宝酒造
しょうちくばい しらかべぐら みお ごーるど 10しゅうねんきねんでざいん / たからしゅぞう |
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正月に飲んだのに、掲載を怠っていた。
宝酒造・松竹梅白壁蔵 澪(みお)の期間限定「澪 GOLD」。
純金箔入りのスパークリング清酒で、毎年出ている商品のため、
当サイトでも4年ほど前に一度取り上げている。
但し、今回澪誕生10周年を迎えたということで、記念パッケージである。
液色自体は、ほぼ無色で曇りがない。グラスに注ぐと、細かな気泡が踊っており、
同時に細かな金箔片が少し浮遊する。
香りは、通常の澪と同様、甘酸っぱい。
微炭酸なので口当たりは優しく、キュートな甘酸っぱさが軽快な印象を与える。
ただ、その甘さが清酒的というよりは、甘めのスパークリングワインのようで、
ふだん清酒を飲み慣れない人には取っつきやすいだろう。
アルコール分:5度。原材料名:米(国産)、米麹(国産米)/炭酸、金箔。
10周年ということで、アンバサダーを務める浅田真央さんデザインの箱に入れられている。
MIO×MAOチャンネル というサイトも開設されており、
この製品の限定販売に関する告知動画も公開されている。
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製造者:宝酒造(株) |
2022年1月31日
No.231: 八海山 普通酒(セブンイレブン限定)/ 八海醸造
はっかいさん ふつうしゅ / はっかいじょうぞう |
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先日、八海山普通酒の LAWSON専用商品 紺白ラベル を取り上げた際に、
セブンイレブン専用商品もあるということを書いたが、
今日飲むのはそれ。
中身は恐らく同じものと推測されるが、簡単に味を見ておきたい。
なお、栓はLAWSON商品と同様、スクリューキャップなどではなく、一升瓶と同じふたである。
外観は曇りなく、透明。
香りは丸く甘いが、適度にすっきり。あれっ?ローソン商品よりもすっきりしているかな?
口当たりは、やはり基本的にすっきり。甘く柔らかく優しいニュアンスで、パンチは弱い。
麹香はあまりしない。適度に繊細で、キレのある味わい。
アルコール分:15.5度。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール。
精米歩合:60%。
LAWSON商品と中身は同じなのだろうけれど、こちらのほうが若干だがすっきりシャープな気がした。
"気がした"程度ではあるが、LAWSON商品にはもっと甘味があって、だらっとした印象だったように記憶している。
おそらく、気のせいだろう。八海山の普通酒ということで、品質は確かである。
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製造者:八海醸造(株) |
2022年2月21日
No.232: 日本盛 鬼ころし/ 日本盛
にほんさかり おにころし / にほんさかり |
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まるでジュースのように180mlブリックパックに入り、ストローがついている。
日本盛「鬼ころし」。
先日、LAWSONの お試し引換券 対象商品となっていて、50 pontaポイントでもらってきた。
通常販売価格は税込110円らしい。
外観は曇りなく、透明。
香りは非常にすっきりとして、甘さはない。麹のパンチも感じない。
口当たりは、淡麗というか水っぽい。スイスイ飲めてしまう。
酒としての旨みがなく、とにかくさらさらと喉を過ぎていく。
アルコール分:13度以上14度未満。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール、糖類/酸味料。
鬼ころしというのは、特定メーカーの商標ではなく、実に色々なメーカーから出されている。
鬼を殺すほど辛くて強い酒という意味らしいが、この製品は確かに辛口ではあるものの、強さもなく、
味わいが軽すぎる。鬼に鼻で笑われるのではないか。
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製造者:日本盛(株) |
2022年2月22日
No.233: 獺祭 純米大吟醸 スパークリング45 / 旭酒造
だっさい じゅんまいだいぎんじょう すぱーくりんぐ45 / あさひしゅぞう |
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当サイトで以前、獺祭 純米大吟醸 スパークリング50 という製品を紹介したが、
今日飲むのは、同じ 純米大吟醸スパークリング の「45」である。
数字は精米歩合を表しているので、以前の製品は50%、今回は45%ということになる。
瓶内二次発酵という点は、同じである。
グラスに注ぐと、大粒の気泡が踊る。液色は白濁しているため、
シャンパーニュ(スパークリングワイン)などとは見た目は違う。
香りは、ヨーグルトっぽい乳酸香が、若干の粉っぽさを伴って漂う。
大吟醸だが、吟醸香はあまり感じない。
口当たりはピリピリと細かい炭酸の刺激があり、柔らかな甘みが感じられ、
じんわり旨味が広がる。後には若干の苦味も残る。
アルコール分:14度。精米歩合45%。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)。
旭酒造(株)、山口県岩国市周東町獺越2167番地4。
180ml入りで、購入価格は税込511円。少々お高いかなとも思ったが、この品質なら納得。
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製造者:旭酒造(株) |
2022年2月23日
No.234: 清泉 雪 / 久須美酒造
きよいずみ ゆき / くすみしゅぞう |
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漫画「夏子の酒」のモデルとなった久須美酒造から出ている 清泉「雪」。300ml入り小瓶。
スーパー成城石井で購入。
外観は透明で曇りなし。
香りはふっくらと甘いが、すっきり透明感もある。
味は香りほど甘くなく、すっきり淡麗。口当たり柔らかく、適度なふくよかさもあるが、
同時にキレもある。中庸な味わい。
アルコール分:15%。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール。
夏子の酒・ゆかりの蔵 創業天保四年 久須美酒造株式会社 新潟県長岡市小島谷1537-2。
やさしいタッチで、くいくい飲めてしまう。名前のイメージ通り清らかな味。
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製造者:久須美酒造(株) |
2022年2月24日
No.235: 翁鶴 保津川下りカップ / 大石酒造
おきなづる ほづがわくだりかっぷ / おおいししゅぞう |
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緑色で「保津川下り」の文字が目立つ京都亀岡の大石酒造がつくる「翁鶴」のカップ酒。
黄色と緑で描かれた、急流を下る舟のイラストも印象的。
関西のクオリティマーケットの草分け いかりスーパー で発見して購入した。
外観はほぼ透明だが、わずかに黄色っぽいか。
香りは適度に甘く、ふくよか。
味も甘みが豊かで、若干べたつく感じも。アルコール感が豊かでパンチがあるが、
適度なキレも。全体としては濃醇な部類。
アルコール分:15.0度以上16.0度未満。原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール。
大石酒造株式会社 京都府亀岡市稗田野町佐伯字垣内亦13。
こういったカップ酒は土産物に最適。今の時期、なかなか観光もできないので、
こういう商品を見つけたら積極的に買って、売上に貢献したい。
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製造者:大石酒造(株) |
2022年2月25日
No.236: 菊正宗 しぼりたてギンカップ / 菊正宗酒造
きくまさむね しぼりたてぎんかっぷ / きくまさむねしゅぞう |
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コンビニで売られている180ml紙カップ入り。大手 菊正宗 の「しぼりたてギンカップ」という商品。
液色は透明に近いが、かすかに黄色っぽく色づいている。
しっかり力のある麹香がして、ふくよかな甘い香りがする。
口に含むと、ふわっと青臭い吟醸香があり、普通酒とは思えないほど。
すっきりと淡麗な味わいで、甘みは弱め。キレがある。
アルコール分:14%以上15%未満。原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール。
驚くべき新酵母HA14酵母により、低精白の普通酒でありながら、「ほとばしるような」芳醇な香りと、
冷やして冴える「フルーティー感」が瑞々しく広がります。
日常酒の概念を変える、新しい日本酒の誕生です。
大手のこういった酒は、工業製品と揶揄されることもあるが、
コンビニで手軽に安く買えてこのクオリティなら、何の不満があろうか。
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製造者:菊正宗酒造(株) |
2022年3月5日
No.237: 菊正宗 しぼりたて純米キンカップ / 菊正宗酒造
きくまさむね しぼりたてじゅんまいきんかっぷ / きくまさむねしゅぞう |
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先日、菊正宗「しぼりたてギンカップ」を取り上げたが、今日は姉妹品である「しぼりたて純米キンカップ」を。
液色はほぼ透明に近いが、わずかに黄色っぽく色づいている。
香りはふっくらと甘い。りんごのような香りに、メロンのような青臭い吟醸香が加わる。
甘いだけでなく、適度な酸味も彷彿とさせる。
味はやはり甘味が強いのだが、べたつく感じではない。さらっとした口当たりで、
適度なキレがある。バランスが良い。
精米歩合70%。アルコール分:14%以上15%未満。原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)。
特許酵母の力が引き出す「ほとばしるような」芳香を、低温貯蔵による驚きの「フレッシュ感」と共に詰めました。
キリッと冷やせば、スッキリとした飲み口に、豊かな旨みと「華やかな香り」が広がります。
純米ということもあり、もう少しベタベタした味を想像していたが、思いのほかすっきりとしている。
日常的に飲むのには十分。
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製造者:菊正宗酒造(株) |
2022年4月17日
No.238: 白鶴 香るうまくち原酒 / 白鶴酒造
はくつる かおるうまくちげんしゅ / はくつるしゅぞう |
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何週か前に、コンビニLAWSONの「お試し引換券」対象商品になっていたためポイントで戴いてきた
白鶴「香るうまくち原酒」。180ml缶入り製品である。
外観はほぼ透明で曇りがない。
香りはふっくらとふくよかで甘い。麹香のパンチはあまり感じず、コクがありそうなのにさらっとしている。
味は香りの印象以上にさらっとした口当たりと、少しアルコールがピリリとする。
丸い甘さが優しく、べたつくような甘さではない。絹のような舌触りで、穏やかな飲み心地。
アルコール分:19%。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール。
白鶴社のサイト情報によると、日本酒度+1、酸度2.0、アミノ酸度1.3とのこと。
世間では、大手酒造メーカーのこのようなお手頃商品(標準販売価格・税込297円)はバカにされる傾向にあるようだが、
特筆すべき尖った特徴がない代わりに、欠点を見つけるのも難しいオールマイティな存在である。
それが大手の強みであり、量産品でこのクオリティを実現しているからこそ大手として生き残っているわけである。
このさりげなく見える技術はリスペクトに値する。
なお、缶デザインは、白鶴酒造資料館で展示しているホーロー看板の「ハクツル」の意匠から着想したものだといい、
レトロなデザインが逆にモダンでお洒落である。
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製造者:白鶴酒造(株) |
2022年5月11日
No.239: 沢乃井 純米大辛口 / 小澤酒造
さわのい じゅんまいおおからくち / おざわしゅぞう |
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東京都青梅市にある小澤酒造による「沢乃井 純米大辛口」。
外観はほぼ透明で曇りがない。
香りはふっくらころっとして甘いニュアンスをまとうが、それほどべたっとした感じではない。
適度にパンチがあり、シャープさがある。
ピリッとした口当たりで、大辛口の名前の通り辛さを感じるものの、その後ふわっと甘味も広がる。
やはり純米らしい。ふくよかだが適度なキレがある。
アルコール分:15度。原材料名:米(国産)、米麹(国産米)。精米歩合:65%。
製造者:小澤酒造株式会社 東京都青梅市沢井2-770。
サイト情報によると、日本酒度+10、酸度1.8。
辛口だが旨みがあり、ただキレが良いだけの酒ではない。
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製造者:小澤酒造(株) |
2022年5月18日
No.240: 白老 からから / 澤田酒造
はくろう からから / さわだしゅぞう |
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愛知県常滑市にある澤田酒造による 白老「からから」。
当サイトのご協力者
森康哲さん から寄贈されたものである。
外観はやや黄色でかすかに曇りがあるように見える。
香りは少し甘いがパンチがあり、味わいの力強さを想像させる。
口当たりは香りの印象通りピリッとし、かなり辛みが強い。
ただ、そこにほんのりと甘味が加わるので、飲みやすいかと思えば、
バランスとして辛さが勝り、キリッとしたキレもある。
アルコール分:15度以上16度未満。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール。
精米歩合:65%。日本酒度+10・酸度1.4。
製造者:澤田酒造株式会社 愛知県常滑市古場町四丁目十番地。
このお酒は辛口通のための超辛口本醸造酒です。昔ながらの手造りで醸した旨味のある辛口ですので、
冷や又はぬる燗でお召し上がりください。
上記説明にあるとおり、ただ辛いだけでなく、しっかりと旨味があるのが特徴。
だから、一口めは超辛口という印象は受けない。
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製造者:澤田酒造(株) |