利酒日記 kikizakenikki

2009年7月


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2009年7月1日 ROUGE
LA SALLE DE CHATEAU POUJEAUX / MOULIS
ラ・サル・ド・シャトー・プジョー / ムーリー
VINTAGE: 2000
La salle de Ch.poujeaux 00 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: MEDOC
メドック
AOC: MOULIS
ムーリー
生産者:CH. POUJEAUX 輸入者: (株)成城石井
review
 ブルジョワ級Ch.プジョーのセカンドワイン。偉大な2000年ヴィンテージなのに、安い。 ということは、内容もそれなりなんだろうな・・と、あまり期待せず購入。

 色はとても黒みが強く、グラスの向こう側が見えないくらい。
 しょう油で煮しめた黒豆と、黒オリーブみたいな香り。湿った土のニュアンスも。 落ち着きがあり、どっしりしている。
 口当たりはなめらか。タンニンが柔らかく、メロンのような甘さがあって、豊潤。 酸は丸い。ただ、体格はほっそりしていて、やや尻すぼみの印象。 エレガントな味わいだが、余韻は短め。

 価格が価格なので、多くは望めない。
 香りに落ち着きがあり、 味わいの第一印象もエレガント。だが、パワー不足で後が続かない。 こういった特徴は、有名シャトーのセカンドラベルにありがちだ。
評定: A 価格 2,289円(本体価格2,180円+消費税109円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2009年7月2日 ROUGE
SANTA ANA CABERNET SAUVIGNON
サンタ・アナ カベルネ・ソーヴィニヨン
VINTAGE: 2008
Santa Ana Cabernet Sauvignon 08 ARGENTINA
アルゼンチン
地方:
 
地区:
 
DO:
 
生産者:SANTA ANA 輸入者: アサヒビール(株)
review
 スーパーで売られているのを見て、そうか、もう2008年ヴィンテージかと、 思わず手にとってしまった。アルゼンチンの大手がつくるカベルネ。

 外観は深いガーネット色だが、やや青みがある。若いが濃厚な印象。
 干しぶどうやプルーン、あるいはブルーベリーのような香りが強く、インクや トーストの焦げたような匂いも。
 味は甘味と酸味が強いので、やはり干しぶどうのよう。タンニンはしっかりとまとわりつく。 全方位的に濃厚で、あっけらかんとした味。薬草的な余韻。 これだけパワーがあれば、開けて少々日にちが経っても、味わいはそう変わらないだろう。

 手軽に入手できる日常飲みワインとして、また、煮込み料理にも気兼ねなく使える料理用ワインとして、 応用範囲は広い。値段なりの内容であり、買って損はない。
評定: C 価格 780円(本体価格743円+消費税37円) 購入店: グルメシティ
2009年7月4日 BLANC
AROMO SAUVIGNON BLANC PRIVATE RESERVE / MAULE VALLEY
アロモ ソーヴィニヨン・ブラン プライベート・リザーヴ / マウレ・ヴァレー
VINTAGE: 2008
Aromo Sauvignon Blanc Private Reserve 08 CHILE
チリ
地方: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
地区: MAULE VALLEY
マウレ・ヴァレー
DO: MAULE VALLEY
マウレ・ヴァレー
生産者:VINA EL AROMO 輸入者: (株)徳岡
review
 最近、当日記は「原点回帰」と銘打って、廉価ワインに力を入れている。 そうすると、どうしてもニューワールドの比率が高くなってしまうのは、致し方ないところ。

 色は淡いレモンイエロー。
 グレープフルーツやオレンジなどの柑橘香や、白い花の香り。 また、なぜか火打ち石のような感じ(石灰岩質の土壌で育ったシャルドネによくみられる傾向)もある。
 味はオレンジやグレープフルーツ等の柑橘風味が満載で、酸がとてもジューシーで伸びやか。 ねっとりとオイリーな感じもあり、これはアルコール度数の高さに由来するものであろう。 アフターにはやはりグレープフルーツ的な苦味がある。

 実に新世界らしい、あっけらかんとしたソーヴィニヨン。 ただ大柄なだけではなく、エレガントさも兼ね備えていて、コストパフォーマンスは極めて高い。

 ところで、当サイトへのご訪問者の中には、1000円台のボルドーやブルゴーニュを探しているという人もあるだろう。 もちろん、そういったものもなくはない。だが、フランスのそういった産地の廉価ワインで、 高評価を与えてもいいと思えるものは、少ない。いや、ほとんどないと言っていい。 つまり、1000円や2000円といった額を上手に使おうと思うのなら、 必然的にニューワールド中心になってしまうのである。
評定: A 価格 1,445円(本体価格1,377円+消費税68円) 購入店: ボン・ルパつかしん店(兵庫県尼崎市)
2009年7月11日 ROUGE
NUITS-SAINT-GEORGES / PHILIPPE BOUCHARD
ニュイ・サン・ジョルジュ / フィリップ・ブシャール
VINTAGE: 2004
Philippe Bouchard Nuits-St-George 04 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区: COTE DE NUITS
コート・ド・ニュイ
AOC: NUITS-SAINT-GEORGES
ニュイ・サン・ジョルジュ
生産者:PHILIPPE BOUCHARD 輸入者: (株)徳岡
review
 定価4,000円以上の品が処分価格2,500円!として売られていたので、 素早くゲット。まあ、経験上、こういったものはあまり期待は出来ないのだが、 失敗してもこの価格なら、ということで・・。

 ごく淡い暗赤色で、まさにガーネット(ざくろ)色の、薄〜いやつ。
 香りは血、皮革、赤ベリーなど、ピノらしさが見えるが、力はなさそう。
 酸のアタックはかなり鋭く、柑橘や梅のイメージ。タンニンはかなり引っかかる感じ。 だが、その後がつながらない。味の芯をスパッと抜いてしまったかのように、 ふくらみや力がない。メロン的な甘味があるのだが、あまりにもシャバシャバしていて、 よく言えば引っかかりなくすいすい飲めるが、ただそれだけ。

 期待していなかったが、その通り、非力なワインであった。 もし本来の値段のまま4,000円オーバーだったとしたら、「金返せ」のレベルである。 ということで、下記のようにE評価。今回入手の2,500円を前提としても、せいぜいC− (値段にちょっと見合わない)である。

 ところで、このワインを購入したとき、レジで、値引き前の(高い)価格を言われたので指摘をすると、 このレジではわからないから(店頭に値段表示がしてあるのに!)隣のレジの人に聞いてください、みたいなことを言う。 普通、店員が陳列場所まで走って確認に行くだろ! その手際の悪さには呆れた。というか、とんでもない対応である。
 この店で買うのは、今回が2度目なのだが、前回買ったときにも、対応が悪かった。 しかも、店頭で客に声を掛けている売り子さんも、ワインに関する知識がほとんどなく、 これではワインショップと呼ぶのに値しない。
 2回で判断するのはかわいそうだから、もう一度くらいは買いに行くかもしれないが、 もしまた同じような対応なら、もう見限ろうと思う。 買いに行って気分を害した上に、商品もそんなに良くないとあれば、 そんな店を儲けさせる必要性など、さらさらないからだ。ワイン専門店みたいな面などしないで、 安売酒屋と名乗っていればいいのだ。
 非常に厳しく書かせてもらったが、根本的に改めていただかないと、 存在意義すらないですよ、という警告です。
評定: E 価格 2,500円(通常価格4,200円程度) 購入店: ボン・ルパつかしん店(兵庫県尼崎市)
2009年7月19日 BLANC
CHATEAU DE LA MALONNIERE / MUSCADET SEVRE & MAINE SUR LIE
シャトー・ド・ラ・マロニエール / ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ シュール・リー
VINTAGE: 2007
Ch.de la Malonniere 07 FRANCE
フランス
地方: VAL DE LOIRE
ロワール
地区: PAYS NANTAIS
ペイ・ナンテ
AOC: MUSCADET SEVRE ET MAINE
ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ
生産者:CH. DE LA MALONNIERE 輸入者: 巴ワイン・アンド・スピリッツ(株)
review
 1,000円未満という、安ワインの鑑(かがみ)のような1本。 ディスカウント店で購入し、そんなに期待はできないながらも、 まあ失敗しても笑って済むレベルではある。

 色はごく淡いレモンイエロー。
 香りはレモンのような鋭い柑橘香が中心だが、 ミネラルを感じさせる芯の強さがある。
 味は酸のアタックが強いが、口中でのふくらみ、伸びがある。 ややオイリーで、甘味と塩気がある。じんわりとアミノ酸系の旨みがあり、 シュール・リーの特徴が良く出ている。

 これはお買い得であった。もちろん、ミュスカデは旨安の代表格みたいなAOCなのだが、 それでも1,000円未満でしっかりと飲み応えのあるものは貴重である。
評定: A 価格 980円(本体価格934円+消費税46円) 購入店: 酒の楽市 南吹田店(大阪府吹田市)
2009年7月25日 ROUGE
L'HERITAGE DE CHASSE-SPLEEN / HAUT-MEDOC
レリタージュ・ド・シャス・スプリーン / オー・メドック
VINTAGE: 2006
L'Heritage de Chasse-Spleen 06 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: HAUT-MEDOC
オー・メドック
AOC: HAUT-MEDOC
オー・メドック
生産者:CH. CHASSE-SPLEEN 輸入者: コルドンヴェール(株)
review
 こういう有名どころのセカンドとか廉価品を数多く扱っている「やまや」 で買ってきた。メドックのいわば"スーパー・ブルジョワ級"であるCh.シャス・スプリーン のセカンド。

 色は深いガーネット。典型的なボルドー色。
 黒果実や土の香りに、皮革のニュアンスが若干。落ち着いた香りだ。
 味はタンニンが強く、粉っぽくざらざらした舌触り。 それではパワーがあるのかと思いきや、 味の芯の部分というか、骨格がはっきりせず、さらっと柔らかい。
 シャープな酸、黒ベリー系の味わいが大人しめに広がる。 唇裏にタンニン分は引っかかるものの、中抜けしたような味。

 表面上は高級っぽくお化粧がされているが、力不足は否めない。もちろん、セカンドであるし、 値段もそれなりだから、文句は言えない。いや、この価格でこの内容なら、 イイのではないだろうか。
評定: C+ 価格 1,980円(本体価格1,886円+消費税94円) 購入店: やまや OCAT店(大阪市浪速区)
2009年7月29日 ROUGE
GINESTET / BORDEAUX
ジネステ / ボルドー
VINTAGE: 2006
Ginestet 06 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区:
 
AOC: BORDEAUX
ボルドー
生産者:GINESTET 輸入者: アサヒビール(株)
review
 ディスカウント酒店で入手したボルドーのハーフを。

 ちょうどよく枯れた感じのガーネット色。いや、まだ若いヴィンテージだから、 熟成によるのではなく、熱劣化も考えられる。
 香りは黒果実、土、枯れ葉など。
 さらさらした口当たりで、パワー不足は否めない。非常に線が細い。 タンニンはなめらかだが、これは最初から力がないためだろう。

 もちろん、ACボルドーとして、特に劣るというわけではない。 日常酒としては十分だろう。ただ、もうちょっと安くてもいいかな?と思う。
評定: C- 価格 ハーフ860円(フルボトル換算1,720円) 購入店: カクヤス江坂店(大阪府吹田市)

本日までで・・・今月合計7本、今年合計51本/当日記累計1182本
今月のワイン投資額・・・10,834円(本日まで)



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

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